MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
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ガンになって、休職中 ② - 産業医面談で、女医の天然ぶりにがっかりする。

小学校入学から9年間、登下校はスクールバスを利用しました。利用する生徒は10人以下なのに、やってくるバスは、観光バスのような、大型バスでした。(全盲難聴・のんたん 7歳。朝、スクールバスの前で。)



産業医との面談日は、3月7日に決まりました。
当日は、せっかくの外出なので、面談のついでに、
美容外科でレーザートーニングをやってもらい、
そのあと、フェイシャルエステにも行ってきました。(笑)
ガンの手術、抗がん剤と、いっぱいいっぱいの毎日を送っているうちに、
「もう、お顔のシミなんて、どうでもいいわ」
なんて思っていたのですが、
ようやく、久しぶりに行ってみようかな、という気になったわけです。


美容外科とエステをはしごして、(←どこが病気なんだか。笑)
指定された午後3時に、ようやく、田町の本社ビルへ。


通された部屋で待っていると、ほどなく、産業医の登場です。
自慢じゃないけど、私の病気休職は、これで3回目です。
復職前の産業医面談でどんな話がでるか、なにを聞かれるか、など、
もうよくわかっています。
「過去2回がそうであったように、  
働き盛りをちょっと過ぎたような年配の、  
落ち着いた感じの医師が出てくるのかな。」
と思っていました。


ところが。


やってきたのは、
30歳くらい?と思われるような、若~い女医さんでした。
そして彼女は、椅子に座るなり、こう言ったのです。


「卵巣浮腫で、手術したんですね。」


へっ? それ、なに?


「卵巣浮腫」なんてことばを、初めて聞きました。
私って、そんな病気だっけ?


とまどいながら、
「よく、わかりませんけど…。
 一応、卵巣ガン、と言われて手術したんですが。」
と答えると、
「そうですか…。」


女医さん、そのまま黙ってしまいました。
そのときになって、初めて気がつきました。
この女医さん、「卵巣嚢腫」を、「らんそうふしゅ」と、
読み間違えてるんですね。
なんてこった…。


いくら若いからって、これはないだろう、とがっかり。
でも、この人に治療してもらうわけでもないし、
と気を取り直して、面談続行です。


次に彼女、
「復職前の診断書は、提出していますか?」
ですと。


「診断書を総務課に郵送したから、産業医面談日が決まったんでしょ。」
と、言いたかったけど、
もうこの人に言ってもムダだなあ、と思い直し、
「はい、送りました。」
とだけ答えました。
「せめて、私の診断書があるかどうかくらい、事前に確認しておいてね。
 目を通しておいて、とまでは言わないからさ。」
と思いましたけどね。(苦笑)


その後は、
 ・体調はどうか。
 ・困っていることはないか。
 ・今後の通院の予定は。
 ・時短勤務の希望は。
などを聞かれました。


病気休職から職場復帰する場合、
希望すると、時短勤務をさせてもらえます。
勤務時間が短くなるのはうれしいのですが、
時短した分、お給料からしっかりと差し引かれます。
それがいやなので、時短勤務は希望しませんでした。

最後に、残業のことを聞かれました。
もともと、残業はほとんどない職場なのですが、
「当面、残業はさせない」ということを、
産業医から復帰する職場に伝えてもらうことになりました。
(「残業禁止」の申し送りは、これまでの面談でも、
必ず、医師から提案していただきました。)


こんな感じで、面談はあっさりと終了しました。
ほんの5,6分だったと思います。


なんの問題もなく終了してしまったので、
これで、3月21日からの職場復帰が決定したことになります。


あーあ、とうとう、働かなくちゃいけないんだ…。
職場に戻れてうれしい、というよりも、
休職生活が終わってしまう残念さで、気持ちが沈みます。


職場復帰できるまでに回復したんだから、よかったと思わなくては。
…ってことは、よーくわかってるんですが。(苦笑)




「ガンになって」シリーズを、
http://limings.sweet.coocan.jp/miyo01/miyo1701.html
でご紹介しています。


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ガンになって、漢方薬 - ③ガン患者のための漢方薬(ふたつめ)

学童保育で。夜、仕事のあとでお迎えに行くと、双子の二人でオルガンを弾いて遊んでいました。
(全盲難聴・のんたん 7歳)



