骨折でも台湾。家族で食べ歩いた、4泊7日のおトク旅 29 - 娜魯灣(ナルワン)劇場(2019年1月3日/4日め)
2019年1月3日 日月潭・九族文化村のロープウェイで。笑顔の長男です。(全盲難聴・のんたん 23歳)
1月3日
猫空ロープウェイと同じく、ここでも、
ゴンドラがクリスタルキャビンになっていました。
(床が透明の強化ガラス仕様になっています。)
こんな感じですね。
「着いたよ~。降りるよ~。」
九族文化村に到着しました。
ゴンドラを降りると、そこは、
原住民文化エリア(九族広場)です。
原住民文化エリア(九族広場)
九族広場には九つの部族の紹介エリアがあります。
それぞれのエリアは、部族の特徴を生かした設えになっています。
たとえばこんなふうに・・・、
・達悟(タオ)族と阿美(アミ)族の部落
民族伝統料理がいただけるレストランがあります。
・排灣(パイワン)族部落
祈祷師による幸福祈願を体験できます。
・布農(ブヌン)族部落
駒まわしなどが見学できます。
・祭典會所
毎日決まった時刻にショーが行われます。
・九族文化館
台湾原住民族の文物を展示しています。
あまりに広すぎて、とうてい全部を見ることはできません。
でも、夫が行きたいところは、決まっています。
それは、娜魯灣(ナルワン)劇場。^^
娜魯灣(ナルワン)劇場
九族文化村の中で最もにぎやかな場所です。
ここでは、台湾原住民の、
伝統的な歌や踊りのショーを披露しています。
娜魯灣(ナルワン)とは、
『您好』(こんにちは)
『歡迎』(ようこそ)
『再見』(さようなら)
のすべてを表現できることばです。
娜魯灣(ナルワン)劇場の門です。
娜魯灣(ナルワン)劇場では、
毎日、13時半から、ショーが始まります。
お昼ごはんも食べずに、
「早く、早く。」
と、夫にせかされながら歩き、
劇場に到着したときは、ジャスト13時半。
ぎりぎりで間に合いました。^^
日月潭の湖を模した、大きな池の真ん中に、舞台が造られています。
その舞台の反対側が、客席です。
九族のショーの、始まり、始まり~。^^
それぞれ、民族ごとに異なる衣装で、歌ったり踊ったり。
クマを持ち上げる男性の踊り。
結婚式のようです。
次々と、いろんな衣装の民族が登場し・・・、
最後は、全員でラインダンス。^^
40分くらいの、長い長いショーが終わって、
ほっとしていたら、
またもや夫が、
「次は、石音劇場で、
2時半から演奏が始まるよ。
早く、早く。」
ゆっくりくつろぐヒマもありません。(苦笑)
「早く」と言われても、MIYOは松葉杖ですから、
急いで歩くことはできません。
夫の後ろを、松葉杖で歩く私と、
私のそばを、ぴったりと付いて歩く、長女。
(思えば、この旅では、長女はいつも、
私の横についていたように思います。
ええムスメです。T_T)
以前、タイの日記でも書きましたが、
夫は、目の前に自分の好きな物があると、
それしか考えられなくなる性質があります。
バンコクのサイアム・ニラミットで、
私と長女を入り口に残して、さっさとエレベーターに乗り、
劇場まで行ってしまったことがありました。
妻とムスメを残して、自分だけが劇場に入ってしまった夫の話はこちらです。
このときも、全く同じ状況でした。
夫は、長男の手引きをしながら、
石音劇場へとどんどん歩いていき、
やがて、すっかり見えなくなりました・・・。
残された私と長女は、広い園内を、迷いながら、
かなりの時間をかけて、石音劇場にたどり着きました。
そして、そのときには、2時半から始まるはずであった演奏は、
ほとんど終わっていました・・・。
石音劇場での演奏。こういう写真を撮っているとき、夫の頭の中にあるのは、目の前のショーだけ。妻やムスメの存在はすっかり消え去っているわけです(むかつく~)。
私たちが到着して、ほんの数分で、
演奏は終わってしまいました。
ここで、MIYO、とうとう爆発しました。
「あなたの頭の中は、楽しいショーを早く見たいって、
それしかないの?」
「自分さえショーに間に合えばいいの?」
「私は、この足だから、そんなに早く歩けないし、
残された私たちは、地図もないから、
道をまちがえて、また引き返して、
結局ムダに歩くことになったんだけど。」
そして最後に、怒りの一発。
「私たちってさ。家族で来てるのよね?
これ、家族旅行なんだよね?
妻とムスメを放置して、
自分だけがさっさと行ってしまうくらい、
ショーって、大切なことなの?
だったら、ひとりで旅行しなさいよ!!!!」
夫、返すことばもなく、黙っています。
私は、もうすっかりうんざりしていて、
これ以上、園内を見て回るような気持ちを、
なくしていました。
時刻は、3時でした。
お昼ごはんも食べないで、
「早く、早く」とせきたてられ、
あげくに、見知らぬ場所に放置され、
ショーにはまにあわず、
午後3時。
けっして、めずらしいことではありません。
夫にまかせて旅行すると、
きちんと食事できないことが、多いのです。
夫は、目の前の楽しいことに夢中になって、
食事することを忘れてしまうので。
そして、この日も、
夫はいつものように、やらかしたのでした。
電車を降り損ねたのは、
まあ、誰にでもある失敗だから、
しょうがないけれど、
食事を忘れて、家族を放置し、
自分の楽しみに没頭する添乗員。
これはダメです。
お腹が空いていたので、
腹立たしさも倍増したのだと思います。
傘をさして、松葉杖をついて、
不機嫌に歩くMIYO。
MIYOを気遣って、となりを歩く長女。
そのあとを、長男の手を引いて、ついてくる夫。
みんな、黙っています。
折からの雨足が、ひどくなってきて、
その雨音だけが、聞こえていました。
(つづく)
















