MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
http://limings.muragon.com/tag/?q=2019%E5%B9%B49%E6%9C%88-10%E6%9C%88%E3%80%80%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0&p=4 
をご覧ください。
ベトナム家族旅行:
https://limings.muragon.com/tag/?q=2017%E5%B9%B412%E6%9C%88%E3%80%80%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0
小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
http://limings.sweet.coocan.jp/

無料で行けた札幌。美味しいものを食べ歩いた3日間 7 - 「おたる政寿司」でお昼ごはん①(2023年11月30日/3日め)

2023年11月30日 ウィンダムガーデンで。無料で2泊もできたことで、今回の旅が実現しました。^^


11月30日(水)- 3日め


3日めの朝になりました。
この日の夜のフライトで、
札幌から東京にもどります。


ホテルの朝ごはんです。このあと、お昼にたくさん食べる予定なので、MIYOは漁を少なめにしました。夫は、「スープカレーが食べたい」と言って、カレーのスープにごはんやウィンナーを入れて、朝から勝手スープカレーを食べていました。笑

朝9時に、ウィンダムガーデンをチェックアウト。

駐車場に置いてあった車には、つららができていました。笑

これから、小樽に向かって車を走らせます。

10時半、小樽に到着。一面雪です。こういうのを見ると、札幌は暖かいんだなあ、と思います。^^

有名な寿司屋通りへ。どっち向いても、お寿司屋さんばっかり。😄

今日は、この「おたる政寿司」に予約を入れてあります。このお店には、2022年10月25日にも訪れており、2回めの来店です。

小樽にはお寿司屋さんがほんとうにたくさんあるので、選択肢は多いのですが、今回このお店に決めたのは、前回いただいたお寿司がおいしかったのと、スタッフのみなさんがとても感じが良かったからです。そしてもうひとつ、いちばん大きな理由だったのは、セゾンカードのキャンペーン中で、代金の10%がキャッシュバックされる、ということでした。笑


「ダイニング」対象店を利用し、代金を、
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード
で支払うと、10%が戻ってくる、
というキャンペーン。
戻ってくる額の上限は50000円。
つまり、決済の合計額が50万円になるまで、
飲食代が何度でも10%引き。
(50万円も外食しませんって。😅)


昨年12月に沖縄に行ったときも、
ちょうどこのキャンペーン中だったので、
沖縄の飲食店で活用させていただきました。
アメックスの対象店になるようなお店は、
いいお店が多いので、
旅行中にお店をさがす参考にもなって、
助かります。^^


余談ですが、セゾンゴールド・アメックスでは、常にキャッシュバックキャンペーンを開催していてます。現在は、マルエツ、くら寿司、デイリーヤマザキなどで、30%のキャッシュバック中。その都度、こまめに利用させていただき、現在までのキャッシュバックされた合計が12266円になりました。セゾンカードは、1000円の決済に対して5円分のポイントしか付与されないので、通常は利用しないカードなのですが、このキャンペーンのときだけは、メインカードになります。笑


このカードは、会社員時代に、
勤務先の福利厚生で作ったので、
年会費(11000円)が永久に無料です。
ついでに、家族カードも無料だったので、
家族4人分を申し込みました。笑


このカードさえあれば、家族4人全員で、
空港のカードラウンジに入れます。🤣
年会費無料で、こんなおいしいカードは、
もう二度と作れないと思うので、
日頃利用することはほとんどありませんが、
解約せずに、温存しています。^^


…で、また話がそれましたが。
おたる政寿司ですね。😅


開店時間は11時。まだ20分くらいあります。とりあえず、駐車場に車を置かせていただいたのですが、ここで多動夫、周りを散歩してくると言い出しました。(この雪なんですけどね…。)

つららもすごいです。😮

おたる政寿司の向かいにあるスポット。この階段を上がったところに、旧手宮線の跡地があります。

夫ははりきって歩いて行ったのですが、雪で危険なためか、階段は利用禁止になっていました。🤣

それでもめげずにウロウロ。別の入り口を見つけたそうで、中に入って大喜び。

旧手宮線の跡地です。

雪に埋もれて線路が続いています。

同じ場所を、一年前にも訪れています。このときは10月でしたが、わずか一ヶ月で、小樽は真っ白な世界になっていました。(2022年10月25日)

ええっと…。どこまで行くつもりですか?