妻夫木医師に処方していただいた十全大補湯は、2週間分でした。
なので、3週間後の、4回目の抗がん剤治療の日には、
すべて飲み終えてしまいました。
そこで、4回目の抗がん剤治療前の診察の時に、
再度、お願いしてみました。


私「いただいた十全大補湯は全部飲み終えたので、
  追加でいただきたいのですが。」
医「そうですか…。
  で、飲んでみて、どうですか?」


妻夫木医師の患者で、十全大補湯を希望したのは、
私が初めてだったのかもしれない、と、そのとき思いました。
でも、いただいたのはたった2週間ですから、
効果も何も、実感するほどのものではありません。


私「いやー よくわからないです。(笑)
  でも、特に副作用とかも感じないし、
  飲んでいて特に悪いことが起こらなければ、
  とりあえずいいかな、と思ってるんですが…」


これは本心でした。
本当に効いているかどうかは、抗がん剤と同じで、
再発してみないとわからないと思うからです。
ただの気休めかもしれません。
それでも、
「なんらかの効果はあるかも知れない、と聞いたからには、
 それほど高価な物でなければ、とにかくやっておきたい。」
というのが、私の率直な気持ちでした。


「わかりました。では、一ヶ月分出しておきましょう。」


と言われたので、私はすかさず、


「あの、もうひとつの漢方薬の方も、いっしょにいただけませんか。」
とお願いしてみました。
特に名前を言わなかったのですが、
「なんていう薬でしたっけ」
などと言うことなく、先生はすんなりと、処方箋に、


補中益気湯 一ヶ月分


を、追加してくださいました。
やっぱり、よくご存じのお薬なんだな、と思いました。


処方箋では、補中益気湯は「クラシエ」の漢方薬、となっていました。
が、この薬、扱っている薬局が少ないようで、
その後、処方箋を薬局に持って行くと、必ず、
「クラシエのものは在庫していないので。」
と言われ、ツムラのそれに変更されてしまいます。
まあ、クラシエでも、ツムラでも、どちらでもいいんですが(苦笑)。


そんなわけで、それからは、診察のたびに、
「十全大補湯」と「補中益気湯」の両方を処方していただいています。
今では、診察は2ヶ月に一回になったので、
その都度、2ヶ月分をいただきます。
全部で336個になるので、けっこうな量になり、
大きな袋を抱えるようにして帰宅しています。^^


ちなみに、ネットで調べると、補中益気湯も、十全大補湯と同様、
「体力や免疫力を高め、抗がん剤の副作用緩和に有効である」
とあります。


二つの効果の違いをを整理すると、


十全大補湯:
血液循環を良くし、骨髄機能を高めて、貧血や白血球減少を改善する効果がある。


補中益気湯:
胃腸の状態を良くして、体力を高める効果がある。


ということだそうです。


共通しているのは、
「体力や免疫力を高め、抗がん剤の副作用緩和に有効である。」
ということです。


飲み始めて半年くらいになります。
飲んでいて、
「わー 体の中で、がん細胞がどんどん減ってる~。」
などと感じることは、もちろんありません。(笑)。
副作用も特にないし、
なにか効果を実感するようなことも、起こっていません。


でも、全6クールの抗がん剤治療を、
予定した3週間ごとに、きっちりとこなすことができたのは、
漢方薬のおかげだったかも知れません。


抗がん剤は終了しましたが、その後、体力は順調に回復しており、
職場復帰が近づいてきました。
「体力や免疫力を高める」効果があるとのことなので、
とりあえず、ふたつの漢方薬を、今後も飲み続けていこうと思っています。





「ガンになってやったこと」シリーズを、
http://limings.sweet.coocan.jp/miyodos/miyodos00.html
でご紹介しています。


ガンになって
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ガンになって、休職中 ① - 復職のための手順

だいすきなキーボードを弾いて、にっこり。(全盲難聴・のんたん 7歳)



病気休暇も、数日であればともかく、
私のように、8ヶ月も休職してしまうと、
「もう、体調がいいから。」
なんて言って、勝手に復職しようとしても、できません。
復職のために、決められた手順があり、
その手順を踏んでからでないと、
職場には戻れないことになっています。


