コロナでも滋賀県。湖の国(うみのくに)を歩く、3泊4日のおトク旅 26 - 中江準五郎邸② 小幡べこ(2020年9月24日/3日め)
2020年9月24日 五箇荘・中江準五郎邸で。
【お知らせ】
連載の途中ですが、明日から、少しお休みをいただきます。
10月25日早朝より、次の旅行にでかけます。(←アホです。笑)
今度は、8月に続いて、ふたたび、東北に向かいます。
美しい紅葉が見られるかも?です。^^
9月24日
中江準五郎邸に来ています。
美しい庭園もさることながら、
このお屋敷で特に心に残ったのは、
内蔵です。
外村繁邸の内蔵は、
「外村繁文学館」となっていました。
外村宇兵衛邸の内蔵は、
「外村宇兵衛邸資料室」でした。
そして、ここ、中江準五郎邸にも、
内蔵がありました。
お屋敷とつながっている、内蔵。扉の向こうに、別世界がありました。
蔵の中を埋め尽くしていたのは、たくさんの人形です。
近江郷土玩具の小幡人形をはじめとした、様々な土人形が展示されていました。
【小幡人形(おばたでこ)】
「でこ」という言葉は「土人形」のことを指します。江戸時代から明治時代にかけて、土人形のことを「でこ」と呼び、五個荘小幡町で作られる「でこ」のことを「小幡でこ」と呼ぶようになりました。初めて「小幡でこ」が作られたのは、今から約300年前で、細居安兵衛によるものでした。初代当主の安兵衛は、その前身は、京都通いの飛脚だったそうです。子供のおもちゃとしても重宝されていた「小幡でこ」でしたが、戦後、大量生産で安価なセルロイドの人形が普及しだすと、「小幡でこ」のような伝統的な人形は衰退していきました。現在、「小幡でこ」を製作しているのは、九代目の細居源悟氏のみとなりましたが、五個荘小幡町の伝統文化を守り続けているそうです。
「小幡でこ」は、3月、5月の節句人形を主体に、祭りのみこしや縁起もの、風俗人形や軍人など、約400種類あるそうです。彩色については、共通する特徴があります。通常の「小幡でこ」に使用する色は、全て原色です。見た目が色鮮やかで、印象深いものとなっています。
小幡人形は、大変可愛らしい表情をしています。現在は、土のぬくもりとともに、やさしさが溢れる郷土玩具として、全国で親しまれるようになりました。
内蔵では、「小幡でこ」を作る工程も、
本物の人形を使って、
紹介されていました。
まず粘土を練り、
その粘土を代々伝わる人形の型にはめ、
乾燥させます。
その後、型から乾燥した粘土を抜き、
釜で焼きます。
そして、焼いた人形に彩色します。
これらの工程に、
ほぼ3ヶ月はかかるそうです。
実物を使っているところが、すばらしいですね。^^
そのほかにも、
愛らしい人形の数々が、
お屋敷の随所に飾られていました。
五箇荘の伝統である小幡人形を、
たいせつに守り続ける、町の人々。
その気概が、人形の温かい表情と共に、
心に残りました。
次回は、最後に訪れたお屋敷を
ご紹介します。
五箇荘の日記、なかなか終われません。
見どころ、ありすぎです。笑
白壁と舟板塀が作る、独特の景観。蔵屋敷の町、五箇荘の町並みです。
(つづく)