コロナでもウポポイ3。札幌2週間ホテル暮らし 114 - ニッカウヰスキー余市蒸溜所⑨ ディスティラリーショップ、旧竹鶴邸、そしてシリパ岬へ(2021年11月13日/11日め)
(2023/04/19 16:30記)
2021年11月13日 ニッカウヰスキー余市蒸溜所・旧竹鶴邸で。(北海道余市郡余市町)
11月13日(土)
ニッカミュージアムを最後に、
見学コースに含まれているものは
すべて見ることができました。
見学時間が終了するまで、
あまり時間がなかったのですが、最後に、
ディスティラリーショップへと急ぎました。
ディスティラリーショップは、見学コースの最終地点にあります。
ディスティラリーショップ「ノースランド」です。
ディスティラリーとは「蒸溜所」のことで、つまりお土産物屋さんです。^^
店内では、蒸溜所限定のウイスキーやグッズ、そしてウイスキーを使ったお菓子などを販売しています。
写真もディスプレイもすてきですね。^^
こちらは、シングルモルト余市 700ml(4620円)。ニッカウヰスキー創業の地、余市蒸溜所を代表するシングルモルトです。「心地よいピート感、石炭直火焚き蒸溜による重厚な酒質とスモーキーさが、麦芽の甘さや豊かな果実味と見事に調和しています。余韻に微かな潮の香りが感じられます。」とありました。
中央に置かれているのは、余市蒸溜所限定の品々。ウイスキーが好きな人には見逃せないコーナーです。
シングルモルト余市 シェリー&スイート(6800円)。おひとり様1本まで、と書いてありました。「限りある品を、ひとりでも多くのお客様にお楽しみいただきたいため」とのことです。
これも、余市蒸留所限定品です(3050円)。こちらは、おひとり様3本まで。私たちも1本買いました。
そしてもうひとつ。アップルワイン(990円)をお買い上げ。余市蒸溜所限定のデザインで、「1938年から販売されているりんごのワインとブランデーを合わせ、樽で寝かせました。甘さと熟成感が愉しめるワインです。」とあります。テイスティングホールで試飲した、甘いワインです。食前酒にいいかな、と。笑
コロナでもウポポイ3。札幌2週間ホテル暮らし 111 - ニッカウヰスキー余市蒸溜所⑥ テイスティングホール(2021年11月13日/11日め) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。
おつまみやお菓子もたくさん。
ニッカウヰスキーオリジナルの、カマンベールチーズラングドシャを買いました(1100円)。カマンベールチーズ風味のホワイトチョコを、ラングドシャにはさんであります。
道民の醤油 アーモンド(300円)も買ったのですが、写真を撮る前に食べてしまいました。笑(画像をお借りしました)
お買い物も終わったので、そろそろ帰ることにしました。この頃には、他の見学者はすでにみなさん帰ってしまわれたようで、私たちが最後のふたりだったみたいです。誰もいない見学ルートを、正門に向かって歩きました。
旧竹鶴邸まで戻ってきたのですが、ここで足が止まってしまいました。
ついさっき、ガイドさんに案内されて訪れた時の写真です。この、入口に造られた門は、スコットランドのリタさんの生家にそっくりなのだそうです。このとき、中は真っ暗でしたが…。
コロナでもウポポイ3。札幌2週間ホテル暮らし 110 - ニッカウヰスキー余市蒸溜所⑤ 竹鶴正孝像、旧竹鶴邸、第一貯蔵庫(2021年11月13日/11日め) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。
今は、玄関の奥に、明かりが灯っているのです。そして中の扉が、半分だけ開いていました。
MIYOが止めるのもきかず、
夫、明かりに吸い寄せられるように、
中に入ってしまいました。
いいのかな、と思いながらも、
MIYOも後に続きました。😅
入口を入ったところです。中は和風の玄関ホールになっていました。
玄関ホールです。空間全体や照明などは洋風ですが、格天井(ごうてんじょう)や金箔を張った斜め天井の装飾などに、和の風情があります。
ここから先の主屋には入れなかったのですが、
内部には和室や障子があるそうです。
玄関前の庭には石灯篭も置かれていて、
洋風ながらも和の要素も取り入れた、
和洋折衷の造りになっています。
見学コースの中では、
玄関の中に入ることができなかったのですが、
最後にちょっとだけ、中を見ることができて、
ラッキーでした。^^
夕闇が迫る余市蒸溜所。旧事務所(右)と発酵棟(左)のあるところまで戻ってきました。本当に、私たちだけ残ってしまったみたいで、誰もいません。笑
正門へと急ぎながらも、あたりの写真を撮り続ける夫。笑 これは混和棟です。見学中は、ガイドさんの歩みが早くて写真を撮り損ねていたようで、今頃撮っています。
ようやく、蒸溜棟のあたりまで戻ってきました。
左にあるのが貯蔵棟です。ガイドさん、もう少しゆっくり歩いてほしかったなあ…。笑(国の登録有形文化財)
【貯蔵棟】
昭和10年頃の建築で、蒸溜棟の南にあります。木骨石造の平屋建で、東側で事務所棟南部と接続しています。倉庫として建設されましたが、現在は、蒸溜液受タンク室となっています。屋根は切妻造の鉄板葺で、西妻面にアーチ型戸口を開け、妻壁北側を立ち上げて蒸溜棟と接続することで、一体の景観を作っています。(国の登録有形文化財)
