MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
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をご覧ください。
ベトナム家族旅行:
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小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
http://limings.sweet.coocan.jp/

定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 86 - 冬の風物詩、チャールイ(2019年10月5日/35日め)

2019年10月5日 ホアンキエム湖近くのお店で見つけたTシャツ。


【閲覧注意】
今回は、ちょっとコワい食べ物のお話です。


10月5日


土曜日です。
仕事がお休みなので、
朝から、旧市街に出かけました。


自宅近くのお店。朝ごはんの風景です。おばあちゃんが、孫に、自分のお粥を食べさせているところでした。「子どもと同じスプーンで食べてはだめ」とか、この国には関係ないですね。笑

バスに乗り、「東河門前」で下車。とりあえず、歩きます。

バスのチケット売り場。自分は乗らず、送ってほしい荷物だけを持ち込む人も多いようです。

おいしそうな鶏の丸焼きをたくさんつるしているお店。毎回、通るたびに気になっていましたが…。

この日、ついに発見! 店内で作っているのではなく、どこかから大量に運び込んでいました。このお店では、それを売っているだけ。なあんだ。ちょっとがっかり。

ほどなく、東河門に到着。奥に見えているのが、東河門です。

東河門の正面です。

この日は、東河門前で、熱心にスケッチしている人たちが…。

ハノイで、スケッチフェスティバルが開催されていたようです。香港やシンガポールから、たくさんの人がやってきていました。

そして、東河門をくぐって反対側に出たところで、見つけたお店。揚げ物がおいしそうです。

揚げ春巻きと、さつまあげのようなもの。丸い揚げボールも見えます。おいしそうだったので、ひとつ買って食べ歩きしようかと思ったのですが、結局やめました。やめて、本当によかった。


このときのことを、すっかり忘れていたのですが、
その後、私の夫と長女がハノイに来て、
ローさんに案内してもらっているとき、
同じものに出くわしました。


そして、ローさんの説明で、
初めて、それがなんであるかわかったのです。
サクサク、熱々の揚げ物、「チャールイ(cha ruoi)」です。
ハノイで人気の、冬の味覚です。


ボールに入った生地のようなものを、お玉ですくって、油で揚げています。この生地の正体はなにかと言うと…。(2019年10月21日)

これです。(以下、画像をお借りしました。私は、コワくて撮れませんでした。笑)


ハンバーグのような形をしたチャールイには、
豚肉、卵、ディルの生葉、かんきつ類の皮、それに、
山盛りのゴカイが入っています。


さつま揚げの場合、ゴカイをみじん切りにして、
卵とまぜて揚げるそうです。


ベトナム北部では、屋台で売られていたり、
家庭で手作りしたりしてよく食べられているそうです。
10月や11月になって気温が下がると、
この地域の農地は、大量のゴカイであふれます。


右がゴカイ。左側が、ゴカイでできたハンバーグ、チャールイ。鉄板で焼いたり、油で揚げたりして食べます。

はい。できあがりです。この「軽食」は、1個100円くらいで販売されています。

東河門の横で、ブンといっしょに食べる女性。

これは、10月5日に、MIYOが撮った写真です。重要な遺跡である東河門でごはん食べているのがおかしくて撮ったのですが、このときは、まさかチャールイを食べているとは気づきませんでした。笑


いやはや。
まさか、こんなものを食べる人がいるとは…。


幸い、私が暮らしていた家では、
タムさんもローさんも、
「あれを食べる勇気がない。」
と言っていました。


でも、タムさんの妹、ハンさんは違います。
ハンさんとご主人は、チャールイが大好物で、
この時期になると、夢中で食べるそうです。


ハノイに住んでみて、食べられなかったもの。


 ①孵化直前の卵で作った、ビトロン
 ②田ウナギの春雨スープ麺


そして、最後は、コレでした。


 ③ゴカイで作ったチャールイ


最後のが、いちばん強烈でしたね。(苦笑)
私、ローさんに言いましたもの。
「もしも、この家でこれを出したら、
 私はすぐに日本に帰ります。」
って。笑


ゴカイはこの他、
濃厚なキャラメルソースで煮込んだり、
ハーブとあえたり、
トウガラシを混ぜて香辛料にしたりして食されるとか…。


たんぱく質が豊富で、おいしいそうですよ。
10月と11月にしか食べられない、
ハノイの冬の風物詩、チャールイ。


勇気のある方、お試しください。


(つづく)

定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 85 - 3つめの結婚式(2019年10月4日/34日め)

