MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
http://limings.muragon.com/tag/?q=2019%E5%B9%B49%E6%9C%88-10%E6%9C%88%E3%80%80%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0&p=4 
をご覧ください。
ベトナム家族旅行:
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小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
http://limings.sweet.coocan.jp/

全盲難聴・のんたん ボランティアさんとおでかけ(2018年7月7日)

2017年7月22日 S園の夏祭りで、カホンをたたきました。(全盲難聴・のんたん 21歳)


7月7日(土)


七夕の日に、ウクレレ教室にでかけた長男のようすを
ご紹介します。


この日は、「おふたり体制」で、
タケダさんとヨリさんにいらしていただきました。
おふたりのボランティアさんに、
前半と後半に分かれて対応していただいたケースです。


朝10時に、タケダさんがS園にお迎えに行き、
長男といっしょに高田馬場駅へ。
駅前でヨリさんと合流し、3人でランチ。
ウクレレ教室のレッスン後、タケダさんは帰宅。
長男は、ヨリさんといっしょに、S園にもどりました。


【タケダさんからいただいたメールです。】
駅に向かうまでの間、ノゾミくんはいつものように、「カラオケに行きたい」と・・・。二人で「お馬の親子」を歌ったり、リズムを口ずさんだり、楽しみながら歩きました。

高田馬場駅でヨリさんと合流し、ノゾミくんにご飯は何を食べたいか聞くと、「ハンバーグ」と即答。私が、「カレーライスは?」と言うと。軽く手で押し退けられてしまいました(笑)。
なので“ガスト”へ。
メニューを見ながら、何のハンバーグにしようかと、ヨリさんと話しているうちに、ステーキが目に入り、ノゾミくんに聞いたのですが、ノゾミくんはヘッドホンで音楽に集中していて答えず、でもたまには別のをと思い、ステーキを注文しました。
食べるかな、と心配をよそに、普通に食べてくれて、ホッとしました。

ウクレレ教室では、新しい曲になるとのことで、先生が準備をしている間に、今日は七夕という事で、ノゾミくんにリクエストをしたら、「七夕」を弾いてくれました。(ありがとう🎵)

今日から始めた曲は「ハイテーン・ブギ」。先生から私たちに、歌って言われたので、歌で参加!(私たちはカラオケ状態 笑)
歌詞を2行ずつ区切って練習を始めましたが、ノゾミ君は、終わる頃には全部覚えていました。たった45分のレッスンで覚えるって、音楽音痴の私は“すごいな🎵”と思いました。

写真で先生の口元に耳を近づけているのは歌(歌詞)を聴いているとこです。

駅まで、ノゾミ君は、ハイテーン・ブギを歌っていたので、ヨリさんも、「今日の帰りの歌はハイテーン・ブギだね」と笑いながら行きました。


【ヨリさんからいただいたメールです。】
雨も上がり、暑い日となりました。
ランチからの介助でしたが、久し振りにタケダさんと御一緒でき、又、色々とお話が出来て有意義な一日となりました。

ランチは、のんたんは、いつもの通りハンバーグと頑固に言っていましたが…、今日は、タケダさんの提案で、「ステーキにしたらどう?」と試したところ、美味しく食べていたように思います。
今後は、お魚でも大丈夫なの?
むずかしいところです('_'?)

(母注:お魚も、好きです。骨がなくて食べやすい状態になっているものなら、大丈夫です。)

ウクレレ教室では、新しい曲の「ハイティーン.ブギ」が始まりました。先生から歌詞を渡され、カラオケのように、何度も繰り返し、いっしょに歌いました(^^;
のんたんのためになったのかしら?と…(^^;
帰りに、豊田駅のホームのベンチで、先生から頂きましたゼリーとお菓子を、喉が渇いたのでお水と一緒に食べて、一休みしてからS園に帰りました。
4時前に着きましたので、お風呂かシャワーも間に合ったと思います。
また、次回もよろしくお願いいたしますm(__)m



「お昼ごはんになにを食べる?」と、
ボランティアさんに聞かれると、
長男は、たいてい、「ハンバーグ」と答えます。
「カツ丼は? カレーは?」と、
ボランティアのみなさんは、いろいろと聞いてくださるのですが、
なぜかいつも、「ハンバーグ」。(苦笑)


私とでかけたときは、そんなことはないのですが、
なぜか、ボランティアさんとおでかけすると、
「ハンバーグ」なのです。


まあ、長男が食べたくて言っているのだから、
それはそれでいいのですが。
でも、たまには、違うものも楽しんでほしいな、
と、思っていました。


そこで、今日は、タケダさんが、思い切って、
ステーキを提案してくださいました。
実は、長男、ステーキだって、好きなのです。
この日は、いつもと違うメニューを、
長男もきっと楽しんだことと思います。


タケダさん、ヨリさん、どうもありがとうございました。

全盲難聴・のんたん S園だより「施設のイメージ」(2017年12月10日)