「日本銀行旧小樽支店まで行ってきまあす。♪」…ですと

…って、ほんとに行ってしまったようです。ほんとに多動だな…。🤣🤣

「いっしょに行こう。」と誘われたのですが、もちろん拒否。この雪道を歩いて、すべってころんだりしたら、悲しいですから。MIYOは、政寿司の前に佇み、歩きまわる夫を見ては、あきれていました。いつものことですけどね…。😅


(つづく)

無料で行けた札幌。美味しいものを食べ歩いた3日間 6 - サッポロビール園「ガーデングリル」で晩ごはん(2023年11月29日/2日め)

2023年11月29日 サッポロビール園で。


11月29日(水)- 2日め


夕闇がせまる中、石狩市を出発しました。


いしかり砂丘の風資料館です。となりの旧長野商店も含めて、見学者は私たちだけ。今回も貸し切り状態でした。😄

帰り際に見えた、この建物。家の形が、番屋によく似ています。なんだろう…?と気になったので、車を降り、雪を踏みしめながら、近くまで行ってみました。

「番屋の湯」という、宿泊施設でした。源泉100%茶褐色の天然温泉だそうです。近代的な建物なのに、いかにも番屋らしい雰囲気があります。^^


帰宅してから調べてみました。
客室は全部で10室。
すべての部屋がオーシャンビューで、
石狩湾の眺めを楽しめるとか。
夕食には、蝦夷あわびが出るそうですよ…。😄
「夕方には、石狩湾に沈む夕陽で、
 あたりが茜色一色に染まります。」

なんてのを読むと、つい泊まりたくなります。


今回、旧長野商店に行ったのをきっかけに、
石狩市について調べてみたら、
行ってみたいスポットがいくつか見つかりました。
次に北海道に行くことがあるとしたら、
石狩かな🤣。(←アホ)


夕方6時少し前に、ホテルに戻りました。夕食の時間まで1時間くらいあったので、いただいたビールクーポンを利用して、ラウンジでひとやすみ。笑

そしてUberアプリを使って、タクシーに迎えに来てもらいました。

予約していたお店の前まで行ってもらって、670円。でもUberの75%引きクーポンを利用したので、167円になりました。😄

タクシーで向かったのは、サッポロビール園。

お庭は、クリスマスのイルミネーションで彩られていました。

あいかわらず、アホでスミマセン。😅

通常は、総称して「サッポロビール園」と言いますが、園内にはいくつものレストランがあります。

2年前、ここに来た時には、ビール園内のケッセルホールで食事しましたが…、
コロナでもウポポイ3。札幌2週間ホテル暮らし 12 - サッポロビール園開拓使館「ケッセルホール」でジンギスカン / 自宅で作る「簡単ベトナム・フォー」(2021年11月3日/1日め)

今回予約したのは、ケッセルホールのお向かいにある、こちら。

「ガーデングリル」です。

店内はロッジ風の設えで、落ち着いた雰囲気。お客さんは、シニアカップルが多いような…。あ、私たちもそうでした。^^

窓際のテーブルに案内していただきました。

窓ガラスの向こうに、サッポロビール園の美しい外観を眺めながらお食事ができるというのが、このレストランの大きな魅力です。

グレインフェッドラムのセット(2人用・4500円)をいただきました。5つの部位(ショルダー、もも、肩ロース、ロース、ショートロインが楽しめるセットです。野菜のセットは、2名用で700円。

道産豚のソーセージ(370円)も追加。

夫はエーデルピルスをジョッキで(500ml/850円)。MIYOは、SORACHI1984(330ML/730円)。世界の誇れる伝説のホップ「ソラチエース」が醸す、凛とした味わいが特徴の、日本のエールビールです。

ライスは、大を一つ頼んで、ふたりではんぶんこするのが、MIYO家流です。^^(320円でした。)


2年前に食事したケッセルホールも、
にぎやかなビアホールのジンギスカンが
楽しかったけれど、
このガーデングリルは、静かで上品な雰囲気。
ふたりで旅の思い出を語り合いながら、
ゆっくりとしたペースでいただいたお肉は、
とてもおいしかった。^^


