MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
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ベトナム・カンボジアを歩いた14日間 38 - アンコールワット⑪ 第一回廊(クリシュナと阿修羅バーナの戦い)(2024年1月17日/6日め)

2024年1月17日 アンコールワット・第一回廊北面東側で。(カンボジア・シェムリアップ)


1月17日(日)- 6日め


第一回廊東面北側で、
「ヴィシュヌ神と阿修羅の戦い」
を見た後は、回廊をさらに左に曲がり、
第一回廊北面東側へと入りました。


北面は、第一回廊で見学する、最後の回廊になります。

回廊には、外側から柱が二重に建ち並び、その内側にレリーフがあります。


第一回廊北面の壁面も、前回掲載した、
「ヴィシュヌ神と阿修羅の戦い」と同様に、
16世紀頃に追加で描かれた部分です。


北面東側のエリアでは、
「クリシュナと阿修羅バーナの戦い」
そして西側のエリアでは、
「アムリタをめぐる、神々と阿修羅の戦い」
を描いています。
まず、「クリシュナと阿修羅バーナの戦い」から
見て行きます。


中央に、クリシュナがガルーダ(鳥神)に乗る姿が描かれています。ガルーダは、本来、ヴィシュヌ神の乗り物(ヴァーハナ)です。が、クリシュナはヴィシュヌ神の化身なので、ヴィシュヌ神と同じようにガルーダの上に乗る姿で描かれています。

ガルーダの両腕の上に乗っているのは、バララーマ(クリシュナの兄)とプラデュムナ(クリシュナの子)です。

壁画のいちばん手前にあるのが、上の絵です。壁面を目いっぱい使って、大きく描かれています。

クリシュナ一行は、バーナに捉えられたアニルッダ(クリシュナの孫)を救うために、バーナの都ショーニタプラを包囲しました。壁面には、炎の壁の火を消そうとするガルーダの姿が描かれています。

壁画のいちばん手前にあるのが、上の絵の部分です。

そのガルーダの右にいるのは、火の神アグニ(Agni)。サイが引く戦車に乗っています。
*アグニは、古くから信仰されてきた火の神です。叙事詩「マハーバーラタ」には、供物の食べ過ぎでお腹を壊し、それを治すためにカーンダヴァの森を焼き払ったというエピソードが残っています。

壁画のいちばん手前にあるのが、上の絵です。

そしてガルーダの左には、クリシュナが両手を広げて立っています。

対する阿修羅側。象や馬が引く戦車に乗って進軍しています。

阿修羅が率いる大軍。

右上で指揮を取っているのが阿修羅です。

下の絵の左端のあたりでは、クリシュナ側と激突し、戦闘が始まっています。

対するクリシュナ側で、気炎を吐くガルーダ。

両軍が入り乱れて、死闘を繰り広げています。

そして行進する、クリシュナの兵士たち。

ラッパを鳴らし、銅鑼を叩いて、威勢よく進みます。

しかし、ラッパを吹く兵士たちの後ろには、阿修羅側の死者がたくさん横たわっています。

一連の壁画の中で、とても興味深いのは、壁面の右端に描かれている部分です。

右の部分を拡大しました。下の写真の左上部にいるのはクリシュナで、その右側にガネーシャ、そしてさらに右側にはシヴァ神が描かれています。

ガネーシャは学問や商業の神であり、象の頭を持っています。ヒンドゥー教の中でも人気のある神様ですが、実はカンボジアの遺跡にはほとんど登場しません。このようにレリーフの中に描かれているのは、とても珍しい例です。

また、ここに描かれているシヴァ神が、まるで中国の神のような姿である点も特徴的です。製作者たちの宗教観が影響したのでしょうか。こういうところから、中国の職人たちによって描かれたと推測されているのかもしれません。

シヴァ神の下に描かれている、不思議な風貌の人物。これは仙人 (Hermit) だそうです。

壁画のいちばん手前にあるのが、上の絵の部分です。

回廊の壁画を守るかのように並ぶ柱と、アプサラたち。

第一回廊北面には、多くのアプサラが残されていました。


次回、北面西側が、第一回廊で最後のエリアになります。

いまここ。😄


(つづく)

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