MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
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をご覧ください。
ベトナム家族旅行:
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小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
http://limings.sweet.coocan.jp/

のんたんの冬休み-71 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - ミーソン遺跡⑥再び、カート。(2017年12月29日/6日め)

2017年12月29日 ミーソン遺跡で、リャンさんといっしょに。(のんたんとあみちゃん・22歳)


12月29日


民族舞踊ショーが終わり、
観光客はみんな、元来た道を帰り始めました。
公園出口に向かってしばらく歩くと、
来るときにカートから降りた場所に着きます。
ここで再びカートに乗り、遺跡公園の入り口まで戻ります。


私たちも、みなさんのあとをついて、歩き始めました。
でもすぐに、リャンさんから、
「こっちです。」
と、呼び止められました。


見ると、来るときに、私たちがカートを降りた場所に、
一台のカートが停まっています。


え、まさか・・・。


と思ったのですが、その、まさか、でした。
私たちのために、いや、長男のために、
お迎えのカートが来て、そこで待っていてくれたのです。


来るときにも、通常の観光客がカートを降りたあと、
私たちだけ、遺跡のすぐ近くまで、
さらにカートで連れて行っていただいた、
という話を、No.65で書きました。



なんと、帰りも、同じように、
遺跡の近くから、カートでおくっていただいたのです。


それにしても、わざわざ、近くの車よせで、待っていてくれるなんて・・・。
と感動していたら、
リャンさんが、私の手に、なにか握らせました。
お金です。
ベトナムドンで、たぶん、50円くらい。


「降りるときに、おかあさんから、ドライバーにわたしてください。」と。


これはもちろん、ドライバーさんを買収したわけではなく、
ドライバーさんへの、ちいさな、ちいさな、お礼です。
私も含めて、日本人は、こういうのが、なかなかわかりません。
どういう場合に、どういうタイミングで、いくらくらいあげればいいのか・・・。
特に、今回のような場合は、さらにむずかしいと思いました。


でも、リャンさんが、そういう気持ちをくみとって、
気働きをしてくださったのだと思います。


そうこうしているうちに、
カートは、遺跡公園の入り口に到着しました。
リャンさんから渡されたお金を、ドライバーさんに、こっそりと渡し、
長男といっしょにカートを降りました。


そのときのお金を、すぐに、リャンさんにお返ししようとしたのですが、
「いいです。いいです。」
と言って、リャンさんは、とうとう受け取ってくれませんでした。
金額の問題ではありません。
長男を見て、なんのためらいもなく、
自分のポケットマネーをだしてくれた、リャンさんの心遣いに、
ただただ恐縮したのでした。


このときには、受け取っていただけなかったけれど、
あとで、お別れするときに、
リャンさんへのチップに含めて、少し多めに受け取っていただきました。


さっきのは、ほんの気持ちだから、返さなくていいよ。
でも、今日のガイドへのチップならば、受け取る・・・。


いいですねぇ^^
このへん、ベトナム人の誇り、みたいなものを、
感じてしまうのでした。


最後に、掲載しそこねていたミーソン遺跡の写真と、
遺跡公園入り口近くにある、博物館の写真を。


これにて、ようやく「ミーソン遺跡」編を終わります。
次回は、ベトナム有数のリゾート地、ダナンで、
おいしいシーフード・ランチをいただきます。


(つづく)

のんたんの冬休み-70 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - ミーソン遺跡⑤劇場でダンス(2017年12月29日/6日め)

2017年12月29日 ミーソン・遺跡群Eで。(全盲難聴・のんたん 22歳)


12月29日


遺跡群を出て、麓の劇場まで、急ぎました。
最後に、もう一度だけふりかえって、遺跡を目に焼き付けました。



長男の手引きをしながら、坂道を下ると、そこが劇場です。
小さなステージの前に、たくさんのイスが並べられていました。
が、すでに、観客がたくさん集まっていて、
イスのほとんどは埋まっていました。
かろうじて、4人分の空席を見つけ、腰かけました。


リャンさんの言ったとおりでした。
もう少し遅くなっていたら、イスに座ることはできませんでした。
私たちの後に来た人たちは、ほとんどが、
立ったままで鑑賞することになってしまいました。


どうにかイスにありついてほっとしていると、
民族音楽ショーが始まりました。



このショーとミーソンの遺跡にどんな関連があるのか、
いまひとつよくわかりませんでしたが(苦笑)、
少なくとも、長男が音楽を楽しむことができたので、
よかった、よかった、と思っているうちに、
ショーは終わりました。^^


