MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
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をご覧ください。
ベトナム家族旅行:
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小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
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コロナでも上州2。からっ風に吹かれて歩いた群馬 2泊3日の湯めぐり旅 10 - 群馬県庁② 巨大なジオラマ そしてお宿は金大夫(2023年1月16日/1日め)

2023年1月16日 群馬県の山々を歩く夫です。(群馬県前橋市)


1月16日(月)


群馬県庁32階からの眺望を満喫したあとは、
26階に行きました。
ここには、群馬県の巨大なジオラマがあるのです。


実は、31階の「観光展示室」にも、
群馬県の立体模型があるのですが、
こちらは、まあ通常のジオラマサイズ。
(縮尺=1:103,000)


が、26階「ふれあいテラス」にあるジオラマは、
スケールが違います。


広いスペースに、一面に広がる、群馬県のジオラマ(縮尺=1:12,000)。31階の立体模型の10倍の大きさです。ここが入り口になります。栃木県、茨城県、埼玉県と接しているあたりになります。

この模型は、実際の東西南北に向きを合わせて設置されているようです。^^

なんと、この巨大なジオラマでは、中に入って歩いてみることができるのです。前橋市の部分の上に立つ夫です。笑 

ここが前橋市です。

群馬県の真南(埼玉県でしょうか)の方向から見た群馬県。前橋市の周囲が山に囲まれているのがよくわかります。

こんな大きいジオラマ、見たことないです。笑

ジオラマは、ひとつひとつのブロックを組み合わせるようにして造られたようです。そのジオラマの周囲をぐるりと歩いてみました。写真は、茨城県から栃木県のあたりの方向から見ています。そして、このジオラマの向こう側にあるのは長野県。山並みがすごいです。^^

その山並みの上を歩く夫。ガリバーみたい、と言いたいところですが、おとぼけに歩くようすを見て、なぜかカピバラを思い出しました。😅

どこか似てる…。(2022年12月23日 沖縄・東南植物楽園)

師走でも沖縄。那覇からやんばるへと歩いた9日間 - ダイジェスト(2022年12月15日-23日) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。


ひとつひとつの山を確認しながら歩く夫の
向こう側にあるのは福島県です。
群馬県の形だけでなく、群馬県が
日本のどのあたりにあるのかまでが
わかってくる、楽しいジオラマでした。


さて。
前橋市には、
まだまだ訪れたいところがあったのですが、
時刻はすでに3時を過ぎています。
残りの場所については、
「またいつか、前橋市に来ればいいよね。
 近いんだから、また機会はあるよ。」
とあきらめて、この日の宿に向かいました。


行き先は、伊香保温泉です。^^
なにしろ、今回の旅は、
「寒いから温泉に行きたいよね。」
ってところから始まっています。
夫が行きたいと言っていた積善館は、
四万温泉。


その一日前に、もうひとつ、
別の温泉にも行ってみようか、
ということで選んだのが、
前橋市から近い、伊香保温泉でした。


群馬会館に戻り、停めてあった車に乗って出発しました。

前橋市から伊香保温泉までは、車で一時間足らず。雪をいただいた山々を背に、伊香保温泉が見えてきました。北方向に、白い山が輝いています。白いビルと林の間に見えているのは、苗場、谷川岳方面です。

ずうっと奥まで続く山々。まさに、群馬県庁のジオラマで見た情景が、今目の前に広がっていました。


実は、これは翌日に撮った写真です。
このときのMIYOは、車の中で爆睡していて、
いつものように、運転手(夫)の、
「着いたよ。」
の声で起こされました。笑


本日のお宿、「金大夫」です。


どうしてここに決めたかというと、
あまり理由はないんです。
伊香保温泉にはお宿が多すぎて、
どれにしようかと決めかねていたのですが、
たまたま、「伊藤園ホテルズチェーン」で、
このホテルがあるのを見つけました。


「伊藤園ホテルチェーン」というと、
10月の新潟旅行で、
大湯温泉「湯元ホテル」に泊まったのですが、
そこも同じチェーンでした。
リーズナブルな価格ながら、
夕食はビュッフェで、なにより、
アルコール飲み放題
というのに魅かれ、予約したのでした。^^
そのときの日記(ダイジェスト)です。
コロナでも新潟。越後の秋に抱かれて歩く - 魚沼、苗場、新潟、そして村上へ(2022年10月17日-20日) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。


