4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 90 - カイディン帝陵④ 啓成殿(礼拝堂と墓所)とサクラビール(2023年6月20日/7日め)
2023年6月20日 カイディン帝陵・礼拝堂で。
6月20日(月)
カイディン帝陵に来ています。
陵のいちばん奥にある、啓成殿です。
【啓成殿】
内部に、礼拝堂と墓所がおかれています。1922年、カイディン帝はマルセイユ殖民博覧会に出席するためフランスを訪問し、その際に見た大型建造物に影響を受けます。帰国後、王宮内の建中殿を増改築する際、バロック様式にさせるなど、親仏的な姿勢を強めました。この啓成殿は、まるでヨーロッパ貴族の邸宅のようであり、フランスかぶれだったカイディン帝の、その傾向を如実に表していると言えるものです。
中央の入り口を入ったことろが、礼拝堂です。いきなり世界が変わります。
中央の拝殿には、「啓成殿」の扁額が掛けられています。
壁面は、華々しく彩られたモザイク装飾で埋め尽くされています。
四季の花をかたどったモザイクデザインは、啓成殿の特徴のひとつになっています。全部撮っているとすごい数になるので、MIYOがいちばん好きだったところを一枚だけ撮りました。
天井には、九龍が描かれています。
祭壇もこのとおり。
モザイクには、磁器やガラスなど、アジア各国から取り寄せた様々な素材が使われています。
さらに奥の部屋は、墓所になっています。金箔が施されたカイディン帝像が置かれています。
この像の地下9mのところに、カイディン帝の遺体が安置されているそうです。
この部屋の装飾もすごいです。
龍のモザイクが施された円柱が並んでいました。
さて。
啓成殿を埋め尽くしている、
美しいモザイクですが、
その素材のひとつに、
日本のビール瓶が使われています。
でも、私たちがそれを知ったのは、
帰国してからでした。
(いつも、ろくに下調べもしないで行くので、
こんなことになります。😅)
「残念だったね。
はじめに知っていれば、
ビール瓶の写真を撮ったのにね。」
「ガイドさんがいっしょにいれば、
教えてもらえたんだろうけど、
自分たちで勝手に歩いてるから、
どうしても見落としがあるよね。」
などと、夫と話しました。
その後、このブログを書くにあたって、
資料を調べているうちに、自分が偶然、
その写真を撮っていたことを知りました。😄
この日記の上部で掲載している写真を、あらためて見てみました。「いちばん気に入ったところ」と思って撮った一枚です。「日本のビール瓶である」とわかる有名なスポットは、赤い丸で囲まれた2か所です。
日本のビール瓶は、梅の花の枝の部分に使われています。
まずは①の部分です。三角形のモザイク片に、文字が見えます。(以下2枚、TBS「世界遺産」のサイトから画像をお借りしました。)
さらに拡大すると、「BREWERY TOKYO」の文字であることがわかります。
そして②の部分です。茶色い枝の、上からふたつめのモザイク片に、文字が見えます。
「SAKURA」とあります。1913年(大正2年)に帝国麦酒(現在のサッポロビール)が発売したサクラビールの瓶であったことがわかります。(画像をお借りしました)
なにも知らないで、
たった一枚だけ撮った、壁のモザイク画。
そこに偶然写り込んでいた、
おもしろスポットを見つけ、
ついうれしくなってしまいました。^^
(つづく)



