2018年6月2日 障害者スポーツ大会で。先生の誘導で、表彰台まで歩きました。
(全盲難聴・のんたん 22歳)


【S園だよりから(2017年12月10日発行)】
巻頭記事-園長先生のお話
(中略)
笑いは、免疫細胞を活性化させる効果があるといいます。所謂、笑顔であれば、健康であるということです。
S園の職員も園生も、毎日笑顔で生活しています。
多くの見学者が園に訪れますが、異口同音に、「皆さん明るいですね。楽しそうですね。施設のイメージが変わりました。」と言ってくださいます。
園生が笑顔で挨拶するのは、生活に自信があるからではないかと思います。
また、「『施設のイメージが変わりました』と言われますが、施設のイメージはどんなものだったのでしょうか」とお尋ねすると、「暗いイメージです。」と言うのです。
どこでそのようなイメージが作られてしまったのでしょうか。
S園が、世の中の施設のイメージを変え、障害者の理解に貢献できればと思います。



昨日のことです。
S園の保護者会で知り合ったおかあさん、Fさんと、
おしゃべりしました。
そこで、Fさんから聞いた話なのですが、
「自分の子どもが施設に入っている、と言うと、
 『かわいそうにね。』と言う人が居た。」
のだそうです。


幸い、私がそのようなことばを言われたことは、
これまでに、一度もありません。
ただ、世の中には、そういう人もいるのだろうな、
ということは、想像しています。


でも。
ほんとうは、そうじゃないんですよね・・・。


けれど、私がいくらそう言っても、それだけでは、
聞いた人にも理解できないことでしょう。


私は、ブログで、
S園での、長男の楽しい生活や、
「園だより」で共感したことを、
ご紹介しています。


その理由は、長男の記録を、
アルバムとして残しておきたいと
思っているからです。
そして、それと同時に、
S園の楽しい生活を、みなさんに知っていただきたい、と
思っているからです。


施設は暗いところ。
かわいそうなところ。


そんなイメージを持っている方に、
そうじゃないんですよ、と
知ってもらいたい・・・。
そう願っています。


だって、長男、ほんとうに、毎日楽しそうなんです。
だから、
「かわいそう」じゃなくて、
「よかったね。こんなに楽しく、暮らしてるんだね。」
と、ブログを見て、思っていただけたらな・・・。
そんなふうに思いながら、いつもブログを書いています。


「ノゾミくん、おかあさんがいるよ。手をふろうね。」

先生が、長男の顔を、私のカメラの方へと向けてくださっているところです。^^

全盲難聴・のんたん S園だより「社会見学」(2017年11月9日)

2017年11月9日 社会見学で、コカコーラ多摩工場に行きました。(全盲難聴・のんたん 22歳)


【S園だよりから(2017年12月10日発行)】
社会見学(11月9日)


今年の社会見学は、日本点字図書館、NHKスタジオパーク、森永乳業、コカ・コーラ多摩工場の4ヵ所の中から、興味のある場所を選び、2日にわけて出かけました。
コカ・コーラ工場は、ガラス越しの見学で、工場内を歩きながら製造過程などをお聞きし、出来上がりの試飲や試食をさせてもらいました。
見学先の一番人気は、視覚障害者グッズが豊富な日本点字図書館。最新の商品に触れ、買い物を楽しみました。


社会見学は、目的地だけではなく、行き先までの工程も選択時のポイントです。電車の乗り換えやモノレール、バスなど、いろいろな交通機関を利用することも、大切な体験のひとつとなっています。



何年も前のことですが、所用で、S園のT課長さんから、
メールをいただいたことがありました。
そのメールの中に、
「今日、ノゾミくんは、社会見学で、
 キューピーマヨネーズの工場に出かけています。」
と書いてあり、
夫とふたりで、大笑いしたことがありました。


キューピーマヨネーズ、という、
あまりにもかわいらしい行き先。
そこに、園生のみんなでそろってでかけたことを想像すると、
なんだか微笑ましく、
その文章を読んだだけで、笑いがこみあげてくるのでした。


子どもたちが学校に通っていた頃は、
たしかに、「社会見学」というものがあり、
授業の一環として、
さまざまな場所に連れて行ってくださったと記憶しています。


が、学校を卒業した今でも、
そんなことをやってくださっているとは、
思ってもみなかったのです。


S園では、
たいせつな学びの場として、
そして、園生の楽しみのひとつとして、
毎年、社会見学を実施してくださっています。


いくつもの行き先を企画し、
全員が視覚障害者である園生を引率して行くのは、
てまひまのかかることであろうと想像します。
その姿勢に、いつも、頭がさがる思いです。


生きているかぎり、人はいくつになっても、
学びつづけることができるのだということを、
S園での日々の生活をとおして、
親もまた、教えていただいていると感じます。

全盲難聴・のんたん S園だより「きらめく才能」(2017年12月10日)