この日に泊まった金大夫も、
同じような企画で、夕食ビュッフェは
アルコール飲み放題
でした。そのうえ、
「ブリづくしフェア開催中」だそうです。


じゃらんで予約したのですが、
一泊二食付きの料金は、8998円(ひとり分)。
ふたりで17996円です。
ここで、17600ポイントを投入しました。
…ってことで、
実際に支払ったのは、396円です。笑


いや~、よかったです。
今月末までが期限のポイントが、
10000円分くらいあったんです。
ここでいっきに使いきることができました。😄


396円だけは、あえて残しました。
これをペイペイで支払いたいからです。
(300円以上の支払いは、ペイペイで実績としてカウントされます。
 1か月で30回以上決済すると、翌月のペイペイのポイント付与率が2倍になります。)
毎月、こんなことを、ちまちまとやってます。😅


館内は、昔ながらの温泉旅館、という感じ。

チェックインしているところです。396円は、無事、ペイペイで支払いができました。^^

お部屋は3階。玄関を入ると2畳の小部屋があり、その先に8畳間があります。

すでにお布団が敷かれていました。ちょうど改装工事中だったので、窓の外は工事の骨組みしか見えません。

サンルームもついています。^^

お茶請けは、山塩ようかんとじゃり豆。どちらもおいしかったです。^^


このお部屋、二食付きで、
398円ですよ(ふたり分)。
もう、申し訳ないくらいでした。^^


(つづく)

コロナでも上州2。からっ風に吹かれて歩いた群馬 2泊3日の湯めぐり旅 9 - 群馬県庁① 展望ホール(2023年1月16日/1日め)

2023年1月16日 群馬県庁で。(群馬県前橋市)


1月16日(月)


利根川のほとりに建つ、
33階建ての群馬県庁ビルに来ています。
このビルの32階は展望ホールになっていて、
前橋市内のすばらしい眺めを堪能できます。
費用が無料というのもうれしいですね。^^


入口を入ると、近代的な内装が上に向かってそびえていました。このまま奥へ直進すると…、

つきあたりがエレベーターになっています。

「展望用エレベーター」は、さらにその両側にあります。32階までいっきに上がりました。

これは、32階展望ホールの南側です。テーブルやイスがいくつも置いてあり、その先では、前橋市が一望できます。

オシャレなカフェも。^^

すばらしい眺望が楽しめるラウンジです。

窓の外の景色(南側)です。利根川にかかる橋は、手前から群馬大橋、利根橋、平成大橋、そして南部大橋です。

案内板がありました。ここから見えているのは、奥秩父山系だそうです。夫は、雲取山と武甲山には登ったことがあると言ってますが、MIYOにはどれがどれだかよくわかりません。😅

東側の窓にも行ってみました。

東側の窓から見える景色です。

ここから見える山は、袈裟丸山、二子山、鳴神山、そして金山。

そして北側。これがもうすごいのです。写真の左にあるのが榛名山系。中央が小野子山で、その右が子持山。

さらにその右にも、武尊山系と赤城山系が連なっています。

赤城山系です。


南、東、北…と、ビルの3方を見てきました。
西側がありませんね…。笑
ビルの西側は、実は、トイレになっているのです。
そして、もうお気づきかと思いますが、
このトイレはもちろん、展望トイレです。🤣🤣


この窓からは、浅間山が見えます。笑

こんな感じです…。


美しい山々に囲まれた街。
それが、群馬県前橋市でした。


(つづく)

コロナでも上州2。からっ風に吹かれて歩いた群馬 2泊3日の湯めぐり旅 8 - 群馬県庁昭和庁舎②(2023年1月16日/1日め)

2023年1月16日 群馬県庁昭和庁舎で。(群馬県前橋市)


1月16日(月)