ビジターセンター(お客様待合室)の先に、正門が見えました。
正門の前でふりかえって、もう一度、構内を眺めました。夕暮れの余市蒸溜所も、雰囲気があっていい感じです。^^
見学開始前に、同じところで撮った写真です。
最後にもうひとつだけ、余市蒸溜所のお話を。
【余市蒸溜所(歴史的建造物としての北海道工場施設群)】
昭和9年、創業当時の北海道工場敷地は、広大な湿地となっていました。そこを埋め立ててできた広大な敷地は、当初、リンゴ問屋やニシン干し場として利用されていました。この南東側に、創業者竹鶴政孝氏が、様々な人々の協力を得て、ウイスキー工場を作りました。
「クリスマスツリーにぶらさげるおもちゃのような、煙突のある小さな建物群を」と考えた竹鶴氏は、スコットランドで見た風景を、そのまま、余市で再現しようとしました。
それが、余市蒸溜所の始まりでした。
正門の外に出ました。ライトアップされた正門は、昼間よりもさらにすてきでした。^^
駐車場に残っていたのも、私たちの車だけでした。🤣
あとは札幌に帰るだけなのですが、
ここでMIYO、夫にリクエストしました。
「最後に、シリパ岬に行きたいんだけど。」
【シリパ岬】
余市湾の西側に張り出している岬です。その突端は急峻な断崖で、余市のシンボル的な存在となっています。シリパとはアイヌ語で、sir=山、pa=頭の意味で、海に突き出している山の頭(つまり「岬」のことです)を表しています。今から約630万年前に、粘性の高いマグマが海底に噴出して、水中で昭和新山のような溶岩ドームをつくったことでできたものと考えられています。シリパ岬の岩体には柱状節理(マグマが冷えるときにできる柱を並べたような割れ目をもつ構造)が発達し、周辺の海岸には、柱状に割れた岩が多数見られます。
柱状節理は、青森県十和田湖畔にもありました。
コロナでも青森。奥入瀬の春の流れを追いかけて 27 - 十和田湖(乙女の像、柱状節理と十和田神社)(2021年5月14日/2日め) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。
このシリパ岬があることが、
「余市の夕日は2度沈む」
と言われる所以となっています。
【余市の夕日は2度沈む】
斜めに沈んで行く夕日が、一度シリパ岬の先端に隠れます。その後また、岬の中腹から顔を出して、今度は海に沈んで行くという、余市独特の現象です。この現象は、夏至の前後2週間に限って見られるのだそうです。
いったん岬の後ろに隠れた太陽が、再び岬の端から顔を出していくようすです。(画像をお借りしました)
このときは、夏至ではないので、
もちろん、こんな現象は見られません。
でも、どうせ来たついでですもの。
ただ単に、
「夕暮れのシリパ岬」
を見たかったのです。😄
でも、MIYOの言うことは、
基本、なんでも否定から始まる人なので、
夫はこのときもブーイング。
「そんなとこ行ってどうするの。」
「もう、日の入りは終わってるよ。」
「日の入り前だったとしても、雲が多いから、
今日はどうせなんにも見えないよ。」
などなど…。
自分の撮りたい写真はとことん撮るけど、
MIYOが撮りたいところに行くのは、
車を停めるのですら、めんどくさい。
…っていうのが、このころの夫でした。
(この9か月後、同じような状況で、宮古島で大ゲンカになりました。
そのころの夫は、自分の行きたいところで頭がいっぱいで、
MIYOのためには車を1分停めるのすらいやだ、という人でした。
ちょっと車を停めて写真を撮るくらい、たいしたことではないと思うのですが。
でも宮古島で、MIYOが大爆発したことで、
多動夫もようやく学習したようです。笑
最近は、MIYOが「ここで景色を撮りたい。」と言ったら、
スナオに車を停めるようになりました。
いちいち大ゲンカしないと、写真一枚ですら、
撮らせてもらえない。
本当に、めんどくさい夫です。😔)
さて、しぶる夫をものともせず、
「別にお金がかかるわけでもないし、
このあとの予定があるわけでもないのだから、
ちょっと寄ってみるくらい、いいじゃない。
ほんの5分かそこらのことでしょ。」
と言うと、夫も反論できず、
不機嫌そうに車を走らせました。
そしてまもなく、やっぱり不機嫌そうに、
「はい、着いたよ。」
と…。
シリパ岬です。遠くの方に、余市の町灯りが見えました。
夫の言ったとおり、
日の入りは終わっていたし、
雲が多くて夕焼けも見えませんでした。
でも、来たかったんですよ…。
朝からずっと、一日中、余市を歩き続けました。
その最後に、ここへ来て、ほっとしたかったのです。
夫はほんとうにイヤだったようで、
車から降りようともしませんでした。
なので、MIYOひとりで、ここに立ちました。
しばし、ここに佇んで、そして気がすみました。
くだらないかもしれないけど、
旅行ってそんなものだと思うのです。
理由なんてなくても、
行きたいから行く。
見たいから見る。
そこで流れる時間を、ほんの少し感じてみる。
それでいいんじゃないの?と思うのですが、
多動夫がそれを理解するようになるまでには、
あと5年はかかりそうです。(一生ムリかも。😂😂)
あまりにももりだくさんな一日でしたが、
ようやくこれで、余市の旅が終わりました。
さて。
札幌に戻ります。
(つづく)