骨折でも台湾。家族で食べ歩いた、4泊7日のおトク旅 19 - 碧潭吊橋を渡る(2019年1月2日/3日め)
2019年1月2日 手すりに耳をつけて、碧潭吊橋の音や振動を感じています。(全盲難聴・のんたん 23歳)
1月2日
烏来老街から、車に乗って約30分。
碧潭 というところに行きました。
このツアーのパンフレットには、
「景勝地・碧潭では、歴史があるつり橋を渡り、
橋の上で壮大な景色を見ましょう。」
と書いてあります。
「碧潭吊橋」は、2013年に、新北市の古跡認定を受けました。
河の下流には、全長200メートルほどの
歩行者用つり橋がかかっています。
この橋は、もともと、日本統治時代に作られたものでした。
その昔、このあたりでは、
河の北側と南側を結ぶ交通がありませんでした。
人々は河を泳いで渡っていましたが、
18世紀ごろから、石を詰めた竹かごを橋がわりにし始め、
やがて19世紀末には、渡し船を通うようになりました。
つり橋が完成したのは、日本統治時代の1937年です。
現在の橋は、2000年に古くなった橋を撤去したあとに、
昔の外観をそのままに、作り直したものです。
今では、この碧潭吊橋に並行して、
一般道路の碧潭大橋と、
第二高速道路の碧潭橋もかかっています。
「碧潭」は、新店渓の上流から下流にさしかかるところで、
川が急カーブをなしている地帯です。
水の流れは、湖のように静かで、
その穏やかな景色は、日本統治時代から親しまれてきました。
(画像をお借りしました。)
ボート遊びが楽しめ、岸にはカフェが並び、
夜は両岸に店が出て、
夜景も美しい人気のデートスポットとなっているそうです。
旧暦5月の端午節には、ここでドラゴンボートレースが行われるし、
夏には、吊橋のライトアップショーや、
管弦楽コンサートも開催されるとか。
・・・とは言っても、私たちが訪問したのは1月ですから、
なんのイベントもありません(苦笑)。
穏やかな河にかかる吊橋を、4人でのんびりと歩きました。
足にあてるはずの「副え木」を、背中に背負って旅行している、MIYOです(笑)。
歩くと、吊橋がかすかに揺れます。
その揺れが、長男にはおもしろいようです。
そして、なによりも、長男が楽しんだものがありました。
「あしおと!」
と、長男。^^
そう。
この吊り橋の床は、木でできているため、
吊橋を歩くと、足音が響くのです。
トン、トン、トン、トン。
長男、うれしそうです。
橋の手すりに耳をつけて、吊橋を歩く人たちの足音を、熱心に聴く長男。吊橋の振動も、全身で感じとります。長男にとっては、この音や振動が、「吊橋」なのです。
おもしろすぎて、なかなか手すりから離れようとしない、長男(苦笑)。
「のんたん、あしおとだねえ。
おかあさんのまねしてね。」
長男に聞こえるように、MIYOが、
トン、トン、トトン! と、足を鳴らしました。
骨折している右足ではできないので、
松葉杖と左足で、吊橋の床を叩きます。
それを聞いて、長男も、
トン、トン、トトン! と、床を踏み鳴らします。
「じょうず、じょうず~!!
じゃ、これは?
トトンのトトンのトン、トン、トン!」
長男、床を踏み鳴らして、再現します。
トトンのトトンのトン、トン、トン!
「じょうず、じょうず~!!」
これは、長男が小学生の頃に、
私たちが、よくいっしょにやった遊びです。
難聴の長男が、音に反応してくれることや、
こちらのリズムを、正確に再現してくれることがうれしくて、
何度も、何度も、やり続けた遊び、でした。
トトトト、トン! トトトト、トン!
家族4人で「足音あそび」をしながら、
長い長い、吊橋を歩きました。
10年以上も前の、なつかしい「あそび」を思い出し、
長男とかけあいながら、のんびりとわたった、吊橋。
碧潭の、おだやかな午後、でした。
これで、この日のツアーのアクティビティが、
すべて終わりました。
私たちを乗せた車は、
一路、台北へと走りました。
台北にもどりま~す。
(つづく)
(おまけ)
掲載しきれなかった写真です。
タイヤル族の踊り
タイヤル族の若者1号
タイヤル族の若者2号