MIYO'S WEBSITE-全盲難聴のんたんの育児記録と卵巣ガンで思ったこと

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは21歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。

のんたんの冬休み-44 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - トイレ事件(4日目)

2017年12月27日 フエの王宮で。(のんたんとあみちゃん 22歳)



「王宮は、見たよ。
 もう、わかったよ。」


長女にそう言われた夫。
それでも、往生際が悪く、こう言いました。


「じゃあ、オレひとりでちょっと見てくるから、
 このへんで座って待ってて。」


寒いし、雨だし、本当は、すぐに帰りたかったのですが、
せっかくの王宮を見たいという、夫の気持ちもわかります。
しかたありません。
長男といっしょに、なが~い廊下で、待つことにしました。



ところが。
緊急事態が起こりました。


長男がいきなり立ち上がって、
「トイレに行こうよ!!」
と言い出したのです。


そう言えば、数時間前、フエの空港で、トイレに行ったきりでした。
肌寒いので、トイレも近くなっていたのでしょう。
長男は長男なりに、トイレを我慢していたのかもしれません。


「トイレに行こっか!」
「トイレに行こうよぉ!」


繰り返す長男。
どうやら、せっぱつまっているらしいことがわかりました。
そうは言っても、ここは、世界遺産の「王宮」です。
まわりを見渡しても、あるのは、古そうな建物ばかり。
ここのどこに、トイレがあるというのでしょうか。泣


とりあえず、長男のことを長女に頼み、
私は、走りました。
トイレ、トイレ・・・。どこ?
もう必死です。


あった!
ようやく見つけました。
けれど、今度はもうひとつ問題が。
いつも長男をトイレに連れて行くのは、夫の役割です。
その夫、ひとりでどこかに行ってしまいました。
つまり私が、長男といっしょに、
「男性用トイレ」に入らねばならないのです。(爆笑)


「トイレに行こうよ!」
再び、長男が繰り返しました。
何度も言ってるのに、どうしてトイレに連れて行ってくれないのか、
長男も、不思議だったことでしょう。
これ以上、時間の猶予はなさそうです。


私が連れて行くしかない、と
覚悟を決めました。


「のんたん、トイレに行こうね。」
と声をかけて、長男といっしょに歩き始めました。
そして、トイレの手前まで行ったところで、
ようやく、夫が戻ってきました。
ぎりぎり、セーフでした。^^


無事、トイレを済ませ、長男と戻ってきた夫に、言いました。
「もう、無理。
 のんたんだって、こんなとこに無駄につきあわされて、かわいそうだよ。
 このあと、一時間もなんて、いられるわけがない」


「修行じゃないんだからね。
 雨に濡れてびしょびしょになりながら、
 どうしても観光がしたいわけじゃない。
 こういう日は、ホテルの部屋でのんびりしてたって、
 別にかまわないじゃない。」


私にそう言われて、ようやく夫も観念しました。
「うん。わかった。
 じゃあ、ホテルにもどろう。」


やれやれ、これでようやく、のんびりできる、と思ったのもつかのま。
その後に続けたことばは、やはり、夫ならでは、でした。


「で、そのあと、オレひとりで、また王宮に戻ってくるよ。」


そこまで、王宮を歩きたいのね・・・。
もう、笑うしかありませんでした。



(つづく)

×

非ログインユーザーとして返信する

あと 2000文字

※は必須項目です。