全盲難聴・のんたん - S園ふれあい夏祭り②(2018年7月21日)
2018年7月21日 S園のふれあい夏まつり。校成太鼓を聞きました。(全盲難聴・のんたん 22歳)
7月21日
やぐらの周りで輪になって、手拍子を入れながら、踊りました。
みんなで手をつないで踊る場面も。視覚障害のある方には、それぞれにガイドさんがつくので、進行方向を間違えることもありません。みんな、不自由なく、踊りを楽しんでいました。
盆踊り終了。「上手だったねえ!」とほめられて、ちょっと得意顔の長男。^^
盆踊りのあとは、福引に行きました。園生も保護者も、そして地域の方々も、みんな、抽選券をもらいます。
景品に、ポケットティッシュとプリッツをもらいました。
あっという間に売り切れた、チーズ入りメンチカツをパクリ。揚げたてで、おいしかったです。
会場内を歩きまわる、ネコちゃん。暑いのに、ごくろうさまでした。
たいくつしのぎに、おとうさんの肩を、トントン。
だんだん日が暮れてきて、地元の、豊田囃子保存会の方々のお囃子が始まりました。女性の方は、小さいお子さんをヒザに抱いて、太鼓をたたいています。いかにも地元らしくて、ほほえましかったです。
そして、長男が大好きな、「佼成太鼓」が始まりました。
じっと聞き入る、長男。
過去、自分が夏祭りに行ったときのことを思い出すと、
模擬店でちょっと買い物したら、
適当に引き上げていたと思います。
まあ、そんなものですよね。
でも、この「ふれあい夏まつり」は、
近隣の方々が、オープニングからたくさん参加されていて、
最後まで、帰ってしまう人が、ほとんどいません。
なぜ帰らないかというと、
模擬店に盆踊り、お囃子に太鼓の演奏と、
お楽しみが続くので、退屈するときがないのです。
さらに、最後にもうひとつ、
大事なイベントが控えています。
それは、園生で構成する、「光バンド」の演奏です。
彼らの演奏を、誰もがとても楽しみにしているのです。
光バンドは、今年が、結成30周年になるそうです。
全員が視覚障害者です。
海外公演も、国内公園もこなす、実力のあるバンドで、
毎年、市民大ホールでのコンサートも行っています。
この秋には、新しいCDがでるそうです。
長男も、いつか、こんなふうになれるといいなあ、
と思いますが、
いやはや、夢の夢、です。
でも、将来に夢がもてるだけでも、
すてきですよね。^^
光バンドの演奏も終わり、帰ろうとしたのですが、
長男、動こうとしません。
「はなび! はなび!」と。
そう。このあとに、しめくくりの花火があるのですが、
長男には楽しくないだろう、と思い、
毎年、花火の前に、引き上げていたのです。
でも、この日は、違いました。
長男、プログラムの内容が、頭にはいっていました。^^
きっと、S園で、あらかじめ、おしえてもらっていたんですね。
で、「花火があるはずだから、まだかえらないよ。」
と、私たちに教えてくれました。^^
まわりから言われることに従うだけでなく、
自分の考えを持ち、「こうしたい」と言える。
すばらしいですね。^^
花火が始まりました。
長男には見えないけれど、
パーン、ドーン、パチパチ、という、
ひとつひとつの花火の音に、長男も大喜び。
長男といっしょに、最後まで、花火を楽しみました。
花火が終わって、ようやく、夏まつりはおしまいです。
長男といっしょに、S園の生活棟に戻りました。
長男とは、ここでお別れです。
「つぎは、夏休みだね。
8月13日に、いっしょに、カラオケに行こうね!」
そう言うと、
うれしそうに笑顔を見せた、長男でした。^^
S園の玄関で。
毎年開催されている、光バンドのチャリティーコンサート。今年は、9月15日です。
(おわり)