遺跡観光って、あれこれと歩くだけで、
全盲の長男にとっては、おもしろくもなんともないんですよ・・・。
長男はいつも、文句も言わずにつきあってくれますが、
それでも、ただ歩かせるだけでは、申し訳ない気持ちもあります。
とりあえずこの日は、思いがけず音楽ショーなんてやってもらったので、
長男もいっしょに楽しむことができ、ほっとしました。


このあと、再び、来たときに利用したカートに乗って、
帰路につきました。


(おまけ)
掲載しきれなかった、ミーソンの写真です。




(つづく)

のんたんの冬休み-69 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - ミーソン遺跡⑤遺跡群E(2017年12月29日/6日め)

2017年12月29日 ミーソン・遺跡群Eで。(全盲難聴・のんたん 22歳)


12月29日


小川にかかる橋を慎重に渡って、
少しだけ坂を上がると、そこには、遺跡群Eが広がっていました。
B・C・D遺跡群に比べると、ぐっと小ぶりです。




「のんたん、にこにこ笑ってね」と言ったら…。


こうなりました。^^


さて、そろそろ、集合時間が近づいてきたので、
戻ることにしました。
来たときと同じように、小川の橋を渡ります。



リャンさんに言われた集合時間よりも、
10分ほど早い時間です。
でも、
「早めに行かないと、席がなくなります。」
と言われていたので、
遺跡群をあとにして、麓にある、劇場へと向かいました。


(つづく)

のんたんの冬休み-68 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - ミーソン遺跡④B・C・D遺跡群(2017年12月29日/6日め)

2017年12月29日 ミーソン遺跡で。(全盲難聴・のんたん 22歳)


12月29日


広大なB・C・D遺跡群を、さらに歩きます。


祠堂の中にはいると、たくさんの遺物が展示されていました。


これは爆弾ですね…。


リャンさんに、B・C・D遺跡群を案内していただいたあとは、
40分の自由行動となりました。
広大な遺跡群を、この時間内にすべて見て回るのは、
ちょっと厳しいのですが。


リャンさんからは、
「40分後、遺跡の入り口にある劇場に来てください。
 その時間に、劇場で、ダンスが始まります。
 でも、ダンスの開始時間の10分前に来る方がいいですよ。
 ぎりぎりに行くと、席がなくなります。」
と、アドバイスをいただきました。


とすると、30分しかありません。
この時間で全部を見るのは、かなり難しそうです。
とりあえず、今いるエリアを出て、
遺跡群Eに行ってみることにしました。



遺跡群Eの手前にある川。奥に見えるのが、遺跡群Eです。
この写真は、往路ではなく、帰路に撮ったものです。行きも帰りも、緊張しながら渡りました。


遺跡群Eに行くには、手前にある川を渡らなければなりません。
長男といっしょに、川にかかった橋を渡りました。


手すりもなにもありません。
長男を手引きしていて、うっかりすべったりしたら、
そのまま、長男を川に落としてしまいかねません。
さすがに、この橋を渡るときだけは、ちょっと緊張しました。


長男の体をしっかりと支えて、注意深く歩きます。


どうにか橋を渡り終え、少しだけ坂を上がると、
目の前に、遺跡群Eが広がります。



次回は、遺跡群Eをご紹介します。


(つづく)

のんたんの冬休み-67 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - ミーソン遺跡③B・C・D遺跡群(2017年12月29日/6日め)

2017年12月29日 ミーソン遺跡で。(のんたんとあみちゃん・22歳)


12月29日


B・C・D遺跡群


ミーソンの各遺跡はA~Lのグループに区分けされています。
中でも、ミーソン聖域の中心である「B・C・D遺跡群」は、
保存状態も良く、ツアーでも主に観光するエリアです。
その他の「A・E~Lグループ」は、建物の形が残っておらず、
現在修復中または発掘作業中のエリアです。


まずは、このB・C・D遺跡群を、リャンさんに案内されながら歩きました。
ここには、ヒンドゥー教のシヴァ神を祀る祠堂が並びます。
これらは、今から約1300年前の建造物です。



説明をするリャンさん。
祠堂は、セメントなどの接着剤を一切使わず、レンガのみを積み上げられて造られた建物で、当時の建築技術の高さが伝わります。所々白くなっている箇所は、現代になって後からセメントで修復した箇所です。


男女の象徴とされるリンガとヨニ。現在では子孫繁栄の象徴として崇められており、目の前で祈ると子宝に恵まれると言われています。写真は、リンガ(男性のシンボル)。


こちらは、ヨニ。(女性のシンボル)


ミーソン遺跡の見どころの一つが、壁面に施された芸術的な彫刻の数々です。
女神像の他、象や装飾模様のレリーフを見ることが出来ます。


まだまだ続くのですが、長くなりましたので、
続きは次回に。


(つづく)