MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
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ガンになって、休職中 ① - 復職のための手順

だいすきなキーボードを弾いて、にっこり。(全盲難聴・のんたん 7歳)



病気休暇も、数日であればともかく、
私のように、8ヶ月も休職してしまうと、
「もう、体調がいいから。」
なんて言って、勝手に復職しようとしても、できません。
復職のために、決められた手順があり、
その手順を踏んでからでないと、
職場には戻れないことになっています。


手順の一番目は、まず、「診断書をもらう」ことです。
その診断書には、
 ・なんの病気で、手術や入院をしたのか、とか
 ・いつから復職が可能であるか、
といった情報を明記してもらいます。


私の勤務先の場合は、その診断書を、まずは総務課に郵送することになっています。
それを受けて、総務課が、「産業医との面談日」を決定します。


決められた日時に、指定の場所で、産業医との面談を受け、
産業医が認めた場合にのみ、復職日が決定します。


というわけで、前回の診察日に、
妻夫木医師に診断書を書いていただきました。
私が、
「あの、そろそろ、復職しようと思ってるんですが…」
と切り出すと、妻夫木医師は、
「おっ いいですねえ!^^」
と、快く、その場で診断書を書いてくださいました。


でも、私、本当のことを言うと、
もう、仕事したいって気持ちがなくなってしまっています。
あまりにも長いお休みだったためか、
もう、自分の頭の中に、「仕事をしている自分」というのが、
描けなくなってしまいました。


社員番号、何番だったっけ。
あれ、私のメールアドレスは?
そもそも、会社の始まる時間って、何時だった?
社員証はどこよ~
…というていたらく。


学校を卒業し、新卒で入社して、33年。
子どもが障害を持ったときでも、辞めようなんて思うことなく、
ずっとずっと働き続けてきたのに、
今は、仕事に戻ると言うことに、なんだか疲れてしまいました。
また職場に戻り、仕事をしている自分が、
あまりイメージできないのです。


もう、辞めてしまいたいなあ…


そんなことを考えているうちに、
総務課から連絡があり、産業医との面談日が、決まってしまいました。



「ガンになって」シリーズを、
http://limings.sweet.coocan.jp/miyo01/miyo1701.html
でご紹介しています。


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ガンになって、漢方薬 - ②ガン患者のための漢方薬を見つけた

クリスマスに、とんがり帽子をかぶって帰宅。体に余計な物が付くのが大嫌いだったのですが、このころには、帽子をかぶってくれるようになりました。(全盲難聴・のんたん 7歳)



予定していた抗がん剤治療は、全部で6クールでした。
その2クール目が終わった頃のことです。
なにげなく、ある、卵巣ガンの方のブログを読んでいて、
「ガンに効果がある(らしい)漢方薬」についての情報を、
偶然、発見しました。


漢方薬は2種類あり、そのひとつは、


十全大補湯


という名前であるとのこと。
ネットで調べてみると、
「抗がん剤による骨髄抑制の改善と、癌の再発防止に効果がある」
と言われていることがわかりました。
ちょうど、抗がん剤治療の真っ最中でしたから、
今飲むことができれば、グッドタイミングだと思われました。
そこで、3回目の抗がん剤で病院に行ったとき、
妻夫木先生(妻夫木聡にちょっと似ています。)に、
処方をお願いすることにしました。


とはいえ、私が通っているG研は、標準治療を行っている病院です。
お願いしたからといって、そう簡単に漢方薬を出してくれるでしょうか。
「そんな、余計なことは考えなくていいです。」
などと怒られるかな、と思いながら、
診察の最後に、おそるおそる言ってみました。
すると、妻夫木先生は、すかさず、こう言ってくださったのです。


「よくご存じですね。」


びっくりしました。
医師の方では、そんなことは、とっくにご存じだったわけです。
効果があるらしいことはわかっていても、
患者の方からお願いしない限り、積極的には処方してくれない。
漢方薬って、そんなものなんですね…。