群馬県庁昭和庁舎に来ています。


正面玄関を入り、左手の通路に進んでみました。

現在このフロアは、なんと、NPO・ボランティアのためのサロンとして利用されています。^^

通路の右側は、訪れた人が自由に使えるスペースです。昔ながらの窓が並んでいます。

このスペースの奥には、かつて使用されていた巨大な金庫が、今も残されています。

そして通路のつきあたりにあるのが、G FACE CAFE。群馬会館食堂が運営しているカフェです。

レトロで落ち着いた雰囲気です。ウィーンスタイルのケーキが人気だそうです。ランチセットは1000円台でいただけます。

3つ並んだ窓の向こうには、群馬会館があります。

この昭和庁舎で映画「イチケイのカラス」のロケが行われた時に提供されたロケ弁が、テイクアウトメニューになっていました。1000円だそうです。(群馬会館食堂のカレーですから、きっとおいしいだろうと思います。)


このカフェで、
夫はコーヒーを飲みたかったみたいですが、
MIYOはまだお腹いっぱいだったので、
やめておきました。


ちなみに、このカフェを外から見ると、こうなってます(画像をお借りしました)。すごいですね。改修が終わってシートが外された頃にもう一度行って、今度はおいしいケーキもいただきたいと思います。^^

カフェの隣りにある階段を上がって、2階に行きました。階段も手すりも石造りです。

2階部分です。

ここには、立派な展示室が並んでいます。順に見て行きました。

「県政の歩み」に展示されていた、1928年(昭和3年)竣工の群馬県庁昭和庁舎。県庁というより「パレス」という感じですね。設計者の佐藤功一氏は、群馬会館のほか、栃木県庁、滋賀県庁、早稲田大学大隈記念講堂など、233件もの作品を残したそうです。


佐藤氏の作品を調べてみました。
(以下4枚、画像をお借りしました)


栃木県庁昭和館/1938年

滋賀県庁舎本館/1939年(登録有形文化財)

早稲田大学大隈記念講堂/1927年(重要文化財)

そのバルコニー


昭和初期に、このような作品の数々を
作っておられたことを思うと、
あらためて、佐藤功一氏という方の
偉大さを実感しました。


さて。
またもや脱線しましたが、
話を昭和庁舎に戻します。😅
2階には、「上州人宰相記念室」
なるものがありました。


群馬県出身の総理大臣って、多いんですよね…。おひとりずつのコーナーがあり、詳細が展示されていましたが、ここでは写真だけ掲載しておきます。

それよりも(←スミマセン)、MIYOがおもしろかったのはこちら。歴代の群馬県知事の写真です。


もうね。
みなさんのお召し物がすごくて…。😅
うわ~、派手だ~。お帽子まで~。
とかとか。


でもよく見ると、この派手な上着、
絵柄がどれも同じなんです。
ってことは、
県知事写真撮影用の衣装が用意してあって、
皆さん、それを着て撮影したんだな、
とか…。


無礼なことを考えていました。(←アホ)


名誉県民肖像画のコーナーには、
歴代の総理大臣の肖像画にはさまれて、
星野富弘さんの肖像画もありました。^^


ああそうだ。
星野富弘美術館にも、また行きたいなあ…。


いろいろと盛りだくさんの展示室でしたが、おもしろかったです。^^

見学を終え、1階のロビーに戻りました。


群馬県庁昭和庁舎を出て、
次に向かったのは、
現在の群馬県庁です。
このビルのことは、
まろんさんにおしえていただきました。^^
(ありがとうございました。)
そう、ビルです。
現在の群馬県庁は、
33階建てのビルなんです。


ご覧ください。この雄姿。33階建ての群馬県庁と、その手前にあるのが群馬県庁昭和庁舎。さらに右手にあるのは、群馬県警察本部。そして広場をはさんで、昭和庁舎の向かいにあるのが群馬会館です。(画像をお借りしました)


お気づきでしょうか。
すべての色調が統一され、
違和感のないテイストで
まとめられているのです…。


ここにはかつて、
前橋城本丸御殿があったのだそうです。
廃藩置県後、その本丸御殿は、
老朽化で1928年に取り壊されるまで、
群馬県庁舎として使われました。
その跡地をそっくり利用しているのが、
現在の建造物群なのです。


すごい都市計画だなあ…。
ため息がでました。


(つづく)

コロナでも上州2。からっ風に吹かれて歩いた群馬 2泊3日の湯めぐり旅 7 - 群馬県庁昭和庁舎① / 金唐革紙、再び。(2023年1月16日/1日め)

2023年1月16日 群馬県庁昭和庁舎で。(群馬県前橋市)


1月16日(月)


