MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
http://limings.muragon.com/tag/?q=2019%E5%B9%B49%E6%9C%88-10%E6%9C%88%E3%80%80%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0&p=4 
をご覧ください。
ベトナム家族旅行:
https://limings.muragon.com/tag/?q=2017%E5%B9%B412%E6%9C%88%E3%80%80%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0
小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
http://limings.sweet.coocan.jp/

4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 13 - チョンさん、タムさんの新しい家(2023年6月15日/2日め)

2023年6月15日 チョンさんとタムさんの、新しい住まいです。


6月15日(木)


ホーチミンルート博物館を出たのは、
午後4時半ごろでした。
チョンさんと約束していた時間は5時ですが、
なかなか連絡してこない私たちを心配して、
チョンさんからメールが来ました。
「博物館に来ましたか?」と…。


チョンさんとはラインでつながっているので、
日本であろうが、ベトナムであろうが、
ネットさえつながれば、電話もできるし、
メッセージも送れます。


「ホーチミンルート博物館を出て、
 そちらに向かって歩いています。
 もう少しで到着します。」
と返事しました。笑


歩くこと、約30分。大きな門のあるところに到着しました。この門の向こうにあるエリアが、チョンさんの家があるところです。でも、かなり広そう。ここから先は、グーグルマップでも明確になっていません。


ここから、チョンさんに電話しました。
「大きな白い門のあるところに着きました。
 ここから、どう行けばいいですか?」
チョンさん、すぐに迎えに来てくれました。^^


この門の前で、チョンさんと4年ぶりに再会しました。

チョンさんといっしょに、3人で家までの道を歩きました。


このあたりは新興住宅地のようで、
周囲にはきれいなマンションが並んでいます。
でも、人が住んでいるような気配を、
あまり感じません。


チョンさんによると、
「ベトナムはバブルで、
 不動産の値段がどんどん上がっています。
 だからみんな、家やマンションを買います。
 そして住まないで、
 値上がりするのを待っています。
 だから、このあたりは空き家ばかりです。」
とのこと。


「このマンションなんて、10年前にできて、
 完売しているけど、
 今でも全部空き家ですよ。」
と教えられたマンション。
10年前に完成しているのにもかかわらず、
内装は仕上がっていません。
買っても住むわけじゃないから、
これでいいみたいです。


生活感がなく、
きれいなマンションが立ち並ぶエリア。
「売れてない」
のではなく、
「買った人が高く転売するために、
 住んでいない」
ということなんですね。
かつての、日本がバブルだった時代を
思い出しました。


そんなエリアを通り過ぎてすぐに、
チョンさん、タムさんの家に到着しました。


「MIYOさんっっっ!!」
と大きな声を出して、
家の中から飛び出してきた女性。
タムさんでした。
4年ぶりに会う、タムさんでした。😂


チョンさんとタムさん。ふたりとも元気そうでよかった。^^ 後ろが、新しいお住まいです。


なつかしい、なつかしいふたりが、
そこに居ました。
遅くなったけど、とうとう会いに来たよ…。^^


ここで、この4年間のおふたりのことを、
簡単に書いておきます。
日本人向けの日本語ガイド付きツアーを、
専門に扱う旅行会社(JVTA)を
設立したばかりだった、
チョンさんとタムさん。
ツアーの申込は多く、繁盛していました。
JVTAのHPはこちらです。
JVTATourism


そこへ、私がお手伝いをすることになり、
2か月間、おふたりの家にホームステイしました。
ビザも航空券も手配してもらえたし、
一日3食付きの恵まれた環境で、
楽しい2か月でした。
この頃のことは、「2019年9月-10月 ベトナム」のカテゴリーで連載しています。
https://limings.muragon.com/tag/?q=2019%E5%B9%B49%E6%9C%88-10%E6%9C%88%E3%80%80%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0&p=2


2か月の勤務が終わり、私は帰国。
落ち着いたら、またすぐに、
ベトナムに遊びに行こうと思っていました。
けれどそんな思惑は、
コロナ禍でとん挫しました。


何年もの間、世界中の旅行業界は、
たちゆかなくなりました。
チョンさんとタムさんの会社も、
日本人旅行者のための旅行会社だったのに、
日本から旅行客がひとりも来なくなりました。
ふたりはどんなに困っていることか…。
と、私も心配していました。


チョンさんからは、折りにふれて、
「住んでいた家を売りました。」
「今は、市の中心からもっと遠いところに
 引っ越して住んでいます。」
「旅行の仕事がないので、
 不動産の会社で働いています。
 タムさんも、事務の仕事を始めました。」
などという近況を、
メールでもらっていました。
家を売ったのは、
ローンが払えなくなったからでしょうか。
ふたりの困窮ぶりがうかがえましたが、
なんと言えばいいのかわかりません。
私は、ただ見守ることしかできませんでした。


そんなふたりが、自宅を売って、
さらに遠いところに移り住んだ家です。
以前の家よりもグレードが落ちていることは、
想像に難くありません。


以前は、4階建てのりっぱな一戸建てでしたが、
今はアパート暮らしなのかな。
…などと、
失礼ながら、勝手に想像していました。


ところが、です。


「さあ、入って、入って。」と言われて、靴を脱いで上がりました。えっ? 一戸建てですか? それも新築みたいですが…。笑

入ってすぐのスペースは、オフィスです。ふたりは、旅行会社を再開していました。


「去年の8月から、
 お客さんが戻ってきました。」
とタムさん。
そうなんだ…。
よかった、よかった…。^^


玄関を入ってすぐのところにある、仏様のスペース。ベトナムでは、玄関に必ず仏様を置いていますが、これほどきれいに飾っているお宅は、他にありませんでした。

4年前の家の仏様。タムさんは、いつもこんなふうに美しく飾っていました。
定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 3 - ハノイに到着(2019年9月1日/1日め) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

