全盲難聴・のんたん 5回目の、東京都障害者スポーツ大会① - 母娘で行くよ!(2018年6月2日)
2018年6月2日 障害者スポーツ大会で。(のんたんとあみちゃん 22歳)
6月1日
長男が生活しているS園では、
「園生の体力作り」をとても大切にしています。
週の時間割の中には、体育の時間があるし、
運動会も開催されます。
中でも、大きなイベントとして実施しているのが、
東京都障害者スポーツ大会への参加です。
10年以上前のことになるだろうと思いますが、
この大会に、園として初めて参加した頃は、
「走る姿勢がおかしい」などと、観客から
笑われることもあったそうです。
目が見えなくて、そのために、
一度もきちんと走ったことがない、という方も
多かったのだと思います。
でも、そんなことは気にせず、
園生みんなで、できるかぎりの参加を続けました。
何年も何年も、練習を続けながら。
今では、S園からの参加者だけで、
毎年、数十個のメダルを持ち帰るまでになっています。
長男は、S園に入所した年から、大会に参加させていただきました。
5年目の今年は、5回目の参加、ということになります。
大会の当日は、もちろん、私たち両親も応援に駆けつけます。
初めて参加した年は、いきなりの銀メダル。^^
以来、これまでの4回で、銀メダルを3個、銅メダルを1個いただきました。
2017年の障害者スポーツ大会の日記は、こちらです。
今年はどうなるかな・・・?と、楽しみにしていたら、
一ヶ月前になって、いきなり夫が、
「オレ、今年は山に行くから、
スポーツ大会には行かない。」
と言いだしました。(怒)
夫は、数年前から、
「視覚障害者といっしょに山に登る会」
というボランティア活動に参加しています。
今年の行き先は会津駒ヶ岳だそうですが、
その下見のため、2泊3日ででかけるというのです。
今回は初めて、自分がその「下見チーム(5名)」の一員になったとか。
何ヶ月も前から決まっていたことなので、抜けられない、
と言うのです。
事情はわかります。
世のため、人のため、というのもわかります。
我が家も、のべ何千人ものボランティアさんにお世話になってきたのですから、
それを誰かに返したい、という気持ちも当然です。
けど・・・。
「下見チームはほかに何人もいるけど、
のんたんの父親はあなたひとりでしょう。」
と言ってみました。
でも、結局夫は、「山に行く。」と。
いいんですよ。
人の役にたつことだから。
でもね。
「申し訳ないけど、山の方に、行ってもいいかな。」
と、言って欲しかったんです。
けれど夫は、
「前から決まってたことだから。」
としか、言いません。
どっちが先か、でなくて、
どっちが大切か、なんですけどね・・・。
いつもなんですよ。
ひとりでスペインに2週間行ったときだって、
過去3回ともそうだったし、
今回だってそうです。
彼のことばに、
「行ってもいいかな?」
は、ない。
「行くから。」
なんです。
結局、「自分がやりたい方を選ぶ」ってことだよね・・・。
ふつふつと沸いてくる、夫への失望感。(いまさら、ですが。)
その夫婦間の険悪な会話を、横で聞いていた長女。
「お、おかあさん。私が行くから。
私が、いっしょに行くから。」(苦笑)
夫婦げんかは犬も食わない、などと言いますが、
それは、仲がいい夫婦の話。
すっかり冷え切った私たち夫婦のけんかは、
ムスメが食べてくれないと、どうにもならないようです。(苦笑)
そんなわけで、毎年、夫婦で応援に駆けつけていた、この大会。
今年は、私と長女のふたりで行くことになりました。
スポーツ大会前日の夜、夫は、そそくさと山へ出発。
「ごめんね」の一言は、
とうとう一回もなかったのでした。(ばかやろ~!怒)
おかあさんの声に、にっこり。
(つづく)