またいつか、サッポロビール園に来ることがあったら、次回もこのお店を選ぶと思います。

帰りも、お店の中から、Uberアプリで配車を依頼。5秒で車が見つかりました。

4分で来てくれました。^^

料金は1790円でしたが、Uberの75%引きクーポンを利用して、447円に。これで、3枚のクーポンを全部使いきりました。^^


夫は、夕食ではお酒を飲みたい人なので、
お店の行き帰りには、レンタカーでなく、
タクシーを利用せざるをえません。
Uberの割引クーポンをいただけて、
ほんと、助かりました。


日頃の生活で、タクシーを使うことは
あまりありません。
でも、このところ、
ベトナム、インド、タイを旅行し、
UberやGrabを使いまくって移動してみて、
配車アプリの便利さに感動しました。
今では、アプリなしで海外旅行をするなど、
もはや考えられません。😄


無事、ホテルに到着。この日の夜も、ラウンジで無料のソフトクリームをいただきました。


「ガーデングリル」で、
とてもいい雰囲気で食事したのですが、
「最後のデザートは、ガマンしてね。
 ここで食べなくても、ホテルに戻ってから、
 タダのアイスが食べられるでしょ。」
と夫に言ってしまったMIYO。
我ながら、ほんとにケチだと思います。😅


こうして、2日めもめいっぱい遊びました。
今日も楽しい一日でした。


(つづく)

無料で行けた札幌。美味しいものを食べ歩いた3日間 5 - 石狩市・旧長野商店②(2023年11月29日/2日め)

2023年11月29日 旧長野商店で。石蔵の中から、店舗をながめたところです。


11月29日(水)- 2日め


当初は予定していなかったのですが、
突然の思いつきで、
札幌から石狩まで来てしまいました。


「旧長野商店」さん。あなたに会いに来ましたよ…。^^

横なぐりの雪が降り続ける中、掲げられていた看板を見上げました。


【旧長野商店】
石狩市弁天町にある、市内最古の建築物です。店舗が建築されたのは1894年(明治27年)ですが、石蔵は、アーチ窓の意匠軟石の目地の施工法が、1877年(明治10年)建築の水原寅蔵商店の石蔵(札幌市・現存せず)と酷似しているため、その建築時期は明治10年代に遡る可能性が高いと考えられています。

店舗と石蔵には、長さ約81cm×高さ約30cm×厚さ約17cmの軟石が920個あまり使用されています。木造の骨組みの外側に軟石を積む木骨石造の工法が用いられている点や、伝統的な日本家屋によく見られる瓦屋根やうだつ(卯建)に、アーチ窓などの洋風意匠をあわせもつ、和洋折衷のデザインが特徴です。また、店舗、蔵ともに耐火性の高い木骨石造で建てられていることは、珍しい例とされています。
長野商店は、越後荒井浜(新潟県聖籠町)出身の長野徳太郎が、1874年(明治7年)に創業しました。米、味噌、醤油、塩、砂糖、呉服、反物のほか、酒造業も営んでおり、当時の石狩町を代表する商家のひとつでした。1955年(昭和30年)に閉店した後、1988年(昭和63年)、建物が石狩町に寄贈され、1994年(平成6年)に、石狩町の文化財の指定を受けました。元は親船町7番地にありましたが、道道拡幅のため、2007年(平成19年)に、現在地に移築復原されました。


建物の内部です。道路に面した部分に沿って、長い土間があります。

土間部分には、商品が並べられていました。

そして、土間を上がったところが、商店になっています。


横に長い土間の次に座敷部分があり、
帳場が据えられていて、
さらに後ろの壁に沿って商品が並ぶ…。
この感じ、見覚えがあります。


2年前、北海道開拓の村で訪れた、旧武岡商店です。
コロナでもウポポイ3。札幌2週間ホテル暮らし 36 - 北海道開拓の村⑧(旧近藤医院、旧武岡商店)(2021年11月6日/4日め)

そして増毛の豪商、旧商家丸一本間家。
コロナでもマシュキニ。増毛から留萌へ、ニシンの千石場所を歩く 7 - 旧商家丸一本間家②(呉服店舗、奥帳場)(2022年6月19日/3日め)


3軒とも、そっくりな設えです。
「まあ、商店というのは、大体どこも、
 同じような感じになるのかもしれないね。」
…と、夫と話していたのですが、
説明パネルをよく見ると、
「この旧長野商店を復元するにあたり、
 増毛の『旧商家丸一本間家』
 を参考にしました。」
と書いてあり、納得しました。^^


