MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
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ベトナム家族旅行:
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小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
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ガンになるまでの日々 28 - 3回めの腸閉塞(2015年2月20日)

2008年11月16日 駅までの道を歩く、長男と長女です。(のんたんとあみちゃん 13歳/中1)
週末、長男はよく、ボランティアさんといっしょにお出かけしました。この日いらしてくださったのは、チヒロさんとコウジさん。自宅の最寄り駅まで、夫と長女が送っていき、改札口で待ち合わせました。


2月20日


入院する際、
私は、4人部屋を希望していました。
ところが、病室に空きがなく、
32平米もある「特別室」に入ることに…。
まあ、相部屋に空きが出るまでの、
わずかな日数でしたが。笑


一日、55000円もする部屋でしたが、
「病院の都合ですから」ということで、
なんと無料でした。^^


手術後は経過も良く、
その特別室の応接セットに、
仕事帰りの夫がのんびり座り、
やってきたH医師といっしょに、
みんなで、一時間くらい、
おしゃべりしたこともありました。笑


ところが、その後まもなく、
私は、ウィルス性胃腸炎になってしまい、
ひと晩に10回も、吐いてしまいます。


「吐いたくらいで、
 夜中にナースコールを押すわけにいかない。」
と考えた私は、豪華な特別室で、
たったひとりで、吐き続けました。(苦笑)
結局、数時間後、
点滴の交換に来た看護師に発見されます。


看護師は、
「気がつかなくてすみませんでした。」
と、お詫びされて、
かえって恐縮してしまいました。
そして、私がビニール袋に吐いたものを、
まじまじと点検したのに、さらにびっくり。
「プロだなあ。」
と、頭が下がりました。


そしてほどなく、
腸閉塞を起こしてしまいました。
人生で3度めの、腸閉塞です。
ここからなにが起こるか、
もう、よくわかっています。(苦笑)


「先生、鼻から腸まで管を入れるのは、
 とってもつらいので、
 それだけはしないでください。
 そのかわり、がんばって歩きますから。
 いっぱい歩いて、治しますから。」


H医師とは、何度か話し合いましたが、
私は、
「やっぱり無理です。
 鼻の管は、入れたくないです…。」
と。
そうとう、わがままでしたね。笑


普通の病院なら、きっと、有無を言わさず、
鼻に管を入れられたと思います。
それが、腸閉塞の第一の治療法ですから。


けれど私には、その処置がなされませんでした。
ただ歩くだけで腸閉塞を治す、というのは、
前回、G研でやった方法です。
鼻から管を入れるのは、どうしても避けたかったので、
私は再び、前回のように、
毎日、点滴スタンドを引きずって、
院内を歩きました。


このことを、看護師さんたちだけでなく、
お世話になったレントゲンの技師さんまでが、
不思議に思ったそうです。


みんなが口々に、H医師に尋ねました。
「どうして、鼻から管を入れないのですか。
 そうすればすぐに治るだろうに。」


すると、H医師、平然とこう答えたそうです。
「だって、拒否られちゃったんだもん。笑」


私、ほんと、わがままでした。(苦笑)
けれど、嘔吐とひどい腹痛、発熱で、
ボロボロの状態だったのです。
その時に、息も絶え絶えに、
「管だけはいやです…。」
と訴えた、私の気持ちを、H医師は、
受けとめてくださったんですね…。^^
今も感謝しています。


手術後、ウィルス性胃腸炎を経て、
その腸閉塞が全快するまでに、
結局、2か月近くかかり、
またも、長い長い入院となってしまいました。


その、長い入院中のことです。
手術してから、
2週間くらいたっていたと思います。
ひどかった腸閉塞の痛みが、
少し落ち着いてきたころでした。


その日、H医師が、私のベッドにいらして、
おもむろに、こうおっしゃったのです。


「切除した卵巣だけどね。
 実は、病理検査に出してあったの。
 それでね。卵巣ガンでした。


えっ…。


「ほんとは、一週間くらい前に
 結果がでてたんだけど、
 ずっとつらそうだったからね。
 言うのを控えてました。」


先生ったら、
そんなすごい秘密を、私に言えなくて、
ひとりで抱えてたんですね…。(苦笑)
も~。
びっくりしたなあ…。


(つづく)


チヒロさん、コウジさんといっしょに。

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