そしてオフィスの奥にあるのは、リビング。堂々たる佇まい。そして広い! 我が家よりもずっと立派です。😅

この、壁の設えを見てください。ホテルみたいですよね。シンガポールのデザイナーのものだそうです。😮

ダイニングとリビングを仕切る、カウンター。


み「ワイングラスのホルダーがついていて、
  すてきねえ。」
チ「ウチでワインを飲む人はいないのに、
  おしゃれだからって、
  タムさん、これを取り付けたんです。笑」


誰も飲まないのに、ワイングラスが6個。
ぷぷぷ。
タムさんらしいなあ…。😄


そして奥のキッチンです。これまた広い。なぜか、女性が5人も立ち働いています。笑


タムさんと、アインちゃんとノックちゃん。
あとのふたりは誰…?


チ「ハイさんと、私の姪です。」


えっ あのハイさん?
と、すっごく驚きました。
2か月間、いっしょに働いた、同僚のハイさん。
当時彼女は、SEとして働いていたのですが、
JVTAは休止状態だし、
たぶん、もう会う機会はないだろうな、
と思っていました。
ところが、彼女は今も、
この会社で働き続けていたのです。


あの頃は、「社員が台所で家事もこなす」
という習慣になじめず、
自分で勝手にそれを気にしていました。
でも今思うと、あれは、
ベトナムでは普通のことだったんですね。
っていうか、ハイさんは、もはや、
家族同然なのでしょう。
この日も台所で、当然の顔をして、
料理を手伝っておられました。🤣🤣


ハイさん、また会えたね。きれいになったね。^^

いっしょに働いていたころのハイさん。(2019年9月14日)
定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 34 - ベトナムの朝ごはん、「とうもろこしのおこわ(Xoi Ngo:ソイ・ンゴー)」/ホーチミンルート博物館へ①(2019年9月14日/14日め) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。


チ「ハイさんは、名前が変わりました。
  今はアンさんです。」
はい? なにを言ってるんでしょうか。笑


み「ベトナムでは、
  名前を変えることができるのですか?」
チ「できます。」
えええっ…と驚く、MIYO。


み「日本では、
  名前を簡単に変えることができません。」
えええっ…と驚く、チョンさん。
チ「ベトナムでは、簡単にできますよ。」


み「まあ、日本でも、できないことはないです。
  正当な理由があれば、認められます。」
チ「ハイさんが名前を変えた理由はあるよ。
  理由は、『その名前が嫌いだから』。」


み「だから、それは理由になりません。😄」
チ「えっ そうなの?」


ワケのわからない、だけどとても楽しい、
おしゃべりが続きます。


そしてもうひとり。ハイさんといっしょに、楽し気に料理をしているのは、チョンさんの妹さんの娘(つまり姪っ子)、ルン(Huong)さん。「香り」という意味だそうです。


ルンさんは、ハノイの大学に入学したため、
地方の実家を離れ、
今はチョンさんの家に同居して、
大学に通っているそうです。


かくして、台所では、5人の女性が並びます。😄


夫「チョンさん。
  女の人が5人もいる中で、
  チョンさんは唯一の男性ですね。」
チ「そう、そうなんです。」
夫「サッカーをいっしょに見る人は、
  いますか?」
チ「いません。だから、サッカーの試合の時は、
  私だけごはんを別にして、
  テレビの前でひとりで食べます。」
夫「うちも同じです。
  サッカーの試合は、ひとりで見ます。
  で、大声で応援してると、
  『静かにして!』と怒られます。」


男性ふたり。
へんなところでもりあがっていました。爆


左から、次女のノックちゃん(今や中学生)、姪のルンさん、きれいになったハイさん、そして長女のアインちゃんは、もうすぐ高校生だとか。

4年前のふたり。小学生と中学生でした。(2019年9月3日)
定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 9 - 「食べて」の嵐をくぐり抜け(2019年9月3日/3日め) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

並んでフォーを食べるようすが、とてもかわいかった。^^(2019年9月2日)
定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 6 - 朝ごはんはフォー(2019年9月2日/2日め) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

そして今回は、ワンコも家族の一員になっていました。

とても人なつっこいワンコ。実は、タムさんの妹・ハンさんが飼っていたワンコです。


ハンさんは、
経営していた2店舗のレストランが好調で、
家事に子育てに経営に、と忙しく、
ワンコのめんどうをみられなくなったそうです。
で、姉のタムさんが引き取りました。
ん~。姉妹そろって、ビジネスが上手です。笑


ハンさんが経営するレストランに行ったときの日記です。ハンさんとタムさんは美人姉妹でした。^^
定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 56 - フンイェンへ里帰り③ 「ハン・キムチ」でお昼ごはん(2019年9月21日/21日め) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

この家で、みんなからかわいがってもらっていて、ワンコもなんだか幸せそうでした。^^


…と、ここまで書いて、疑問が残ると思います。
コロナで、旅行会社を休止せざるを得なかった、
チョンさんとタムさん。
そのふたりが、
どうしてこんな豪邸に住んでいるのでしょうか。


そのへんのお話は、次回に書きたいと思います。


(つづく)

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