MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
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ベトナム家族旅行:
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小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
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のんたんの冬休み-76 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - 公園で会った青年(2017年12月29日/6日め)

2017年12月29日 サイゴンセンターの「水山」で、日本食の晩ごはん。(のんたんとあみちゃん・22歳)


ベトナム高島屋の食品フロアを、大はしゃぎで見て回ったあげく、
はいったお店が、ここです。


日本食レストラン「水山」のメニューです。


あはは。
日本のファミレスみたいなメニューですね。
値段も、日本で食べるのとあまり変わりません。
っていうことは、ベトナムでは、相当高い。
サイゴンセンターでは、どのお店も、
ベトナムの人で、ずいぶんにぎわっていましたが、
たまのゼイタク、のつもりで来ているのかも…。



おいしかったね!^^


家族全員で、うばいあって、分け合って、
すべてきれいに平らげました。


北海道ベイクトチーズタルトのお店です。4個買って、ホテルの部屋で、みんなで食べました。
日本のと同じ味で、とーーーっても、おいしかったです。^^


サイゴンセンターのエントランス。きらきらの、トナカイオブジェがありました。


お腹いっぱいになり、大満足で、帰路につきました。
ホテルまで帰る途中の公園で、その出会いがありました。


長男を手引きしながら、公園を横切ったとき、
たまたま、ある青年に気がついたのです。
その青年は、全盲でした。


ベトナムには、米軍が散布した枯れ葉剤の影響で、
生まれたときから全盲の人も、たくさんいます。
彼も、そのひとりなのかな、と思いました。


彼は、手押し車にスピーカーを積んでいました。
そして、スピーカーから流れる音楽に会わせて、
笛を吹き始めました。


美しい音色です。



公園では、大勢の人が思い思いにくつろいでいました。
けれど、誰も、青年の笛を気にとめませんでした。
でも、私は、その青年から、
そのまま離れることができなくなってしまいました。


長男も、青年の演奏をじっと聴いています。
そこで、青年のすぐ前に陣取り、長男と一緒に、
演奏を聞き続けました。


少し先を歩いていた夫と長女も、
私と長男が立ち止まっているのに気がつき、
戻ってきました。
そして、家族4人で、その青年の演奏を、
そのまま聞き続けました。


私たちが、「サクラ」になったのでしょうか(苦笑)。
はじめは、誰も注意をはらっていなかったのに、
いつのまにか、ひとり、ふたりと、
地元の人たちが、青年のそばで立ち止まり、
演奏を聴くようになりました。



演奏が始まって、15分くらいたったころには、
何十人もの人たちが、青年のまわりに人垣を作っていました。
そして、誰もが、手押し車の上にある箱に、
お金を入れていきました。



そのようすを見届けてから、
私たちも、ホテルに戻ることにしました。
手押し車の上の箱に、すこしだけお金を入れ、
私たちは再び、ホテルの方向に、歩き始めました。


青年の演奏は、まだまだ続いていましたが、
なんとなく、安心して、
もう帰ってもいいような気がしたので。


青年が、公園で笛を演奏し、
集まったお金で生計を立てているのかどうか。
それは、わかりません。


でも、たくさんの人が、たちどまって、
青年の演奏を聴いてくれた…。
そのことが、なんだかうれしくて。
長男と一緒に歩きながらも、
青年のことが、いつまでも心に残っていました。


よかったね。
明日も、お金がたくさん、集まるといいね…。
そう願いながら、長男と手をつないで帰りました。


青年の笛の音色が、心に沁みた、
ホーチミンの夜、でした。


(つづく)

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