骨折でもイタリア。シチリアを歩く、9泊10日のおトク旅 59 - 勝手にバチカン(9日目)
2019年1月23日 南イタリア・アルベロベッロで。
1月26日
「1月25日」の日記で、私は、
「このツアーで行く最後の場所は、アマルフィ」
と書きました。
なので、このブログを読んでくださっているみなさんは、
「もうこれで、日記はおしまい」
と思われたことでしょう。
ところが、そうではなかったのです。
「このツアーで行く最後の場所」は、アマルフィですが、
そのあとに、「勝手に行った、バチカン」
というおまけがついてしまいました。(笑)
とはいえ、そのための十分な時間があるわけではありません。
人が多すぎて、うまく動けないような事態も考えられます。
へたをすると、36年前と同じように、
入り口をはいっただけで、ジ・エンドってこともありえるでしょう。
そこで、添乗員・Oさんに相談してみました。
「バチカンですか・・・。
朝、すっごく早く行けば、大丈夫かなあ。」
と、Oさん。
決まりです。^^
「無理ですよ」
とは、言われなかったのですから、
それなら、トライしてみましょう。^^
こうして迎えた、イタリアでの最後の朝。
もう、ツアーでの団体行動はおしまいなので、
「朝の集合時間」もありません。
この日の朝は、各自、好きな時間に、
朝食をとっていいことになっていました。
ゆっくり休養したい人は、
レストランが閉まるぎりぎりの時間に、
行くことも可能です。
でも私たちは、さっさと朝食をすませ、
できるだけ早く出発することにしました。
ということで、この日は、5時半起床です。^^
身支度して、チェックアウトを済ませ、
前日の夜にパッキングを完了している荷物は、
ホテルの倉庫に預けました。
準備万端です。^^
ホテルのレストランが開くのは6時半だと言われていたので、
6時半きっかりに、レストランに行ってみました。
すると・・・。
今朝は自由行動だというのに、
レストランの入り口には、いつものように、
添乗員・Oさんが立っているではありませんか。
Oさんは、私たち参加者が食事に来るのを、
ひとりずつ、見守っているようでした。
すでに、連続9日間も勤務されているわけですが、
疲れた様子もありません。
そのプロぶりには、本当に、頭が下がります。
さらに。
レストランの中に入ってみると、
ツアー参加者のうち、なんと半数以上の方が、
すでに食事を始めておられました。(爆)
レストランが開く6時半よりも前に、
いらしていたわけです・・・。
しつこいようですが、このツアー、
50代から80代の30名です。
(私たちは、最年少に近いです。笑)
旅の最終日というのに、Oさん同様、疲れも見せず、
私たちと同じように、
「早く食べて、早く出かけよう」と考える、
このはりきりぶり。
みなさん、本当にすごいです。^^
この日は、パン、ケーキ、具だくさんのスープ。それに、なぜか豆類がたくさん置いてありました。
私たちも、負けてはいられません。^^
お皿にビュッフェの朝食を盛り、
席に着いてから、そのお皿に、
こっそりと、持参のハムを載せました。
これは、前夜の家族宴会で食べ切れなかった、
「ハムふた切れ」です。
その日のビュッフェには、ハムはなかったのですが、
そんなわけで、私たちだけ、
「ハム付きの朝食」になりました。
ところが。
同じテーブルで食事をされていた、岡山のS夫人。
私たちのお皿を見て、
「あっ ハムがある!
おとうさん、ハムを取ってこなくっちゃ!」
と、あわてて、立ち上がろうと(苦笑)。
あ、いえ、あの・・・。
こ、このハムは違うんです・・・。(汗)
と、あわてて、S夫人をひきとめる、MIYOでした。(爆)
朝から、S夫人と大笑い。^^
そして、お代わりまでして、たらふく朝ごはんを食べ、
朝7時。
いよいよ、出発です。
これまでの8日間、
ぽーっとしているだけで、
あちこち連れて行ってもらえたので、
頭の中は、すっかり「ツアーぼけ」しています。
でも、この朝は、
久しぶりにふたりきりででかけることになったので、
私も夫も、緊張していました。
「よし、行こう!」
という、夫の声で立ち上がり、
同じテーブルにいらしたみなさんにごあいさつして、
レストランをでました。
はりつめた気持ちのまま、数十メートル歩いたところで、
「MIYOさーーーん! MIYOさーーーーーん!」
と、呼ぶ声が聞こえました。
振り返ってみると、さきほどのS夫人が、
追いかけてくるではありませんか。
「なにごと?」
と立ち止まっていると、
息をきらせたS夫人が、
「忘れ物ですよ。」
と、私に差し出してくださったのは、
なんと、松葉杖!(爆笑)
私、「これから自分たちだけででかけるのだ」ということで、
頭がいっぱいだったみたいです。
で、松葉杖をレストランに残したままで、
出かけようとしてました。(苦笑)
「杖がなくても大丈夫なんですか?」
と、S夫人。
「平坦なところなら、だいぶ歩けるようになったので、
うっかり忘れていました。
でも、階段では、まだ痛いんですけどね。」
またまた、ふたりで大笑い。^^
旅行中、あちこちの観光スポットで、
「松葉杖の障害者」として、親切にしていただきました。
そうそう。S夫人のご主人も、
アルベロベッロで、夜の散歩の帰り道、
「前に来たことがあるから、土地勘があります。
ホテルまで、階段を使わないで帰れる道があるんですよ。
ご案内しましょう。」
と、ホテルまでおくってくださったのでした。^^
皆様に気を遣っていただいたのに、
最後の日になって、
杖を忘れて出かけようとするなんて・・・。
「おまえ、仮病だったのか?」
と言われそうです。
もう、恥ずかしいったら、ありません。
そう。
松葉杖を忘れて歩きだしてしまうくらいにまで、
足は快復していたのです。
イタリアに来て、9日め。
骨折していたはずの右ひざは、
強行軍のツアー行程を懸命に歩いているうちに、
いつのまにか、ほぼ、治っていました。(苦笑)
あ、ちなみに、ドクターからは、
「安静にね。
膝のまげのばし、坂道や階段は、だめですよ。」
とか、言われてはいたのですけどね・・・(爆笑)。
(つづく)
(おまけ)
1月20日 シチリア・モンレアーレの町並みです。その向うに広がるのが、ティレニア海。
大聖堂の中です。
カフェ。日曜日でしたが、朝からにぎわっていました。
カフェのショーケース
宅配フォカッチャ屋さん。
モンレアーレにいたネコ