骨折でもイタリア。シチリアを歩く、9泊10日のおトク旅 17 - カザーレ別荘(1)(4日目)
2019年1月21日 ピアッツア・アルメリーナで。町の中心は、標高約700mの山の上にあります。一番高いところに見えるのは、17世紀の初めに建てられた大聖堂です。
1月21日
世界遺産の数に関しては世界最多であるイタリアですが、
なかでもシチリア島内には、
全部で7つもの世界遺産があります。(2016年の時点で)
シチリア観光というのは、
世界遺産めぐりと言っても、過言ではありません。
ここまでにも、実質2日の観光で、
すごい「遺産」の数々を観せていただきました。
が、まだまだ続きます。
旅行4日めの今日は、パレルモのホテルを朝8時に出発して、
ピアッツァ・アルメリーナに向かいました。
パレルモから164キロのところにあり、
バスは、休憩をはさみながら、約3時間を走り続けます。
まずは、ピアッツァ・アルメリーナの街が一望できるスポットで、
記念写真。
その後、ピアッツァ・アルメリーナの街から5km程離れたところにある、
カザーレ別荘 (Villa Romana del Casale) に行きました。
ローマ時代に造られ、
1997年に、世界遺産に登録されたものだそうです。
当初の持ち主が誰であったかを示すものは、
いまだに発見されていません。
その為、いくつか仮説が出ていますが、
一般には、ローマ時代の皇帝あるいは上流階級の誰かの別荘だった、
と言われています。
この日のガイドさんからは、
「猛獣を輸入する仕事で財を成した人のようだ。」
と説明されました。
お金持ちの別荘であったから当然なのですが、
この別荘は、とにかく巨大です。
歩いても、歩いても、別荘。(笑)
見どころは、屋敷の床に、今も残っているモザイクで、
延べ面積は3500㎡以上にもなるそうです。
この、表現力豊かなモザイクは、
現代に残る古代ローマ時代の床モザイクの傑作と言われていて、
まさに、絵で見るギリシャ神話と古代ローマの物語と言えます。
こんな感じですね。^^
モザイクには、
当時の人々の衣装や髪型、生活習慣、食材だけでなく、
ローマのコロッセオで使われていた猛獣達の種類や輸送方法までが、
多岐にわたって描かれており、
当時の生活や習慣などを垣間見ることができます。
我が家の写真撮影係である夫は、よほど感動したようで(苦笑)、
このカザーレ別荘だけで、100枚以上の写真を撮っています。
実は、ポンペイ遺跡の写真も、100枚以上撮っていました。
が、ポンペイはテレビでもよく登場するし、
ご存知の方が多いので、今さら感もあり、
写真の多くは割愛し、ブログには掲載しませんでした。
でも、ここカザーレは、
「その名前、初めて聞いたよ」
と言う方も多いかと思います。
(私も、ここに行くまで知りませんでした。)
なので、このときに撮った写真で、
比較的良く撮れているものを選んで、
できるだけご紹介していきたいと思います。
スマホでご覧の方は、
ぜひ、写真のモザイク画を、うんと拡大して、
ご覧になってみてください。
モザイクのあまりの緻密さ、
そこからかもし出される画の繊細さに、
驚かれることと思います。
入り口を入ってすぐのところ。石でできた台座のようなものがありました。床と床下部分なのかも知れません。
モザイクの一部が、現在も残っています。
これも、床一面ににモザイクが残っています。壁に排水用の穴があり、浴室だったようです。
床と言う床のほとんどが、モザイクで飾られています。
細かなモザイクでここまで描けるのかと、驚いてしまいました。
廊下一面に広がるモザイク。動物をモチーフにしています。
中庭を囲むように、お屋敷が広がっています。
いったんお屋敷の外に出たところ、けっこうな雨が降っていました。
雨に濡れそぼった遺跡。乾いているときとはまた違った美しさを見せてくれている気がします。
カザーレ別荘、まだまだ次回に続きます。
(つづく)