帳場に座ってみました。笑

次は、土間の奥にある石蔵に行ってみます。

札幌軟石を積み上げて造っているのが、よくわかります。

店舗と石蔵を支えているのは、この札幌軟石。


札幌軟石について、以前に書いた日記です。札幌軟石を使った建築物の例として、日本キリスト教団札幌教会、小樽新聞社、旧札幌拓殖倉庫、小樽運河倉庫群を訪れたときの写真と日記も、ここにまとめてあります。
コロナでもウポポイ3。札幌2週間ホテル暮らし 73 - 札幌市資料館① 軟石の街に残る古城(2021年11月11日/9日め)


石蔵の中には、旧長野商店ゆかりの品や、古い写真などが展示してありました。

長野家で試用した箪笥。金具を多用して堅牢に作ってあり、船箪笥のようにも見えます。

輪島塗皆朱会席膳揃。長野家の家紋が入っています。1904年(明治37年)に、能登輪島から購入したものだそうです。

この家の主だった、長野徳太郎とその家族。


【長野徳太郎】
越後荒井浜(新潟県聖籠町)出身。17歳のときから、東京、小樽、石狩地方へ物資を運ぶ船員をし、1972年(明治5年)、石狩に移住し、札幌や小樽で米、巳氏、酒の卸売りを始めました。1874年(明治7年)からは、石狩で本格的に商売を始め、米穀荒物雑貨、呉服を扱いました。その後酒造業も始め、清酒「日の出」を生産しました。このほか、石狩川汽船株式会社の経営にも参加しています。町会議員、石狩商業組合長なども務め、1916年(大正5年)、69歳で死去しました。


新築して2年後の1896年に撮影された、長野商店です。お店の人や近所の人が総出で写っています。日の丸が掲げられ、店舗左の入り口には、火災の際に使用する手押しのポンプが見えます。当時は電気が通っていなかったので、電柱はありません。

かつては、こんな風に建物が並んでいましたが、今も残るのは、長野商店のみです。

同じ角度から撮った、現在の旧長野商店。奥が店舗で、手前が石蔵です。

石蔵から店舗に戻り、外へ出ました。今度は外観を見てみます。

店舗の正面から向かって左側の面です。見学者は、いしかり砂丘の風資料館で入館料を支払ったあとで、この出入り口から入る、…というシステムになっています。

MIYOの隣りの部分には、うだつ(卯建)が設けられています。

これがうだつです。

石蔵の正面右側には、もうひとつのうだつがあります。


これまでに見たうだつの数々です。このほかにもたくさんあるのですが、書ききれません。😅
うだつのあるお店「小樽硝子の灯・彩や」の写真はこちらです。
コロナでもウポポイ2。札幌を拠点に3人で歩いた、3泊4日の北海道 34 - 小樽堺町通りと、すし田でお昼ごはん(2021年6月28日/4日め)
増毛の旧商家丸一本間家にも、うだつがありました。
コロナでもマシュキニ。増毛から留萌へ、ニシンの千石場所を歩く 6 - 國稀酒造③、すが宗の鮨弁当、旧商家丸一本間家①(2022年6月19日/3日め)
りっぱなうだつが並ぶ街並みといえば、やはり岐阜県美濃市を見ていただきたいです。😄
コロナでも雛旅。古(いにしえ)の雛を訪ねる、4泊5日の長野・岐阜・愛知 42 - 美濃史料館 旧今井家住宅(2021年3月29日/4日め)

コロナでも雛旅。古(いにしえ)の雛を訪ねる、4泊5日の長野・岐阜・愛知 36 - 並んだ「うだつ」(2021年3月29日/4日め)


店舗の裏側にまわりました。ここにも、出入り口があります。商品搬入のための裏口だったのかな…。


このあと、もういちど資料館に戻って、
じっくりと展示を見ていたら、
あたりが暗くなり始めました。
まだ午後4時半なんですが…。😅


人影のない雪道で、旧長野商店、石蔵、そしていしかり砂丘の風資料館が、ひっそりと街灯に照らされていました。なにか、心が温まるような光景でした。


さて、札幌に戻ります。


これまで、北海道には何度も来ているのに、
石狩のことは、何も知りませんでした。


「来て良かったね…。」


今見てきたばかりの様々なことを、
夫と語り合いながら、札幌へと急ぎます。
車の中から眺めた、
雪に覆われた石狩は、とてもきれいでした。


(つづく)