私があっけにとられていると、
妻夫木先生は、処方箋に、あっさりと、
その「十全大補湯」を書き加えてくださいました。


そこで、気をよくした私は、
「先生。実は、もう一種類、漢方薬があるみたいなんですが…。」
とお願いしてみました。
けれど、先生の答えは、
「一度に二種類飲んで、なにか副作用とかあるといけないからね。
 とりあえず今回は、十全大補湯だけにして、
 ようすをみましょう。」
でした。


ということで、このときいただいたのは、十全大補湯だけでした。
ツムラのそれは、一回分がパックになっている顆粒状のものです。
それを一日3回ということで、
2週間分、処方していただきました。


生薬を煎じたものをそのまま飲む方が、効果がありそうなことは、
私のような素人にもわかります。
でも、あまりにもまずくて飲めないものは、続きません。
その点、顆粒状になっていれば、多少まずくても、自分にも飲めそうです。
「顆粒状のお薬でよかった。」
と、ほっとしました。


ちなみに、気になるお値段ですが、
健康保険適用なので、それほど高額ではありません。
私は、他にも、数種類の薬を処方していただいていたので、
十全大補湯にいくらかかったのか、定かではありませんが、
全部合わせても、5000円以下くらいであったように記憶しています。


健康保険が適用されて、
ある程度の効果も認められていて、
あっさりと出してくれるのなら、
はじめから処方してくれればいいのに、と思うのですが、
「標準治療」にはいっていない漢方薬を、
病院側からすすんで出すことはしない、ということなのでしょうか。


けれど、手術の後には、頼んでもいないのに、
同じ漢方薬である「大建中湯」を、いやというほど飲まされました。
「十全大補湯」には、「大建中湯」ほどの効果は期待できない、
ということなのでしょうか。
なんだか腑に落ちません。


希望していた漢方薬を処方していただけて、うれしかったのですが、
ちょっと考えてしまいました。



「ガンになってやったこと」シリーズを、
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ガンになって
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ガンになって、漢方薬 - ①煮出し漢方薬のお取り寄せ

(全盲難聴・のんたんと、双子の妹 あみちゃん。7歳)



ガンになってから始めたことのひとつひとつを、
シリーズにして書いていますが、
今回は、漢方薬のお話です。


ガンの再発がわかってから、
抗がん効果がある、と言われている漢方薬を飲んでいます。
とは言っても、高価なアガリクスとか、
そういった類いのものではありません。
高価ではないから、毎日飲み続けることができ、
もう半年くらいになると思います。


このシリーズでは、その漢方薬について書きたいと思います。
今回は、その第一回です。
(あくまで、「私の場合」のお話です。
効果が保証されるものではありません。)


煮出し漢方薬のお取り寄せ


ガンに効果のある漢方薬があることは、以前から知っていました。
ガンが再発したことがわかってから、
その漢方薬を、自分もやってみよう、と考えました。


ネットで調べてみたところ、
銀座に、ガン患者のための漢方処方をしてくださるクリニックがあるとわかりました。
とりあえず、「お試し」ということで、
10回分程度の漢方薬をお取り寄せできるとのこと。
早速、申し込んでみました。


ほどなく、着払いで届いた漢方薬には、
クリニックの医師が自筆で書いてくださったメモも同封されており、
とてもていねいな対応をしてくださっているようすがうかがえました。


私が申し込んだのは、一日分の漢方薬(を煮出したもの)が、
パックになっているものです。
自分で煮出すことができる人は、希望すれば、
煮出す前のものを処方していただけるようです。


パックの端をハサミで切りとり、
中の漢方薬を、コップにうつしてみました。
予想通りの色です。
黒に近い液体が、コップいっぱいになりました。
コップを前にして、しばらく逡巡。
まずいだろうなぁ…
まずいに決まってる。
でも、ガンになっちゃったんだから、しょうがない。
お金もかかってるんだから、がんばって飲まなくちゃ。
そう決心して、思い切ってコップから一気飲みしました。


