MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
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をご覧ください。
ベトナム家族旅行:
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小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
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4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 61 - 王宮② 五鳳凰樓・跪く使者たち(2023年6月19日/6日め)

2023年6月19日 フエの王宮・午門で。


6月19日(月)


フエ最大の観光スポットである、
王宮(Dai Noi)に来ています。


19世紀初頭から20世紀半ばまで栄えた、
グエン朝の名残を今に伝える「王宮」は、
フエ中心部を流れる、
フォーン川の北側にあります。
周囲2.5km、敷地360万平米。
日本の皇居の230万平米をもしのぐ広大さです。


敷地があまりにも広いため、
時間の限られたグループツアーでは、
到底見つくせません。
通常のグループツアーで歩くのは、
王宮の中でもほんの一部分になりがちです。


たとえばこれは、某旅行社が実施している、「王宮60分コース」の見学ルートです(画像をお借りしました)

同じ会社の、90分コースです。(画像をお借りしました)


たったこれだけなんですよ!


いえ、旅行会社が悪いわけではありません。
フエの王宮があまりに大きすぎて、
60分や90分では、
ほんの一部しか歩けないのです。
でも、もりだくさんのスケジュールをこなす
団体旅行では、
これでも、相当時間を割いていると思います。


こういうときにこそ、
個人で行く旅の良さが発揮できます。


時間の制約がない、自由旅行で来た私たち。
「フエの広い王宮を、この日一日かけて、
 すべて歩き尽くす。」

というのが、
「この旅でやってみたいこと」
のひとつになっていました。


…ということで、「王宮」日記ですが、
前回、「午門(Ngo Mon)」の前に立っただけで、
一回分の日記が終わってしまいました。
このあと、全部を見て歩くまでに
何回連載するのか。
自分でも想像がつきませんが、😅
せっかくすべてを歩きとおしたので、
ひとつひとつを思い出しながら、
最後まで日記に残しておきたいと思います。


前回は、午門をくぐったところで終わりました。
4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 60 - 王宮① 午門(2023年6月19日/6日め)


…で、ここから次の場所に行くかというと、
そうではなく、今回は、
この「午門」の2階に上がります。😅


2階部分は、「五鳳凰樓」と呼ばれ、
王宮内部を見渡すのに絶好の望楼です。
ですが補修中であったため、
長い間入場することができませんでした。


私たちが2017年に訪れた時も補修中だったようで、中に入った記憶がありません。上の写真と比べると、たしかに2階部分は、壁や窓ができあがっていないように見えます。
のんたんの冬休み-43 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - そして長女も怒った(2017年12月27日/4日め)


ということで、今回は、
めでたく改修が完了した、
「五鳳凰樓」に上がりました。


午門の入り口をくぐって、反対側から見た午門です。3階部分の壁や窓が見事に修復されています。

この午門の手前には、五鳳凰樓へと続く石段が設けられています。

石段を上がりきると、そこに広がる、グエン王朝の世界。五鳳凰樓です。

美しい屋根、壁、窓を、じっくりとご覧ください。


【五鳳凰樓】
午門の改修工事は、日本政府も資本提供して、2012年より開始されました。そして改修を終えたあと、2021年より正式に公開されています。1階はもちろんのこと、2階の「五鳳凰樓」も必見です。
五鳳凰楼は、2代目の皇帝であるミンマン帝が一部を建て直し、午門として誕生したときに作られました。当時この五鳳凰楼には、金箔が施されていたと言われています。
午門はグエン王朝にとって大切な場所です。なかでも五鳳凰樓は、歴代皇帝が新年の挨拶をしたり公的な発表をしたりする場として使われました。


五鳳凰樓の内部です。

午門からは、王宮内部を見渡すことができます。

奥に見えているのは、太和殿。現在は改修中で、シートがかかっています。

そして、その反対側に見えているのは、フラッグタワー。

これは、午門の前から見たフラッグタワーです。


【フラッグタワー】
フラッグタワーは、阮(グエン)朝初代皇帝であったザーロン帝の時代(1809年)に建てられたもので、もともとは見張り台として作られました。フエのランドマーク的な存在です。現在は、ベトナム国旗が掲げられています。
また、フラッグタワーの横には、9つの大砲が置かれています。これらは、初代皇帝のザーロン帝時代に、阮朝の存続を願い、王宮を守るために設置したものだそうです。

フラッグタワーは午門入口のすぐ前にあり、大きいので、市内からも見ることができます。現在も町のシンボルとなっており、入場料を払わなくても見ることができる観光スポットとなっています。


扉の奥へと進みました。

奥に見えているのが、玉座です。

グエン朝(1802年から1945年)の皇帝がここに鎮座し、数々のセレモニーが行われました。玉座はベトナムの国宝に指定されていますが、これはレプリカで、本物はフエロイヤル博物館にあるそうです。

19世紀の写真です。午門の前で跪く、中国からの使者たち。皇帝は五鳳凰樓の玉座に座り、彼らを見下ろしました。

儀式の様子を描いた絵です。午門の前に居並ぶ、多くの人々。2階部分の中心には、皇帝が座っています。

1932年に撮影された、王宮の写真です。いちばん手前にあるのがフラッグタワー。その次に午門があり、さらに太和殿へと続きます。


この写真からも、
広大な王宮であることがわかります。
私たちはまだ、そのひとつめである、
午門しか歩いていませんが…。
先は長いです。😅


早く先を見たくて、はやる気持ちはありますが、五鳳凰樓もじっくりと見たいんですよね…。笑


大丈夫。
時間はたっぷりあります。
「今日一日は、王宮で過ごす。」
と決めていた私たち。


とりあえず、五鳳凰樓を、
のんびりと歩きます。^^


(つづく)

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