無料で行けた札幌。美味しいものを食べ歩いた3日間 4 - いしかり砂丘の風資料館と旧長野商店①(2023年11月29日/2日め)

2023年11月29日 いしかり砂丘の風資料館で。巨大なチョウザメのはく製といっしょに。


11月29日(水)- 2日め


駐車場まで、夫が車を取りに行ったあと、
MIYOはお店に残り、
少しだけ、お買い物しました。


車を運転して戻ってきた夫と、北菓楼の前で合流し、出発です。

一時間あまりで、石狩市に到着しました。うわぁ、真っ白です。😄

降りしきる雪の中、いしかり砂丘の風資料館に入りました。(画像をお借りしました)

【いしかり砂丘の風資料館】
北海道一の大河、石狩川の河口地域の自然や歴史に関する資料館です。かつては石狩川でたくさん見られ、「石狩川の主」とされたチョウザメの剥製や、石狩紅葉山49号遺跡から出土した4000年前のサケ漁の漁具などが展示されています。また、明治時代の石狩で作られていたサケ缶を復元したラベルを使って、自分の宝物や浜辺で拾った貝殻などを入れた缶詰を作ることができるコーナーもあります(缶代は100円から)。


この日は開館日だったのですが、
雪もひどくなってきたし、
資料館は一時閉館していたようです。
でも、出発前に資料館に電話して、
「これから行きたいのですが、
 本日は開館してますでしょうか。」
と確認してあったせいか、係の方が、
開館して待っていてくださいました。


降りしきる雪に凍えながらも、
資料館の自動ドアを抜けて、
温かい館内に入ったときは、ほっとしました。^^


まずは、自動販売機で入館券を購入します。ひとり300円でした。

いしかり砂丘の風資料館です。

いきなり、巨大なチョウザメのはく製にびっくり。

小規模の建物に見えましたが、中は意外と広く、様々な展示物が整然と並べられていました。

100万匹以上の鮭が獲れた石狩市では、1877年(明治10年)に、日本最初の缶詰工場である、開拓使石狩缶詰所が設置されました。その缶詰所は、1887年(明治20年)に、石狩町の高橋儀兵衛に貸与され、その後払い下げられました。儀兵衛は缶詰製造を続け、鮭缶のほか、塩引鮭、スモークサーモンなどの加工品も製造しました。写真は、設立時の石狩缶詰所の全景とその内部です。壁に、ぎっしりと缶詰が積み上げられています。^^

高橋儀兵衛缶詰工場の看板です。

左:当時の鮭缶のラベルを再現したサンプル。
右:館内では、自分が持参したもので、缶詰を作ることができます(有料)。

2階には、縄文時代のサケ漁と木製品をテーマに、石狩紅葉山49号遺跡で出土した、サケ漁の漁具などが展示されています。

サケなどをつかまえるときに使う漁具である、タモです。二股になった木で輪を作り、ブドウヅルの表皮で留めてあります。網の部分も、同じ材料で造られていました。縄文時代のほぼ完全な形のタモは、日本では唯一のものだそうです。

枝と枝を、ブドウヅルの表皮でしばって留めてある部分です。今でも残っていることに驚かされます。

圧巻は、4000年前の川の中から発見された、魞(えり)です。


【魞(えり)】
漁に使う道具の一つで、川や湖に定置性の竹簾や網をしかけ、魚を誘導して一箇所に集めます。「魚は障害物に当たると障害物に沿って泳ぐ」という性質を利用した漁法です。滋賀県の琵琶湖では古来より伝統的な魞(えり)漁が行われてきました。ちなみに、魚が罠に入って行く事から、「魞」という漢字ができたそうです。


魞(えり)は、こんなふうに利用されていました。


さて。
興味深い展示品はまだまだあったのですが、
割愛いたします。


私たちが石狩までやってきた理由は、
実は、「いしかり砂丘の風資料館」ではなく、
資料館の隣りにある、
「旧長野商店」を見学したかったからでした。


旧長野商店です。雪の中、ひっそりと建つ姿が、なにかいじらしいですね。^^

1894年(明治27年)に建てられた、石狩市内最古の木骨石造建築物です。


これは、到着したときの写真です。
雪まじりの冷たい風が吹きすさんでいて、
それはもう寒かったのですが、私も夫も、
まずは資料館で受付するのすらももどかしく、
建物の写真を夢中で撮りまくりました。😄