手順の一番目は、まず、「診断書をもらう」ことです。
その診断書には、
 ・なんの病気で、手術や入院をしたのか、とか
 ・いつから復職が可能であるか、
といった情報を明記してもらいます。


私の勤務先の場合は、その診断書を、まずは総務課に郵送することになっています。
それを受けて、総務課が、「産業医との面談日」を決定します。


決められた日時に、指定の場所で、産業医との面談を受け、
産業医が認めた場合にのみ、復職日が決定します。


というわけで、前回の診察日に、
妻夫木医師に診断書を書いていただきました。
私が、
「あの、そろそろ、復職しようと思ってるんですが…」
と切り出すと、妻夫木医師は、
「おっ いいですねえ!^^」
と、快く、その場で診断書を書いてくださいました。


でも、私、本当のことを言うと、
もう、仕事したいって気持ちがなくなってしまっています。
あまりにも長いお休みだったためか、
もう、自分の頭の中に、「仕事をしている自分」というのが、
描けなくなってしまいました。


社員番号、何番だったっけ。
あれ、私のメールアドレスは?
そもそも、会社の始まる時間って、何時だった?
社員証はどこよ~
…というていたらく。


学校を卒業し、新卒で入社して、33年。
子どもが障害を持ったときでも、辞めようなんて思うことなく、
ずっとずっと働き続けてきたのに、
今は、仕事に戻ると言うことに、なんだか疲れてしまいました。
また職場に戻り、仕事をしている自分が、
あまりイメージできないのです。


もう、辞めてしまいたいなあ…


そんなことを考えているうちに、
総務課から連絡があり、産業医との面談日が、決まってしまいました。



「ガンになって」シリーズを、
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ガンになって、漢方薬 - ②ガン患者のための漢方薬を見つけた

クリスマスに、とんがり帽子をかぶって帰宅。体に余計な物が付くのが大嫌いだったのですが、このころには、帽子をかぶってくれるようになりました。(全盲難聴・のんたん 7歳)



予定していた抗がん剤治療は、全部で6クールでした。
その2クール目が終わった頃のことです。
なにげなく、ある、卵巣ガンの方のブログを読んでいて、
「ガンに効果がある(らしい)漢方薬」についての情報を、
偶然、発見しました。


漢方薬は2種類あり、そのひとつは、


十全大補湯


という名前であるとのこと。
ネットで調べてみると、
「抗がん剤による骨髄抑制の改善と、癌の再発防止に効果がある」
と言われていることがわかりました。
ちょうど、抗がん剤治療の真っ最中でしたから、
今飲むことができれば、グッドタイミングだと思われました。
そこで、3回目の抗がん剤で病院に行ったとき、
妻夫木先生(妻夫木聡にちょっと似ています。)に、
処方をお願いすることにしました。


とはいえ、私が通っているG研は、標準治療を行っている病院です。
お願いしたからといって、そう簡単に漢方薬を出してくれるでしょうか。
「そんな、余計なことは考えなくていいです。」
などと怒られるかな、と思いながら、
診察の最後に、おそるおそる言ってみました。
すると、妻夫木先生は、すかさず、こう言ってくださったのです。


「よくご存じですね。」


びっくりしました。
医師の方では、そんなことは、とっくにご存じだったわけです。
効果があるらしいことはわかっていても、
患者の方からお願いしない限り、積極的には処方してくれない。
漢方薬って、そんなものなんですね…。


私があっけにとられていると、
妻夫木先生は、処方箋に、あっさりと、
その「十全大補湯」を書き加えてくださいました。


そこで、気をよくした私は、
「先生。実は、もう一種類、漢方薬があるみたいなんですが…。」
とお願いしてみました。
けれど、先生の答えは、
「一度に二種類飲んで、なにか副作用とかあるといけないからね。
 とりあえず今回は、十全大補湯だけにして、
 ようすをみましょう。」
でした。


ということで、このときいただいたのは、十全大補湯だけでした。
ツムラのそれは、一回分がパックになっている顆粒状のものです。
それを一日3回ということで、
2週間分、処方していただきました。


