全盲難聴・のんたん - コロナでも、S園ふれあい夏祭り(2020年7月21日)
2020年7月21日 S園のふれあい夏まつり。ようやく会えたね!^^(全盲難聴・のんたん 24歳)
最後に会ったのは、1月中旬です。
以来6か月。
ほんとうに久しぶりに、
ようやくようやく、会えました。
7月21日
コロナ禍で、行事を中止している施設も、
多いと思います。
というか、今や、なにもかもが中止です。
S園でも、入所式での
「光バンド」の演奏を取りやめるなど、
恒例イベントの中止を余儀なくされています。
それでも、園生が楽しみにしている行事は、
「なんらかの形で、できるだけ催行する」
という取り組みをしていただいています。
2020年7月号の園だよりを見ると、
・仲間との交流「街へ出よう」
→イオンモールが閉鎖のため、
周辺を散歩し、
園が運営するカフェ「カナン」で
スペシャルスイーツを楽しむ。
・ハイキング
→講堂、体育室、中庭などでお弁当を食べ、
公園巡り、買い物、「カナン」での休憩を、
普段よりも時間をとって行う。
「園生の日常生活に張りを与える行事です。
制限のある中でも工夫して楽しめるよう、
努力していきたいと思います。」
…と、書いてありました。
こんな状況でも、園生の楽しみを
たいせつに考えてくださっている姿勢に、
頭が下がります。
毎年6月に行われていた「二泊旅行」も、
中止はせず、秋に催行するそうです。^^
それまでに、コロナの感染者が、
少しでも減っていますようにと、
願うばかりです。
さて、そんな中、
恒例の「S園ふれあい夏まつり」が、
今年も開催されました。
全国で、夏まつりが中止になる中、
「できるかぎりの形で催行し、
園生に楽しんでもらいたい。」
という姿勢を貫いた、S園。
ほんとうにすごいと思います。
例年と違うところは、
・平日に開催する。
・会場は公園ではなく、S園内のスペースとする。
・近隣の方々は参加せず、
園生と家族のみのおまつりとする。
・焼きそばなどの屋台は出店せず、
園生にはお弁当を用意する。
ということです。
いろいろと制限はありましたが、
それでも、園生が夏まつりを楽しめるようにと、
みなさまが精一杯がんばってくださいました。
そんな、今年の夏まつりをご紹介します。
当日は、私と夫もS園にでかけました。
最後に長男に会ったのは1月。
それからずっと、
面会や帰宅を自粛していたので、
長男に会うのは、半年ぶりです。
保護者控え室で待っていると、長男がやってきました! 長男もうれしそうだけど、それよりもっとうれしそうな表情の私。笑 やっと会えたね!^^
「ひげそり、したよ。さわってみて。」…って、いきなり、ひげそりの話ですか。笑
「ひげそり、したのね。じょうずにできたね。」と言ったら、リュックの中から電動シェーバーを取り出し、やってみせてくれました。新しいシェーバーを買ったので、それを見せたかったみたいです。笑
職員の方が、「コロナで散髪屋に行ってなくて、髪が伸びちゃってすみません。」と。いえいえ、そんなことはどうでもいいんです。元気な顔が見られれば。^^
談話室に移動して、お昼ごはんです。テーブルは間隔を空けてあり、各家族ごとに着席しました。
左:長男の「夏まつり弁当」。焼きそば、焼きおにぎり、とうもろこし、コロッケ、枝豆やから揚げなど、いつもなら屋台で食べられるものが、お弁当になっていました。
右:保護者の分も予約注文ができました。でも、焼きそばを三つ食べるのもキビシイので、私たちの分は、途中のパン屋さんで買ってきました。
3人で分け分けしながら、いただきました。串に刺したから揚げがおいしかったようで、自分で串を持って、全部食べていました。^^
食事のあとは、講堂に設置された、夏まつり会場へ。真ん中には、「テントのやぐら」が作られていました。園内には3つの施設があり、それぞれの施設ごとに、会場を2時間ずつ利用しました。長男が生活するS園は、2時から4時です。
全員がマスクを着け、「テントのやぐら」を囲んで盆踊り。
大好きな太鼓をたたいて、うれしそう。^^
講堂のステージ部分は、3つのゲームコーナーになっていました。大きなサイコロを投げて、景品をもらいます。長男は、ポータブル扇風機をゲット! 電池を使わず、ボタンを押すだけで羽が回る、優れものです。
くじを引いて、スーパーボールをもらうコーナー。くじの前には、手をジェルで消毒していました。
講堂の隣りの通路に設置された、小さなお店。ポップコーン、綿菓子、「カナン」で作った焼き菓子が並んでいました。「カナン」は、S園が運営しているカフェレストランで、地域の知的障害者のための作業所です。
飲み物のお店。ビニールシート越しに、ラムネとジュースを買いました。隣りの休憩室で、りんごジュースを飲む長男。テーブルは、すべて、壁に向かって置かれていました。
お祭りが終わり、人気がなくなった会場。最後にもう一度、太鼓をたたく長男。長男には、これがいちばんうれしかったかも。笑
楽しかったね!
コロナ禍の困難な状況でしたが、
S園のみなさまが細心の注意をはらい、
工夫をこらして、
できるかぎりのおまつりを
催行してくださっていました。
感謝でいっぱいです。
来年は、マスクのないおまつりが
開けるでしょうか。
ワクチンができるまで、無理かなあ。
とりあえず、長男が元気に、
楽しく生活しているようすに安堵し、
S園をあとにしました。