北菓楼でお茶しているときに、
たまたまスマホで見つけた、旧長野商店。
「どうせヒマだし、行ってみようよ。」
と、軽い気持ちで夫を誘ったのですが、
実物を見ると、
「すごいところに来ちゃったな…。」
と、ワクワクしてきました。^^


次回は、旧長野商店の内部をご紹介します。


(つづく)

無料で行けた札幌。美味しいものを食べ歩いた3日間 3 - 旧庁立図書館(北菓楼札幌本館)/ 江戸とタイ唐人街の担ぎ屋台(2023年11月29日/2日め)

2023年11月29日 旧庁立図書館で。降り続く雪といっしょに。


11月29日(水)- 2日め


「根室花まる回転寿司」を出て、
次に向かったのは、旧庁立図書館です。


旧庁立図書館です。(2021年11月4日)
このときの日記です。
コロナでもウポポイ3。札幌2週間ホテル暮らし 13 - 蟹工船の蟹天丼と、サッポロ街歩き(さっぽろテレビ塔、旧庁立図書館、時計台)(2021年11月4日/2日め)


【旧庁立図書館】
1916年(大正15年)、行啓記念北海道庁立図書館として建てられました。図書館や美術館として札幌の人々に親しまれてきた建物です。正面には、ジヤイアントオーダー(数階の高さに及ぶ柱)が見られ、入口の額縁と窓周りなどに大きな特色を持った建物です。1967年(昭和42年)まで、図書館として利用されたあと、北海道立美術館、北海道立三岸好太郎美術館、北海道立文書館別館と、役割を変えてきました。その後、砂川市の菓子製造業「北菓楼」に売却され、2016年3月、世界的な建築家・安藤忠雄氏のデザインにより、「北菓楼札幌本館」として生まれ変わりました。同社は、この建物の外壁を保存しながら、店舗と文化教室、ギャラリーなどの文化施設を併用した建物として営業を続けています。


地上では雪が降っていて、人影も少ないのですが、地下通路はこのとおり。大勢の人でにぎわっていました。

地下通路には楽しいスポットが随所に見られます。これは、札幌アイヌアーティストの作品の販売コーナー。

ここで右に曲がって次の地下通路へ。旧庁立図書館までは、地下通路だけを利用して、歩いていくことができます

通路の壁を利用した、「北一条さっぽろ歴史写真館」を見ながら歩きました。

北海道の道路建設の歴史を説明した「北の道物語」もおもしろくて、なかなか先に進めません。笑

1908年に落成した、「札幌停車場 3代目駅舎」の写真です(1918年に撮影)。古川源二郎設計のハイカラな姿はルネサンス様式で、水戸駅を模したものと言われます。1951年まで、増改築しながら、45年にわたって札幌市民に親しまれました。

この駅舎は、往時の4/5に復元したものを、「北海道開拓の村」で見ることができます。上の写真のままですね。^^
ここを訪れたときの日記です。
コロナでもウポポイ3。札幌2週間ホテル暮らし 28 - 北海道開拓の村①(鉄道馬車、旧ソーケシュオマベツ駅逓所、旧納内屯田兵屋)(2021年11月6日/4日め)


…なのですが。
チカホに展示されていた、
「札幌停車場 3代目駅舎」の写真を見たとき、
MIYOが気になったのは、駅舎ではなく、
その左下部分です。
天秤棒でつないだふたつの屋台箱で、
物を売る女性が写っています。


もっと正確に言えば、気になったのは女性ではなく、女性が運んでいる屋台の方でした。笑

江戸時代初期から中期にかけて、路上で食べ物を売る手段として、振売り(野菜や魚)、担ぎ屋台(そば、うどんなど)、屋台見世(天ぷら)などがありました。上の女性が運んでいるのは、担ぎ屋台の屋根がついていないタイプであると思われます。



…で、この写真を見てMIYOが思い出したのは、
最近訪れたばかりの、バンコクのことです。
チャイナタウン・ヤワラーでは、
2010年にオープンした唐人街博物館で、
「ヤワラー」の歴史を紹介しています。
館内では、昔の中国移民の生活や、
ヤワラ-の初期の姿などが再現されていて、
とてもおもしろい博物館でした。^^


