骨折でも台湾。家族で食べ歩いた、4泊7日のおトク旅 36 - 父と息子の淡水旅行①(2019年1月4日/5日め)
2019年1月4日 おとうさんと、地下鉄に乗っておでかけ。淡水まで行きました。(全盲難聴・のんたん 23歳)
1月4日
この日の午後は、「母+長女」組、「父+長男」組、
の二手に別れての行動になりました。
私と長女がカルフールで買い物をしている頃、
夫は長男を連れて、淡水に向けて出発。
この日のようすは、夫が書いたものをもとに、
加筆修正して、ご紹介します。
淡水でサイクリング
家族で出かける時は、
必ず息子が楽しめる企画を考えるのですが
これがなかなか難しいのです。
たいていの観光地は、当たり前ですが、
見えることが前提になっています。
極端に言うと、8割以上の観光地が、
視覚障害者にはあまり楽しめないものではないかと思います。
そのような状況で、
長男が楽しいと思えるような企画を考えていくのですが、
その際のキーワードとなるのが、
・音楽
・乗り物
・食べ物
です。
ということで、今回、目をつけたのが、淡水でした。
台北市から電車で30分ぐらいのところにある観光地です。
なぜここに目を付けたか?というと、
「ここでは自転車を借りて、街中を走ることができる」
という情報を、ネットで見つけたからです。
長男は全盲なので、
ひとりで自転車に乗ることはできません。
でも、
「タンデム(=二人乗り)自転車があれば、なんとかなる」
と考えました。
インターネットで調べてみたら、
淡水駅のそばにレンタサイクル店があって、
そこでタンデム自転車を借りられることが分かりました。
これはもう行くしかありません(^_^)Y
全盲の長男をうしろに乗せて、
タンデム自転車で走るというのは危なくないか?
と、心配する方もいらっしゃると思います。
でも、実は、長男と一緒にタンデム自転車に乗るのは、
今回が初めてではありません。
東京の皇居前では、週末に自転車を無料で貸してくれます。
嬉しいことに、タンデム自転車も用意してあります。
ということで、長男が小学生の頃は、
週末に何度か、タンデム自転車に乗りに連れて行きました。
長男はいつも、とても喜んでいました。
・・・ということで、
「淡水で自転車に乗る」というのは、いちおう、
「練習を積んだうえでの企画」ということになります。
そんな経緯があり、
今回、淡水でもやってみようと思ったのですが、
ひとつ、大きく違うことがありました。
皇居前では、皇居前の一部の区間を確保して、
自動車が入れなくなっているところを走ります。
ですが、淡水では、自動車が通る一般道を走るので、
よく気を付けて走る必要があります。
淡水は、海沿いの街で、
海岸通りぞいにレストランや公園、遊歩道も整備されていて、
なかなかきれいな街並みです。
昔からの古い街並みを残す「老街」もあって、
古いお寺やキリスト教会、昔の税関を修復した建物もあり、
その中に歴史資料館やお店が入っていたりします。
今回は、その中から、
オランダ統治時代に建てられた「紅毛城」というところまで
行ってみる、という計画にしました。
この日は、永康街で、
朝から小籠包と芒果雪花冰(マンゴーかき氷)を食べ、
満腹になったお腹を抱えて、出発。
まずは、地下鉄に乗りました。
地下鉄の中の長男。車内アナウンスに、興味津々。
次に、電車に乗り換えて・・・。
淡水に到着!^^
駅前の広場です。
淡水の街。
駅前の自転車屋に行くと・・・、
おーっ!ありました、ありました!タンデム自転車!
まよわず1台借りてみました。
借りる時に、100台湾ドルのデポジットと、
パスポートを預けることになっています。
支払ったデポジットの領収書です。
長男に、「これから一緒に自転車に乗る」ことを告げました。
借りた自転車に触らせると、
長男はすぐに、状況を理解してくれました。
「のぞみくん、自転車に乗って、乗って!」
と言うと、さっとサドルにまたがってくれました。
ははは、小さいころのこと、ちゃんと覚えてましたね!!^^
それでは、タンデム自転車に乗って出発!!^^
駅前から走って20分ほどで、
「紅毛城」の入り口に到着しました。
淡水紅毛城
自転車置き場に自転車を置いて、
入り口に向かいました。
入場料は、長男が一緒だったので、無料になりました。
紅毛城(こうもうじょう)は、
台湾に現存する最古の建築物です。
古くは、セント・ドミニカ城(聖多明哥城)
又はアントニー要塞(安東尼堡)
と称されました。
1628年、当時台湾北部を拠点としていたスペイン人によって建設され、
スペイン勢力撤退後は、1644年に、オランダ人が再建しました。
1867年以降はイギリス政府に租借され、
当時のイギリス領事館が業務を開始。
それは、1980年に中華民国政府に所有権が移管されるまで続きました。
長くなりましたので、続きは次回にしたいと思います。
(つづく)