生薬を煎じたものをそのまま飲む方が、効果がありそうなことは、
私のような素人にもわかります。
でも、あまりにもまずくて飲めないものは、続きません。
その点、顆粒状になっていれば、多少まずくても、自分にも飲めそうです。
「顆粒状のお薬でよかった。」
と、ほっとしました。


ちなみに、気になるお値段ですが、
健康保険適用なので、それほど高額ではありません。
私は、他にも、数種類の薬を処方していただいていたので、
十全大補湯にいくらかかったのか、定かではありませんが、
全部合わせても、5000円以下くらいであったように記憶しています。


健康保険が適用されて、
ある程度の効果も認められていて、
あっさりと出してくれるのなら、
はじめから処方してくれればいいのに、と思うのですが、
「標準治療」にはいっていない漢方薬を、
病院側からすすんで出すことはしない、ということなのでしょうか。


けれど、手術の後には、頼んでもいないのに、
同じ漢方薬である「大建中湯」を、いやというほど飲まされました。
「十全大補湯」には、「大建中湯」ほどの効果は期待できない、
ということなのでしょうか。
なんだか腑に落ちません。


希望していた漢方薬を処方していただけて、うれしかったのですが、
ちょっと考えてしまいました。



「ガンになってやったこと」シリーズを、
http://limings.sweet.coocan.jp/miyodos/miyodos00.html
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ガンになって
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ガンになって、漢方薬 - ①煮出し漢方薬のお取り寄せ

(全盲難聴・のんたんと、双子の妹 あみちゃん。7歳)



ガンになってから始めたことのひとつひとつを、
シリーズにして書いていますが、
今回は、漢方薬のお話です。


ガンの再発がわかってから、
抗がん効果がある、と言われている漢方薬を飲んでいます。
とは言っても、高価なアガリクスとか、
そういった類いのものではありません。
高価ではないから、毎日飲み続けることができ、
もう半年くらいになると思います。


このシリーズでは、その漢方薬について書きたいと思います。
今回は、その第一回です。
(あくまで、「私の場合」のお話です。
効果が保証されるものではありません。)


煮出し漢方薬のお取り寄せ


ガンに効果のある漢方薬があることは、以前から知っていました。
ガンが再発したことがわかってから、
その漢方薬を、自分もやってみよう、と考えました。


ネットで調べてみたところ、
銀座に、ガン患者のための漢方処方をしてくださるクリニックがあるとわかりました。
とりあえず、「お試し」ということで、
10回分程度の漢方薬をお取り寄せできるとのこと。
早速、申し込んでみました。


ほどなく、着払いで届いた漢方薬には、
クリニックの医師が自筆で書いてくださったメモも同封されており、
とてもていねいな対応をしてくださっているようすがうかがえました。


私が申し込んだのは、一日分の漢方薬(を煮出したもの)が、
パックになっているものです。
自分で煮出すことができる人は、希望すれば、
煮出す前のものを処方していただけるようです。


パックの端をハサミで切りとり、
中の漢方薬を、コップにうつしてみました。
予想通りの色です。
黒に近い液体が、コップいっぱいになりました。
コップを前にして、しばらく逡巡。
まずいだろうなぁ…
まずいに決まってる。
でも、ガンになっちゃったんだから、しょうがない。
お金もかかってるんだから、がんばって飲まなくちゃ。
そう決心して、思い切ってコップから一気飲みしました。


まずいっ


予想通りでしたが、ほんとにまずかったです。(笑)。
でも、買っちゃったものはしょうがない。
そう思って、毎日、1パックを飲みました。
本当は、朝と夜に飲んだ方が良いようでしたが、
あまりのまずさに、一日1パックが、私には限界でした。
結局、やっとの思いで、送っていただいた10パックを飲み終え、
それきり、追加注文をすることはありませんでした…。
親切な対応をしてくださった院長先生には、今も申し訳なく思っています。


めんどうな煮出し作業までやっていただいて、
パックになっているものですら、
お試しの10パックを飲みきるのが精一杯でした。
ましてや、私に煮出し作業なんて、無理だと思いました。


その後まもなく、予定どおりに入院・手術となり、
術後は抗がん剤も始まりました。
私にも飲めるような、ガンに効く漢方薬って、ないのかなぁ…
と思っているうちに、夏が過ぎ、秋になりました。



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