その博物館で見た、初期の中国人たちのようすです。彼らは、タイに入植すると、はじめは荷役などに従事し、次に食べ物を売り歩いたそうです。これは、タイ人家庭をまわってスープ麺を売っている中国人です。食器は持たず、各家庭にある食器に麺を入れて売る形式でした。


この、中国人が運んでいるのが、
担ぎ屋台なんですね。^^
天秤棒を使って運ぶようになっています。
上の、1918年の札幌の写真で、
担ぎ屋台を見て、つい、バンコクで見たのを
思い出してしまいました。😅


中国人がタイに入植し始めたのは、
1600年代中期ごろのようですが、
それはまさしく江戸時代。
そのころ、日本で売り歩いていたのは、
うどんやそば。
そしてタイで、中国人が売っていたのは、
スープ麵でした。
日本と中国で、くしくも同じ頃に、
同じような屋台を使っていたんですね。^^


ちなみに、上のような屋台から広まった、
中国人の麺は、後に、
タイ料理へと発展していきました。
タイ料理に麺類が多いのは、
そのためなのだとか…。
さらにその後、中国人の麺は、
はるかヨーロッパまで伝わって、
イタリアのスパゲティになったそうです。
…と、また話が脱線しましたが。(スミマセン)


札幌のチカホを歩き続けて、この階段を上がると…、

地上に出ます。旧庁立図書館(北菓楼札幌本館)に到着です。

これが有名な、入口の額縁。窓もレトロですね。この扉の奥が旧玄関ホールになっていて、館内の側から見ることができます。

当時のままに残されている旧玄関ホールは、この建物の見どころのひとつ。これは前回来たときの写真です。(2023年5月15日 この時のブログは、まだ書けていません。😅)

そしてこれは、西側にある、もうひとつの入口。

現在は、MIYOの後ろの、大きな樹のあるところが入口になっています。

入口を入ったところです。1階は北菓楼のショップ。吹き抜けのある広いスペースに、北菓楼のお菓子が並んでいます。

そして2階には、北菓楼カフェ、北菓楼ライブラリー、メモリアルルームがあります。

天井まで届く本棚には、6000冊の本が並んでいて、カフェを利用した人が自由に読むことができます。

今回は、「夢不思議」という名のシュークリームを、夫とはんぶんこしました。

アイスティー、アップルジュースといっしょに。

はんぶんこしたシュークリームは、おいしくて、おいしくて、「もう1個食べたいね…。」と、夫と話し合ってしまったくらいです。爆

実はこのお店、お食事もすごーくおいしいのです。一番人気はオムライスなのですが、旭川本店でいただいた「野付の帆立のスパゲティ」は、もう泣きたくなるほどおいしくて、感動しました。(2023年5月15日 旭川スイートロード・北菓楼本店)

スイーツもおいしかったです!^^(2023年5月15日 旭川スイートロード・北菓楼本店)


旭川スイートロードで訪れた北菓楼本店では、お菓子のセットを買い、ベトナム・チョンさんへのお土産に差し上げました。(2023年5月16日)
4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 15 - 2回のハロン湾ツアーと、Mango Hotel の朝ごはん(2023年6月15日-16日/2日め-3日め)
北菓楼の北海道開拓あられ(えりも昆布)を、ハロン湾のバスの中で食べました。笑
4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 39 - ハロン湾船上ホテルにお泊まり㉔ 感謝と祈りをこめて(2023年6月17日/4日め)


「このあとどうする?
 オレは、ホテルに戻って、
 昼寝してもいいんだけど。」
と夫は言ったのですが、
このとき、スマホを検索していたMIYOが、
ちょっとおもしろそうなところを、
みつけてしまいました。


「ここはどう? 石狩市だけど。
 行けそう?」
「片道一時間くらいかな…。
 大丈夫。7時までに戻ってこれるよ。」


この日は夕食のお店を予約していたので、
7時までに、札幌に戻らなくてはなりません。
それがちょっと心配でしたが、
夫が大丈夫と言うなら、
大丈夫なのでしょう、たぶん。笑


お店の外では、少しずつ雪が積もり始めていましたが、とりあえず夫だけが駐車場に行き、車を運転してお店に戻ってくることになりました。


思ってもみなかった展開なりましたが、
突然のMIYOの思いつきで、
旅の舞台は石狩市へと移ります。


(つづく)