MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
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ベトナム家族旅行:
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小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
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ベトナム・カンボジアを歩いた14日間 31 - アンコールワット④ 第一回廊(ラーマーヤナ)(2024年1月17日/6日め)

2024年1月17日 アンコールワット・第一回廊西面で。(カンボジア・シェムリアップ)


1月17日(日)- 6日め


アンコールワットとは、
「お寺の町」という意味です。
幅約190m、長さ約600mもある巨大な寺院で、
東西約1.5km、南北約1.3kmの
環濠(お濠)に囲まれています。


中央伽藍は、
須弥山(しゅみせん)
(古代インドの世界観の中で、中心にそびえる聖なる山)
を具現しており、
周囲の尖塔はヒマラヤ連峰を表し、
そこへと続く真っ直ぐな参道は、
現世と天界を結ぶ虹であると言われています。
外側の環濠は大海を表しており、
その周囲には深い密林が広がっています。


伽藍は、外側から順に、第一回廊、第二回廊、第三回廊の、三重構造になっています。(画像をお借りしました)


なにしろたいへんな規模の寺院なので、
通常のツアーでは、
ガイドさんといっしょに伽藍内の一部を歩いて、
見学は終了となります。
それでも、1~2時間かかります。


けれど私たちにとって、今回は、
「2度めのアンコールワット」です。
「どうせなら今回は、
 みっつの回廊の全ルートを、
 くまなく歩いてみよう。」
と考えました。


覚えておいででしょうか。ベトナム・フエで、広大な王宮の中をくまなく歩いたことを…。
4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 60 - 王宮① 午門(2023年6月19日/6日め)


通常のツアーでは、時間の制約があり、
王宮内のごく一部しか見ることができません。
私たちの場合も、
2017年に初めて訪ねたときに見たのは、
ほんの一部でした。
けれど、2023年の旅では、
「せっかく自由な個人旅行で行くのだから、
 何時間かかろうと、
 内部を全部歩いてみたい。」
という一心で、全エリアを歩きとおしました。
そのときの日記は、
22回もの連載になってしまいましたが…。😅


今回の「アンコールワット」でも、
私たちは同じことを考えていました。
「せっかく自由な個人旅行で行くのだから、
 何時間かかろうと、
 内部を全部歩いてみたい。」

と…。


今度は、いったい何回の連載になることか。
考えるとちょっとオソロシイのですが、
今、ようやく伽藍の中に入り、
その第一歩を踏み出したことになります。
(入場券チェックポイントを入ってから、ここまでで、
 すでに1時間近くが経過しているんですけどね。😅)


まずは、伽藍のいちばん外側にある、
第一回廊から歩き始めました。


第一回廊西面の、
いちばん左端にある入り口から入ると、
回廊は、前方と右側の二方向に延びています。


これは、前方に延びている第一回廊北面。

壁画がずううっと向こうまで続いています。


このまま直進したくなるのですが、
ここは、第一回廊の中でも、
最後に造られた部分。
なのでここでは、まず右に曲がり、
第一回廊西面から見ていきます。


第一回廊では、東西南北4面の壁という壁に、
物語のレリーフが描かれています。
第一回廊が「劇場」と呼ばれる所以です。


まず、第一回廊西面に描かれているのは、
「ラーマーヤナ物語」です。
ラーマーヤナは、古代インドの神話で、
二大叙事詩のひとつ。


長い壁面にびっしりと描かれている、ラーマーヤナ。


ラーマーヤナは、ヒンドゥー教の神々の物語。
この第一回廊西面では、
「さらわれたシータ姫を取り戻すための戦い」
が、壁一面に、レリーフで描かれています。


戦っているのは、
「ラーマ王子と猿の軍団」
 VS
「魔王ラーバナが率いる悪魔軍団」
という2チーム。
まあ簡単に言うと、
「サルと悪魔の戦い」です。
(簡単過ぎますかね。😅)


つまり、
「ヒンドゥー教の神の化身・ラーマ王子が、
 魔王ラーバナという悪に挑む、
 大冒険物語~」
なのです。😄


…ということで、壁面には、上から下までびっしりと、「戦うサル軍団と悪魔軍団」が描かれています。

戦っている兵士を間近で見ると、サルの顔(猿軍団)とヒトの顔(悪魔軍団)であることがわかります。

ラッシュアワーの駅のホームみたいに、兵士たちがびっしりと描かれています。

写真の中央に近いところで戦っている、ふたりをご覧ください。

サルが、悪魔の顔に嚙みついて戦っています。すごい迫力です。

こちらにも、噛みついているサルがいます。ひとつひとつの顔が生き生きと描かれていて、すばらしい。^^

この中には、悪魔に噛みついているサル兵士が4人もいます。探してみてくださいね。笑

以下4枚、戦いのシーンが延々と続くので、興味のない方は飛ばしてください。😅

さて、少しわかりにくいのですが、右上に、ヒンドゥー教の神の化身・ラーマ王子がいます。(2010年7月26日)

拡大すると…、弓を持って戦っていました。😄(2010年7月26日)

これは、今回の旅で、夫が撮ったラーマ王子。

そして、ラーマ王子の下にいるのが、サル軍の大将、ハヌマーン。

宙を飛びながら戦っています。ハヌマーンはヒンドゥー教のサルの神様で、ラーマーヤナの中では、「ラーマ王子を助けた英雄」として描かれています。

対してこちらは、ラーマ王子の宿敵・魔王ラーバナ。10の顔と20本の腕を持つとされています。

馬車に乗っており、兵士を轢き殺しながら進んでいます。(2010年7月26日)


MIYOは、
ただぽ~っと見ていることが多いのですが、
あとから写真を見ると、
ラーマーヤナの主要登場人物のレリーフを、
全部撮ってありました。😮


撮ったのはこの人。これだけごちゃごちゃしているレリーフの中から、どうやって見つけた? 頭大丈夫か?😂😂


それに対して、
MIYOがいちばん心に残ったのは、
この場面でした。


戦死した仲間を抱きかかえ、その死を悲しんでいる、悪魔軍の兵士。


仲間の死を悼む気持ちには、
サルも悪魔も、どちらの兵士であろうと
変わらないのだ、と思いました。


第一回廊西面は、ラーマーヤナの世界で埋め尽くされていました。


ラーマーヤナのストーリーなんて、
全然知らなかったのですが、
長い壁面いっぱいに広がるレリーフの
その迫力に、圧倒されました。


いまここ。😄


(つづく)

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