2019年10月6日 アオザイの女性。


10月4日


前日のことです。
仕事をしていると、タムさんがやってきて、
「MIYOさん、どれが食べたいですか?」
と言いました。


持っていたスマホには、
たくさんの朝食メニューの写真が…。
どうやら、「ダイエットメニューご紹介」のサイトのようです。


「MIYOさんが食べたいのを、
 私、明日作ります。
 選んでください。」


食事は、私のためにわざわざ作ってくれなくても、
みんなと同じものでいいのですが…。


予想外の展開にとまどいながら、それでも、
手間がかからないようなものを、選んでみました。
「パン、きゅうりのサラダ、スクランブルエッグ」
というものです。


そして、今朝、ダイニングに行ってみると、
テーブルには、
前の日に私が選んだ写真とよく似たメニューが…。


タムさんと私の分の、ふたり分が用意されていました。「私も痩せたいから、同じのを食べます。」とタムさん。^^

パン、きゅうり、ゴマドレッシング、スクランブルエッグ、ヨーグルト。


ふたりでいっしょに、
「ダイエットメニューの朝ごはん」です。^^


前回、食事の量が多すぎることについて、
いろいろと悩みを書きましたが、
タムさんはタムさんなりに、
気をつかってくださっているんですよね…。
お食事も、いつもとてもおいしいのです。


これで、量さえ少なくしてくれれば…(苦笑)。
そうは言っても、一か月前に比べれば、
少しは量が減っているので、
改善されてはいるのです。


お昼ごはんです。女性3人でいただきました。

醤油風味の焼き魚、ブロッコリー、ごはん、カレースープ(人参、牛肉、青菜)。

晩ごはんです。おいしくいただきました。(でも、やっぱり、私のスープだけ多い。具が2倍くらいあります。泣)

焼き魚(サバ)、牡蠣のガーリック焼き、海老のグリル、ごはん、スープ(トマト、人参、キャベツ)


今日もなんとか終わりました。


(つづく)


(おまけ1)
以前、「路上結婚式」について書き、
「2か月間で、2回、見た。」
と書きました。



が、たまたま、10月6日の写真を見ていたところ、
どうやら、そうとは気づかないままに、
「路上結婚式」の写真を撮ってしまっていたことに
気が付きました。


これを入れると、「2か月間で3回見た。」ということになります。
おまけに、この結婚式の場所は、
住宅街ではなく、「旧市街」。
つまり、ハノイの中心地です。


住宅街であろうが、
人通りの多い繁華街だろうが、
通行の迷惑には関係なく、
「路上結婚式」は行われるのだ、ということを、
この写真を見て再確認し、
苦笑してしまいました。


旧市街を歩いていて、突然出くわした、なにか。道路は紙ふぶきの紙片でピンクに染まっています。新規開店のお店がキャンペーンをやっているのかと思い、近寄ってみたら、結婚式でした(爆)。小規模の店舗のような、小さなスペースで、お式が行われたようです。会場の前には、新郎新婦のための車が停まっていました。(2019年10月6日)

そして、その小さな挙式スペースのとなりに設けられていた、テント。幅数メートルの、狭い道路いっぱいに設営されていて、この道路は通行不能になっていました。

テントの中です。このときは、深く考えず「なんだかわからないけど、撮っておこう。」くらいの気持ちでした。式場から出てくる新郎新婦の方に、気を取られていたんですね。繁華街のど真ん中に、あまりにも堂々と設営されていたので、まさか、路上の披露宴だとは、想像もしていなくて、「関係者の控室かな」くらいに思っていました。

よく見ると(よく見なくても)、披露宴ですね。笑 テーブルは5つ。6人用のセッティングで、全部で30人用。ケーキスタンドが置いてあるので、お茶会形式だったようです。

太っていても痩せていても、若くても年配であっても、アオザイを来たベトナムの女性は、みんな堂々としていて、かっこいい。^^ 招待客が並んで見守る中…、

新郎新婦が出てきました。笑


(おまけ2)
同じ日の町歩きで撮った写真です。こちらは、ホアロー収容所の前。写真撮影用に飾ったシクロが置いてあります。観光客のカップルが、プロのカメラマンに撮影してもらっていました。(2019年10月6日)

こちらも観光用だと思われます。アオザイを着て、カメラマンに撮ってもらっている女性です。バックの古びた塀が、いい雰囲気を醸しています。(2019年10月6日)


(おまけ3)
ホアンキエム湖の畔で。(2019年10月6日)

湖の付近では、ときどき、サーカスをやっているのですが、そのプロモーションだったようです。不思議なかっこうをした人々が練り歩いていました。


旧市街では、ただ歩いているだけで、
さまざまな、おもしろいことに出くわしました。
それが楽しくて、どんどん歩き続けてしまうので、
毎回、歩行距離は10キロを超えていました。


暑い盛りでしたが、
歩くことが少しも苦にならず、
楽しい日々でした。

定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 84 - 20個の肉(2019年10月3日/33日め)

