MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
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コロナでもウポポイ3。札幌2週間ホテル暮らし 10 - 北海道博物館⑤ 「群馬のケズリバナとアイヌのイナウ」(2021年11月3日/1日め)

2021年11月11日 札幌市資料館で。(北海道札幌市)


11月3日(水)


北海道博物館で、
「アイヌのくらし」企画展を
見学しました。


あまりにもたくさんの衣服が展示してあり、驚きました。


最終章である第六章は、
少し趣が変わり
「群馬のケズリバナとアイヌのイナウ」
がテーマでした。


(解説から)
アイヌ民族のイナウは、削りかけの技法を用いて作られていますが、それとよく似た群馬県のケズリバナを紹介します。「削りかけ」は、ユーラシア大陸から東南アジアまでの一帯に分布し、儀礼品や実用品として使用されてきました。

群馬県のケズリバナは、「百姓の正月」「農の正月」とも言われる「小正月」を飾るもので、群馬県下で広く製作されています。その造形は、新年に訪れる神の依り代として、幣束や花をはじめ、稲穂・蚕・朝日などを特徴的に表現しており、豊かな稔りへの願いが込められています。


群馬県のケズリバナ

まずは、アイヌのイナウについてみて行きましょう。下の展示写真の、右下をご覧ください。これがイナウで、アイヌ文化に関する展示には欠かせない存在です。

ここでも、右下にイナウが展示されています。


【イナウ】
イナウは、アイヌの祭具のひとつで、カムイや先祖と人間の間を取り持つもの(贈り物・メッセンジャー・神霊の依り代)とされています。日本語では、しばしば木幣(もくへい)と訳されるように、神道で用いられる御幣と同様な役割をすると考えられています。
アイヌの人びとにとって、イナウは、宗教儀礼の執行に欠くことのできない祭具で、儀礼を執行する前に、一本ずつ心をこめて作ります。その形は、祈りの対象とする神がみによって異なります。


イナウです。
左:戦争の時に捧げる木幣
右:男性の病気を見守る神

「削りかけ」の技法で、木に装飾を施します。

お守り用の舟に、イナウを乗せているように見えます。これも、舟を削って作った物です。

狐神の背飾り。熊送り儀礼の際に、狐の背中に付ける飾りです。

1943年(昭和18年)に、戦勝祈願祭で、イナウを捧げ持つアイヌの人びと。(画像をお借りしました)

次は、群馬県のケズリバナです。木を削って装飾するという技法が、イナウと共通しています。

左:ツルシバナ
右:カキバナ(カメ)

繊細な削りかけにより、花びらを再現しています。
左:ジュウロクバナ
右:クルマバナ


アイヌ民族の木工技術は、
「削りかけ」だけでなく、
彫刻作品でも発揮されています。


角盆(2017年 平取町二風谷 貝澤徹 作)


企画展の最後に、
司馬哲也氏(長万部アイヌ協会会長)
のことばが寄せられていました。
そのメッセージには、祖父母である、
司馬力彌・ハル夫妻の思い出が
綴られていました。


今も、アイヌであることを誇りにして、
活動している方がおられることに、
なにか、ほっとするような気持ちでした。


司馬力彌・ハル夫妻(1936年)(以下6枚、画像をお借りしました)

寺内陸軍大臣、林司法大臣などの要人が長万部を訪問する際は、司馬氏が駅で出迎えたそうです。(1936年 長万部駅)

ヘレンケラーも、この地を訪れています。(1937年 長万部駅)


想像していたよりもずっと、
内容が充実した展示でした。
このような企画展を見学できたことに、
感謝しながら、博物館を後にしました。



結局、閉館時間ぎりぎりに、
北海道博物館を出発しました。
これからようやく、ホテルへと向かいます。
羽田空港を出て、ここまでで、
10回も書いてしまいました。
(まだ、チェックインすら
 していませんが…。笑)
いつもながら、コマ送り日記でスミマセン。


(つづく)

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