4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 75 - 王宮⑯ 太平樓(塀風門、コリント式の柱、屋根飾り、右側面)(2023年6月19日/6日め)
(2023/10/09 19:00記)
2023年6月19日 フエ王宮・太平樓で。
6月19日(月)
太平樓の門に到着しました。
【太平樓(Thái Bình Lâu)】
太平樓は、皇帝が作詩や読書をするための書斎のような役割を持っていました。1844年に3代皇帝ティエウチー帝によって建てられた書暇清樓(Thư Hạ Thanh Lâu)が、基礎になっています。それを基にして、1919年から1921年にかけて、12代皇帝カイディン帝によって太平樓(現在の建物)が建てられました。その後、戦争と自然劣化による損傷が深刻化したため、2010年から2015年にかけて修復されています。
*文献によっては、太平御覧書楼と書かれている場合もあります。
上の写真の門を入り、同じ門を内側から撮りました。太平樓の正面には、ふたつの門が並び、その間に屏風のようなものが造られています。これは、塀風門(沖縄でよく見られるヒンプン)の変形であると思われます。
塀風門(ヒンプン)は、通常、独立した屏風のように造られているのですが、ここでは、その塀風門の両側にふたつの門を置き、一体化させています。
中国式の塀風門を、カイディン帝の好みで西洋風にアレンジしたらこうなった、というところでしょうか。^^
これまたバロック式、のようです。^^
ちなみにこれは、延寿宮の衍澤門。延寿宮の正門である寿址門の東隣りにある、小さな門です。この門に設けられている塀風門(ヒンプン)と、テイストが似ているので、太平樓のものはやはり、ヒンプンの改造版だったのではないかと思います。(画像をお借りしました)
そしてこれが、太平樓です。
まずは、太平樓の、向かって右側の方に行ってみます。のっけから、モザイクで装飾された柱に驚きました。これをじっと見ているうちに、コリント式の柱を模して、モザイクで作ってあるのだと気がつきました。
コリント様式の柱は、上部に特徴があります。渦巻と、地中海周辺に良く見られる「アカンサス」という植物の葉が、装飾されています。(画像をお借りしました)
コリント式の柱については、以前、豊平館の日記で書いています。
コロナでもウポポイ3。札幌2週間ホテル暮らし 20 - 豊平館① / プラチナチャレンジ、その後(2021年11月5日/3日め) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。
これは、太平樓の柱の上部です。アカンサスの葉と上部の渦巻が、陶片のモザイクで、見事に再現されています。😮😮😮
さすが、建中樓や自分の廟を
バロック様式で造ってしまった、
カイディン帝。
太平樓の建築時にも、西洋風の様式に、
おもいきりこだわったようです。🤣🤣
コリント式の柱といっしょに。屋根飾りにも、ご注目ください。
屋根を飾る、獅子と鳳凰です。
この屋根飾りにも、度肝を抜かれました。😄
こちらも、陶片を埋め込んで造られたモザイクです。
ぜひ、拡大してご覧ください。^^
拡大してみると、
あ~、確かにこれ、瀬戸物だわ~。
ってわかりますね。^^
いまここ。😄
次回は、太平樓の中に入ります。
(つづく)


