美しかった群馬会館を後にしました。


群馬会館の左面と正面です。

正面側に並ぶ、八角形の窓も美しいですね。^^


この、群馬会館の正面を背にして、
通りの反対側を見ると、そこには、
群馬県庁昭和庁舎があります。


群馬県庁昭和庁舎です。(画像をお借りしました)


…のはずでしたが、残念ながら、
私たちが訪れたときには、
庁舎全体にシートがかけられていました。


現在、改修工事中なのだそうです。😅


【群馬県庁昭和庁舎】
1928年(昭和3年)に建設され、70年以上の永きにわたって「県庁の顔」として親しまれてきました。1階の外壁は擬石タイル張り、2、3階はスクラッチタイル張りで、昭和初期の典型的洋風建造物です。当時としては、関東近県で最も先進的な建築技術を駆使した建造物でした。今も、「昭和初期の香りを残す庁舎」として、県民に親しまれています。現在、館内は全館バリアフリーとなっており、車イスでも見学が可能です。


この群馬県庁昭和庁舎、
群馬会館とテイストが似ています。
それもそのはず、設計したのは、
同じ佐藤功一氏なのです。
そして、竣工したのは、
昭和庁舎の方が群馬会館よりも
2年早い、1928年です。


佐藤氏は、ほぼ同じ時期に、
このふたつの建造物を手掛けていたわけです。
(すごいです。^^)
そして、1996年、この群馬県庁昭和庁舎も、
群馬会館と共に、
国の登録有形文化財となりました。


群馬会館の職員の方からも、
「お向かいの昭和庁舎も、
 ぜひ見て行ってください。
 群馬会館と昭和庁舎のふたつは、
 対になってますからね。」
と言われていました。


そこで、群馬会館を出てからは、
迷うことなく、
昭和庁舎に向かって歩きました。笑


改修工事中で、シートで覆われていますが、内部を見学することはできます。まずは、アーチ型の門をくぐります。

次は、長方形の出入り口があります。

この出入り口の向こうが、内玄関になります。

見てください。この内玄関の美しいこと。^^

レリーフも、当時のままに残されています。


そして、この内玄関の扉の向こう側は…、


こうですよ。^^ こんな世界が今も残っているなんて…。^^

天井の装飾もすばらしいです。^^

雰囲気がありすぎて、もう言葉になりません。

正面の階段も、どっしりとした質感があります。

この昭和庁舎は、2023年1月13日に公開されたばかりの映画「イチケイのカラス」で、撮影に使用されたそうです。

撮影時の様子です。

このエントランスが映画の中でどんなふうに描かれるのか、ぜひ見てみたいです。^^


このエントランスには、中央に階段があり、
その左右に通路が延びています。


これは左側の通路です。

そしてこれが右側です。


次回は、この通路を歩いてみます。


(つづく)


(おまけのお話)


前回の日記で、「金唐革紙」について
ご紹介しました。
金唐革紙については、群馬会館の中で、
詳細に説明してあったのですが、
長くなるので、前回は割愛しました。
ここで、それについて掲載しますので、
興味のある方はご参照ください。


【金唐革紙】
厚手の和紙に金属箔を貼り、版木棒にあてて凸凹模様を打ち出し、彩色を施したものです。さまざまな模様・色彩のものがあり、現代では、工芸品として扱われるほど高級品となっています。
群馬会館の設立当初、ホールは窓に面していたため、自然光のゆらぎによる金属箔の色の変化や、模様が浮き出たような立体感などが楽しめました。時間と共に表情を変える色彩の美しさは、圧倒的な存在感であったと考えられます。


【金唐革紙の歴史】
①もともとは、革に型押しして彩色されたもので、ヨーロッパの宮殿などの天井や壁で使われていました。日本では、明治時代に革から和紙に置き換え、金唐革紙として製造が始まりました。
②明治9年、ウィーンの万国博覧会に出品すると、ヨーロッパで賞賛を集めました。その結果、大蔵省印刷局が輸出用として製造し、官営工場まででき、日本の芸術輸出産業として大いに人気を博した時代がありました。国内でも、近代建築物の壁紙として、鹿鳴館や国会議事堂など、多くの洋館に使用されました。
③その後、海外で機械製による壁紙が作られるなど、新技術の登場や需要の減少によってしだいに衰退していきました。そしれ1962年(昭和37年)には、最後の製造所が閉鎖されました。