2012年11月6日 高校生の長男。「指先の訓練」で、ビーズにひもを通しています。(全盲難聴・のんたん 17歳)


S園で発行している、「S園だより」。
定期的に、保護者のところに郵送されてきます。
その中で、長男がでている記事と写真を、ご紹介します。


【S園だよりから(2017年12月10日発行)】


きらめく才能


S園には、様々な楽器を得意とする園生、歌がとても上手な園生、音楽が大好きな園生が多くいます。たとえば、ピアノやヴァイオリン、ウクレレ等、個人的にレッスンを受けて練習に励んでいる園生がいます。また、園内の支援係が担当する、「ハーモニータイム」「ミュージックタイム」「リズムタイム」「ミュージックトレーニング」など、音楽系の日課に参加したり、余暇時間にバンドを組んで、自分達で好きな曲を練習する園生もいます。
(中略)


ひまわりの仲間たちと。日野市主催の「たきび祭」に出演しました。

「ミュージックトレーニング」のメンバーで結成された、「ひまわり」。
ドラム、コンガ、ピアノ、フルート、シンセベース、シンセプラスの6名で活動しており、ボーカルがいない、インストゥルメンタルのバンドです。
現在は、12月に旭ヶ丘中央公園で開催される「たきび祭」への出演に向けて、練習に励んでいるところです。
園生の才能には驚かされるばかりですが、近くで彼らの才能に触れられることに喜びを感じます。
これからも、園生が好きな音楽を楽しみながら、さらに才能を伸ばしていけるよう、サポートしていけたらと思います。


カホンをたたいている長男です。

みんなの音楽会
「みんなの音楽会」とは、コンサートや演奏会「みんなの音楽会」を通じて、共に学ぶ住民による住民のための音楽活動グループです。地域文化の発展向上と住民の健全交流、社会教育の推進に努めることで、音楽生涯学習の振興を目的としています。



S園では、音楽活動に、とても力を入れています。
それは、私たちが、長男の生活の場所としてS園を選んだ、
もっとも大きな理由でもありました。


現在は、年間を通しての、「ひまわり」での活動以外に、
「みんなの音楽会」など、その時々で、
様々な活動をさせていただいているようです。


学校を卒業した後、そのまま自宅で家族と暮らしていたら、
ここまでのことはしてやれなかっただろうなあ
と、思います。


S園だよりを見るたびに、
「ああ、よかった。
 この施設に入れて、本当によかった。」
と思ってしまいます。
入所して5年目になりましたが、
その思いが変わったことは、一度もありません。

全盲難聴・のんたん ボランティアさんとおでかけ(2018年2月25日)

2012年11月16日 高校生の長男。点字タイプライターを使っていました。(全盲難聴・のんたん 17歳)


2月25日(日)


昨年の冬は、
11月の法事、年末年始のお休み、2月の家族写真撮影、と、
毎月のように、一時帰宅が続きました。
が、それらの予定していたスケジュールもすべて終わったので、
長男が次に帰宅するのは、4月末のGWのお休みです。
約2ヵ月半、帰宅することなく、
S園での平穏な生活が続きます。^^


月曜から金曜までは、訓練やお勉強、クラブ活動。
土日は、「お買い物実習」を兼ね、
みんなで外出することもあるようです。
S園での生活を満喫している、長男です。^^


そんな中で、月2回の、ウクレレ・レッスン。
お迎えに来てくださったボランティアさんといっしょに、
都内にでかけ、ランチを楽しむことが、
長男の気分転換にもなっていると思います。


この日、いらしてくださったのは、キドノさん。
この日は「おひとり体制」で、
朝10時のお迎えから、16時の帰園までの6時間を、
キドノさんがおひとりで対応してくださいました。


【キドノさんからいただいたメールです】
先ほど、無事S園につきました。
本日は、朝から、「5月1日カラオケ」と繰り返していました。職員さんによると、園でもずっと「カラオケ」と言っていたようです。
お昼はいつもの「ハンバーグ!」とのことなので、サイゼリアへ行きました。
ウクレレ教室では、最初、ウクレレを太鼓代りに叩いて、なかなかレッスンが始まりませんでした。先生曰く、「最近はいつもこう」だそうです。
でも、レッスンが始まったらとても楽しそうで、時間オーバーするほどでした。
写真は、薬を飲むときの水を、険しい顔つきで飲んでいるところです。



キドノさん、長いお時間、対応してくださり、
どうもありがとうございました。


2月11日に、写真撮影のために帰宅し、
そのときにカラオケには行ったばかりです。
なのですが、長男の頭の中は、
すでに、次のカラオケのことでいっぱいのようです。(苦笑)


「次の帰宅は、ゴールデンウィーク。
 なので、5月1日は、家族でカラオケに行きたい!」
となったようで、
このあと長男は、4月末に帰宅するときまで、ずっと、
「5月1日はカラオケ!!」
と、言い続けたのでした。^^