まずいっ


予想通りでしたが、ほんとにまずかったです。(笑)。
でも、買っちゃったものはしょうがない。
そう思って、毎日、1パックを飲みました。
本当は、朝と夜に飲んだ方が良いようでしたが、
あまりのまずさに、一日1パックが、私には限界でした。
結局、やっとの思いで、送っていただいた10パックを飲み終え、
それきり、追加注文をすることはありませんでした…。
親切な対応をしてくださった院長先生には、今も申し訳なく思っています。


めんどうな煮出し作業までやっていただいて、
パックになっているものですら、
お試しの10パックを飲みきるのが精一杯でした。
ましてや、私に煮出し作業なんて、無理だと思いました。


その後まもなく、予定どおりに入院・手術となり、
術後は抗がん剤も始まりました。
私にも飲めるような、ガンに効く漢方薬って、ないのかなぁ…
と思っているうちに、夏が過ぎ、秋になりました。



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全盲難聴・のんたん さわって楽しめる「浅草 太鼓館」で大喜び

2003年4月4日 はじめての太鼓館でおおよろこび(全盲難聴・のんたん 7歳)



先日、浅草の「世界のカバン博物館」がおもしろかったお話を書きました。
今回は、同じ浅草のおすすめスポット、「浅草 太鼓館」をご紹介します。


ここには、世界中の太鼓が展示されているのですが、
なによりすばらしい点は、
展示されている太鼓を、自分でも叩いて楽しむことができる、
ということです。


長男は全盲なので、
展示されているものを見ることはできません。
さわって、たたいてみて、初めて知ることができるのですから、
「太鼓館」では、それはそれは喜びました。


トリニダード&トバコの楽器=スティールドラムをたたいています。


初めて太鼓館に行ったのは、長男が7歳のときです。
以来、21歳の現在まで、200回~300回くらい、
通ったと思います。
夏休みなど、長期休暇の時には、
週に1,2回はでかけていました。
今思えば、パスポートを買えばよかったT_T
(注・そんなものはありません。)


長男が行くときは、
夫か介助の方1,2名がいっしょですから、
入場料は、いつも、2,3人分かかります。
それでも、長男が楽しめるスポットは少ないので、
通い続けていました。


すると、5,6年たった頃から、
「付き添いの方は、無料でいいですよ」
と言っていただけるようになりました。^^


初めて太鼓館に行った日から、もう14年です。
太鼓館の館長さんやスタッフの方とも、
顔なじみになってしまいました。


ここ数年は、S園から帰宅したときに、
たまにでかけるだけになってしまいました。
けれど、いまでも太鼓館に行ったときには、
係の方が、
「のんたん、ひさしぶりね」
と声をかけてくださいます。


「太鼓館といっしょに育った」
と言っても過言ではないくらい、
長男にとって、そして私たち家族にとって、
太鼓館は、一生忘れられない、
大切な場所になっています。



(太鼓館HPでの説明)
【世界の太鼓資料館 太鼓館】
ここは、太鼓・神輿・祭礼具の老舗 宮本卯之助商店が、世界各国から蒐集してきた太鼓とその参考資料を永久に保存し、広く一般に公開する事を願って設立されました。今年で26年を迎えた太皷館ですが、収蔵品は約900点にのぼります。
アジア・アフリカ・ヨーロッパ・アメリカ等、世界各国から蒐集した太鼓を一堂に公開する博物館は当館が初めてです。そしてそのいずれもが歴史・文化・民俗学的観点からも貴重であるばかりでなく資料的価値では世界一級のものばかりです。


はじめて太鼓館に行ったときのようすを、
のんたん日記4.20.とーたんとおでかけ:太鼓館
http://limings.sweet.coocan.jp/nontan04/nontan0420.html
でご紹介しています。