【金唐革紙の製作過程】


現在も残る金唐革紙の例です。
「草花と昆虫」(呉市入船山記念館・重要文化財)
広島県呉市、旧呉鎮守府指令長官官舎の洋館客室に貼られています。1996年(平成8年)の修復工事で復元されました。牡丹、百合、菊などの花とともにチョウやバッタなどの昆虫も描かれています。    
     

コロナでも上州2。からっ風に吹かれて歩いた群馬 2泊3日の湯めぐり旅 6 - 群馬会館⑤ 改修への熱意(2023年1月16日/1日め)

2023年1月16日 群馬会館で。(群馬県前橋市)


1月16日(月)


群馬会館のホールに来ています。


美しい内装の中でも、ひときわ目をひかれるのが、この壁面です。

MIYO、壁に近づいて、写真を撮りまくっています。笑

このときに撮った写真です。壁紙のとなりのブラケット照明(キャンドル)は、2016年の改修時に設置されました。設計者である佐藤功一氏がやはり設計している大隈講堂のデザインを参考に、本体は真鍮製、シェイド部分は摺りガラスにしたそうです。

壁の一面を覆っている、美しい壁紙。かつてはここに金唐革紙(きんからかわし)が貼られていました。現在は、金唐革紙を模した壁紙を採用し、創建当時のイメージを再現しているそうです。


【現在の壁紙】
創建当初の金唐革紙には、光による色の変化や立体感などの特徴がありました。それと同じ効果を持つ壁紙として、金地に紺色と銀色の植毛が施された壁紙を選定しました。見る角度によって表情を変えるその様は、当時の艶やかで迫力ある空間を彷彿とさせています。


群馬会館での、現在の金唐革紙は、かつてのイメージを再現したものです。オリジナルの物は、今も額に入れて展示されています。下の写真で、私たちの後ろに写っているのがそれです。

額に入れられて、今も残されている、オリジナルの金唐革紙。当時は、ブルーの地色に金色の花々を一面に描いていたと思われます。さぞかし豪華だったことでしょう。


金唐革紙は、以前にも見たことがあります。
北海道留萌郡小平町で訪れた、
旧花田家番屋(1905年頃の建築)で、
網元一家の居宅部分に使われていたものです。


旧花田家番屋で、床の間の反対側の襖に現在も残る金唐革紙です。日本郵船旧小樽支店(明治39年竣工)や旧岩崎邸(明治29年竣工)などでも使用されている、たいへん高価な紙でした。現在は、黒っぽい部分の色が抜けているのですが、もとは、ここに金で草花が描かれた豪華絢爛な襖でした。(2022年6月19日)

花田家番屋には、金唐革紙の一部が、今も美しいままに保管されています。群馬会館のものと似ていますね。^^ 青い地色に、金色の草花がびっしりと描かれています。この紙が襖全体に貼られていたら、さぞかし豪華だったことでしょう。(丸い容器に入っているのは金粉で、金唐革紙の補修に使われたようです。)

このときの日記です。
コロナでもマシュキニ。増毛から留萌へ、ニシンの千石場所を歩く 19 - 旧花田家番屋④(帳場、金庫の間、仏間、奥の流し)(2022年6月19日/3日め) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。


そしてこちらは、東京都・旧岩崎邸の壁を飾る、金唐革紙。1896年に竣工した邸宅です。(まろママさんのブログから画像をお借りしました)

この写真が掲載された、まろママさんの日記です。まろママさん、ありがとうございました。
12月23日 息子が職場を案内してくれました。岩崎邸庭園で優雅な気分。甘味処みはしの小倉あんみつは懐かしい気分。 - 美味しく楽しく暮らす記録


群馬会館では、2016年の改修時に、ステージを縁取るように、ブドウをかたどった模様のアーチが設けられ、創建当時の状態が再現されました。

こちらは、ケースに入れて展示されている、創建当初のアーチの一部です。プロセニアムアーチというそうです。

プロセニアムアーチのコーナー部です。ここには、葡萄の葉のレリーフが描かれていました。


【プロセニアムアーチ】
プロセニアム・アーチ(英: proscenium arch)は、観客席からみて舞台を額縁のように区切る構造物のことを言います。そのため、これによって縁取られた舞台を額縁舞台と呼ぶこともあります。

