MIYO'S WEBSITE-全盲難聴のんたんの育児記録と卵巣ガンで思ったこと

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは21歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。

のんたんの冬休み-43 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - そして長女も怒った(4日目)

2017年12月27日 フエの王宮で。(のんたんとあみちゃん 22歳)



ようやくたどりついた、フエの王宮です。
広いです。
とにかく広い。



雨の中、あんまり歩きたくないんですけど、
しかたなく、私と子ども達も、中にはいりました。
きっとすばらしい観光地なのですが、なにしろ、雨です。
傘をさして歩いているものの、すぐに、スニーカーが濡れ始めました。




私たちに比べると、
まるで、水を得た魚のように、ちゃきちゃきと歩く夫。
しょうがないので、その後をついて歩く、私と娘。
長男も、私に手引きされて、健気に歩きます。





でもね。
長男にとっては、ちょっと気の毒でした。
だって、なにも見えないんですから。
説明したところで、たぶん、長男には、理解できません。


長男にしてみれば、王宮なんて、なんの意味もないわけです。
石畳の、足元の悪い中、延々と歩くだけ。
せっかくの王宮ですが、雨がびちょびちょ降るなか、
やみくもに歩き続けることに、私もだんだん飽きてきました。


王宮、そりゃあ、世界遺産のすばらしい建造物なのでしょうが、
なにしろ、似たような古い建物を、のぞいてまわるだけです。
ひとつ見て、終わったと思ったら、また次の建物が。
いつまで続くのよ・・・。



せめて雨が降っていなかったら、もう少し楽しかったかもしれません。
でも、傘をさして、靴を濡らしながら歩くのは、
いいかげん、うんざりでした。
そこで、ずいぶん先のほうを、おおはりきりで歩き続ける夫を呼びとめ、
言いました。


「あのさ、この王宮。
 あとどれくらい、歩くつもりなの?」


すると夫、平然と言いました。
「一時間くらい。」


い、いちじかん?
耳を疑いました。


「いったい何を考えてるのよ。
 こんな雨の中、のんたんは、なんのおもしろいこともないのに、
 私たちにひきずりまわされてるんだよ。
 そのうえ、これをまだ、一時間も続けるの?
 つきあいきれないわよ。
 ふざけるんじゃない!」


ブンボーフエとタクシーの怒りが、まだおさまっていない私。
夫に向かって、まくしたてました。


そのときです。


黙って聞いていた長女が、うんざりとした顔で、言いました。


「王宮は、見たよ。
 もう、わかったよ。」


ナイスです。
長女に、座布団を3枚あげたくなった、母なのでした。


(つづく)

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