ガンになって
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ガンになって、「回転寿司」でも糖質制限

「みっきまうす~」と言うと、両方のほっぺをひっぱって、
ミッキーのまねをしてくれるようになりました。
(全盲難聴・のんたん 7歳)



抗がん剤の治療を終えて、3ヶ月になろうとしています。
先日、ずうっと我慢していた「お寿司屋さん」に、家族で行ってきました。


抗がん剤治療をすると、お刺身が食べられないというのは、
ガンを経験したことのない方には、意外と知られていないようです。


けれど、抗がん剤の治療を経験しておられる方は、治療前に病院で、
「お刺身は禁止です。」
と言われたと思います。
私も、手術後、主治医から
「お刺身を食べるなら、イマですよ。」
なんて言われてしまいました。
なので、退院してから抗がん剤が始まるまでの期間には、
せっせと海鮮丼を食べておりました。(笑)


お刺身が禁止されるのは、
抗がん剤の副作用で、抵抗力が落ちてしまい、
生魚の中に存在する雑菌に、体が負けてしまうことがあるためです。
私の場合、「糖質制限」をやっていたので、
なおさら、お寿司を食べることには抵抗がありました。
お寿司って、ご飯粒のかたまりを食べているようなものですから…。
本当は、大好物なんですけどね。^^


でも、治療後3ヶ月だし、
お刺身は、もう普通に食べられるようになっていたので、
そろそろいっか、ということで、
思い切って行ってきました。


お寿司は食べたい。
でも、糖質制限で、お米はなるべく食べたくない。
…というわけで、かねがね考えていたことを実行してみました。


カウンターに座り、寿司職人さんに、こう言ったんです。


「あの、マグロをお願いします。
 ワサビは抜きで、
 ごはんは、通常の半分にしてください。


ちょっと高級なお店だったら、
「そんなの、スシじゃねえ。
 出て行きやがれ。」
なんて言われるかも知れません(笑)。
でも、ここは、家族連れでいっぱいの、回転寿司屋さん。
大丈夫でした。
職人さん、まったく動じず、
「はい! サビ抜きの、ごはんちょっとだけね^^」
と言って、ささっと握ってくださいました。
あ、ちなみに、ワサビ抜きなのは、私の勝手なお好みで、
ガンとは関係ありません。


出てきたお寿司を食べてみると…。
おいしい!
ご飯が、ほんとうに、ちょっとだけ、なのです。
だから、口の中でもふもふすることなく、
(私には)とても食べやすい大きさでした。


その後も、同じお願いをしながら、いくつか握っていただきましたが、
いやな顔をされることはありませんでした。


全部で、10個(5貫)くらい食べたと思います。
でも、ごはんを半量にしてもらっているので、
実質的には、お寿司5個分です。
もちろん、ネタの大きさは、通常どおりです。
そのお店のお寿司はネタが大きめなので、
お寿司5個分とはいえ、ネタは10個分食べているわけで、満足できました。


これで物足りない場合は、
「海鮮サラダ」とか
「茶碗蒸し」とか
を注文していっしょにいただくのも、よいと思います。
(お魚や卵は、糖質の低い食品です。)


糖質制限を始めてから、
大好きなお寿司を食べるのに抵抗感があったのですが、
この方法で、ご飯の量を少なくしてもらえば、
ときどきは食べに行けるな、と気がつきました。


ちなみに、このとき行ったお寿司屋さんは、
「銚子丸」
と言う、チェーン店です。
面倒な注文を、快く聞いてくださった職人さんに、
感謝です。^^



上の写真と同じ頃の長男のようすを、
のんたん日記4. 思い出のアルバム
http://limings.sweet.coocan.jp/nontan04/nontan0431.html
でご紹介しています。
(前回、URLが違っていて、すみませんでした。汗)


ガンになって
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