群馬会館のプロセニアムアーチでは、石膏に精巧な葡萄のレリーフが施されていました。2016年の改修では、現存する創建当初のアーチを覆い隠すようにして補修しました。そのため、アーチ開口が一回り小さくなっています。
アーチ内部は、木質板(MDF材)に創建当初の葡萄のモチーフを模写した彫刻で装飾しました。色彩についても、当時の近似色で仕上げています。


緞帳の周囲に、額縁のように設けられている装飾が、プロセニアムアーチです。緞帳、プロセニアムアーチ、そして金唐革紙を模した壁紙がみごとに調和して、すばらしい空間を作り上げています。

天井の照明の場所も、創建当初のままに配置されているそうです。天井には、レリーフが施された4本の化粧梁(はり)が設置されています。創建当初のオリジナルデザインを参考にしたものです。梁と壁がつながる部分には、コーベルがせり出しているのが見えます。

1930年当時の化粧梁の一部です。石膏に葡萄のレリーフが施されていました。創建当初の天井には、長さ約21メートルの化粧梁が5本連なり、豪華に装飾されていました。


【照明器具】
創建当初のものを再利用しています。以前ガラスだった部分は、安全性に配慮して水色のアクリル板に、中央部は演出照明として黄色系のアクリル板としています。また、灯光器は、白熱電球からLEDダウンライトに更新しました。


そしてこれがコーベルです。(説明パネルから)
創建当初、柱頭部はコーベルで装飾されていました。コーベルは石膏で造られており、精巧な彫刻が施されていました。


【コーベル】
群馬会館のコーベルはすべて撤去されていたため、2016年の修復時に再現しました。残されていた写真と、天井裏の痕跡から、各寸法を計測し、大きさやデザインを検討したうえで製作しています。


この写真では、コーベルがさらにはっきりと見えます。梁が壁に接する部分に設けられている装飾です。緩やかな曲線を描くバルコニー席先端の腰壁は、漆喰で仕上げられ、優雅な空間を演出しています。そしてコーベルの間に設けられている八角形の装飾窓もすばらしい。この窓からは、創建当初は外光を取り入れていましたが、2016年の改修では、演出照明として設置されました。

装飾窓です。(説明パネルから)
中央部には、星型多角形のステンドグラスがはめ込まれています。ステンドグラスの色は、中央の正方形が黄色、矢羽根部分は青のマーブル、隣接する正方形は赤と青のマーブル、その周りは半透明の黄色となっていました。周囲は木製額縁で装飾されています。

腰板のデザインは、「羽目板意匠」です。当時、設計者の佐藤功一氏が多く採用していたものでした。板材は杉で、板目の出る塗装が施されていました。


【改修時の特徴的な内装】
創建当初のプロセニアムアーチ装飾、化粧梁、コーベルなどは、石膏で造形されていました。が、現在は左官職人が減り、また、天井に取り付ける装飾も多いことから、軽量で自由に行える材料として、型で成型可能な「繊維強化プラスチック」を採用しています。


はじめは、群馬会館の美しさにばかり、
目がいきました。
ですが、様々な資料を調べているうちに、
見方が変わりました。
100年近く前に建設されたものを、
いかに改修し、当時の美しさを再現していくか。
現代の技術を駆使しながら、
佐藤氏の他の作品までも調べて、
最高の群馬会館を残していこうとする、
携わった方々の熱意に打たれました。


群馬県、すごいです。^^


最後にお願いして、いっしょに写真を撮らせていただきました。館内を丁寧に見学させてくださった職員の方に、心からお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

美しい階段を降りて、出口へと向かいます。そして降りた先にあったのは、到着した時に見た、閉ざされたままの右面の扉でした。

なんと、閉ざされていた扉の鍵を開けてくださり、そこから外にでました。最後に、職員の方が撮ってくださったのが、この写真です。


この日記を書きながら、しみじみと思いました。
群馬会館は、群馬県の宝、ですね。^^
この美しい建物は、1996年(平成8年)、
国の登録有形文化財に指定されました。


群馬会館は、群馬県の宝であり、国の宝です。
さらに、リーズナブルな料金で市民が利用できる、
身近な公共施設であるのが、なおいいですね。^^
市民に愛される存在として、
これからも大切に保存されつづけることを、
心から願っています。


(つづく)