MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
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コロナでも雛旅。古(いにしえ)の雛を訪ねる、4泊5日の長野・岐阜・愛知 36 - 並んだ「うだつ」(2021年3月29日/4日め)

2021年3月29日 うだつがあがる、二番町通りの町並み。(岐阜県美濃市)


3月29日


「うだつのあがる町並み」で有名な、
美濃市に来ています。


前回のブログでは、
ひとつめの「うだつ」を見つけました。


屋根の上でぴょこんと飛び出ているのが、「うだつ」です。


【うだつ】
屋根の両端を一段高くして、火災の類焼を防ぐために造られた防火壁のことを言います。「うだつ」を作ることができたのは、裕福な家だけだったため、庶民の願望から「うだつを上げる・うだつが上がらない」の言葉も生まれました。美濃市は江戸時代の商人の町で、この「うだつ」が多く残っています。町並みには、江戸から明治時代にかけて造られた商家が軒を連ね、古いたたずまいを見せています。


うだつは一般に、
「防火壁」と言われていますが、
火事を完全に遮断するほどの
効果はありません。
また、当時の消火能力では、
火事を消すことはむずかしく、
いったん火事が起こると、
次々と燃え広がっていきました。


けれど、うだつがあると、
「火事になったときに、
 隣りの家から火が燃え移るのを、
 少しだけ遅らせる
ことができたのです。
うだつの効果は、せいぜいその程度でした。


それでも、
燃え移るまでのわずかな時間を稼いで、
そのあいだに、家の中の金品をまとめ、
とにかく運び出す…。


「うだつ」は、実は防火壁というよりも、
家の財産を守るための、
「貴重な時間稼ぎ」だったのです。


屋根の上に、いくつもの「うだつ」が見えます。

この家にも、「うだつ」があります。

凝った細工が施されていて、美しいですね。鬼師の腕の見せどころだったのでしょう。

そして、おもしろいのはこちらです。写真中央の「うだつ」にご注目ください。

通常、「うだつ」は、2軒の家の間にひとつだけ作られます。けれどここには、ふたつあるのです。


平田家(左手)と古川家(右手)のうだつが
並んでいて、ともに立派ですね。


うだつは本来、防火壁なのですが、
豪商たちは、富と粋の象徴として、
その意匠を競い合うようになりました。
その象徴がこれで、
重要な観光スポットになっています。


はじめに平田家(左)のうだつがあり、
その後に、古川家(右)のうだつが作られました。
「よけいなことをして」と、
平田家が怒ったそうです。


「まあまあ、そう言わんと。^^
 少し引っ込めておきますから。」


古川家では、平田家に気を遣って、
うだつを少し奥に作りました。
けれどできあがってみたら、
古川家のうだつは、平田家のものよりも、
こっそりと、高く作ってありました。笑


一見すると、どちらも同じ高さに見えます。
でも、古川家のうだつの方が、
少しだけ、高いのです。
それでも、奥まって作ったので、
同じ高さに見える、というわけです。
隣りの家の顔を立てながらも、
こっそりと、見栄をはる。🤣🤣


美濃の豪商の闊達さが、
なんとなくうかがえます。
おもしろいなあ…。^^


左が平田家、右が古川家です。

平田家住宅

古川家住宅。今では「そば切り まる伍」というお蕎麦屋さんになっています。


「うだつ」ときいて思い出したのが、
滋賀県・近江八幡で訪れた、
西川庄六邸(滋賀県指定文化財)です。


近江八幡・西川庄六邸です。江戸時代中期(1785年ごろ)に建てられたもので、大型町屋建築の遺構として貴重な存在です。木造2階建てで、外壁の向かって右端に、防火のためのうだつが掲げられています。(2020年9月24日)


近江八幡で見かけたうだつに比べると、
美濃のうだつの、なんと豪華なこと。笑
これだけを見ても、
美濃というところは、
堅実だけど派手で、粋で、
そして闊達な町だったのかなあ、と…。^^


二番町通りを、さらに歩きます。

古い家屋は、今もその多くが、一般住宅として使われています。

通りの右手にある、この小道をまっすぐ歩くと、二番町通りと平行して走る一番町通りににたどり着くようになっています。この通りも、古い家屋が並んでいます。とりあえずは、二番町通りをまっすぐに歩いてみます。

あら、いい感じのところが…。

「割烹 朝田屋」とあります。こういうところで食事したいけど、高そうです。

未練がましく、中をのぞいてみました。^^

大きな臼の上に、メニューが置いてありました。ランチは、いろいろ付いて1650円。意外とリーズナブル。お昼ごはんは、ここに決定です。^^


このときは「準備中」となっていたのですが、
その後、開店時間に合わせて、
再びお店にもどりました。
でも、やっぱり閉まってる…。


お店に電話してみたら、
「本日は貸し切りでの営業です。」
と…。


それなら、お店の前に、
そう書いておいてほしかったな…。
ここでのランチを楽しみに、
わざわざ戻ってきたのに…。


ちょっと残念でした。


(つづく)

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