2019年10月3日 玄関の仏様。仏様は、どこの家にも普通に祀ってありますが、このお家のように美しく飾ってあるのを見たことはありませんでした。タムさんのセンスの良さが、こんなところにもうかがえました。


10月3日


朝ごはんです。
朝、タムさんが市場で買ってきたのは、
揚げ餅、でした。


揚げ餅、ヨーグルト。

細かく刻んだ春雨やきくらげがはいったお餅を揚げたものです。ベトナム醤油をかけていただきます。おいしい。^^

お昼ごはんは、バインミーとサラダ(りんご、きゅうり)でした。

バインミーは、お昼前に、ハイさんが買ってきてくれました。

バインミーの中はこうなっています。ベーコンや野菜がいっぱいです。これだけでもおいしいのですが…、

ここに、サラダのきゅうりを載せ、さらに、豚肉のでんぶふりかけをかけます。ウマウマです。^^

晩ごはんです。MIYOのスープだけ、他の人のお皿よりもはるかに多い盛りになっています。肉は、スープの内側のほとんどの部分を埋め尽くしていて、さらに、スープの水面からはみだし、盛り上がって山になっていました。

チャプチェ、カレースープ(牛肉、人参、ジャガイモ、青菜)、パン。


これまで、
「麺が多いです。
 麺を少なくしてください。
 ほかの人の半分の量でいいです。」
…などと、一か月にわたって、言い続けてきました。


おかげで、この日のチャプチェは少なめになっていたのですが、
スープがすごかった。
スープの水面下の見えない部分のほとんどが、
肉の塊で埋め尽くされていました。
「麺は少なくして、と言われたから少なくしたけど、
 スープについては、聞いてない」
ということだったのでしょうか(苦笑)。


日本で、自分が食事を作るときには、
肉の塊なんて、せいぜい、一度に2個くらいしか食べません。
なのに、この日のスープには、
肉の塊が20個くらいはいっていたのです。


この頃には、食事が「多い」と思ったら、
食べ始める前に、必ず、自分で量を減らすようにしていました。
が、この日は、スープの中に、
まさか大量の肉が詰め込まれているとは思わなかったのです。
食べ始めてからそれに気づいた後は、
拷問のような食事になりました。
食べても、食べても、スープの中は肉、なのです。


肉の塊が20個入ったスープ。
みなさんは、食べられますか?


どうして、他の人と同じにしてくれないのか。
どうして私だけ、こんなにもたくさん食べなければならないのか。
その不満は、時として、小さな怒りに変わっていました。


そうは言っても、お世話になっている身。
いつも、おいしい食事を作っていただけることには、
もちろん感謝しています。


作っていただいたものは、ありがたく食べなければ、
という気持ちもあり、
「こういうことをされて、
 とてもいやな思いをしています。」
という言葉は、最後まで、言えませんでした。


言えないでのみこんでしまった気持ちは、
かすかな澱のようになって、
心の中に少しずつ溜まっていったのかもしれません。


「お客さんのごはんは、とにかく大盛りにしたい」という気持ち。
相手から何度「やめてください。」と訴えられても、
大盛りをやめられない、気持ち。
相手がそれを迷惑がっているとは、
夢にも思っていない、考え方。


そういうのが、タムさんならではの行動だったのか、
それとも、ベトナム人独特の行動だったのかは、
最後までわかりませんでした。


が、意に反して、大量の食事を
毎日食べさせられてしまう生活というのは、
私にとっては、少なからぬストレスとなっていきました。


結局のところ、
「もう、他人の家で暮らすのは終わりにしよう」
と思うようになった、最大の原因は、
「多すぎる食事」だったのかもしれません。
「自分が食べる量くらい、自分の自由にしたい。」と。


「そんなつまらない理由で?」
と思われるかもしれません。
たしかに、つまらないことなのです。
それでも、そんな状態が一か月以上も続いてしまうと、
少しずつ、精神的な負担感が、大きくなっていったように思います。
お食事は、いつもとてもおいしくて、
それについては、もちろん感謝していたのですが。


(つづく)


(おまけ)


10月5日の街歩きのときに撮った写真です。
実はすごいものを撮っていたことに、
一か月以上たった今頃になって、気づきました。


例によって、歩道に広がる、揚げ物のお店。

みんな大好き、揚げ春巻きと、さつま揚げのようなものが見えます。このとき、「ひとつ買って食べ歩きしようかな」と思ったのですが、そんなことしなくて本当によかった、という話です。続きは次回に。^^

バインミーの屋台。ケースの中に並んでいる具を、次々に、パンの中へ投入していきます。

シクロが一列になって走ります。

こんな、オープンカーで観光する団体さんも、時折見かけます。

定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 83 - お給料日(2019年10月2日/32日め)

2019年10月2日 お給料をもらいました。


10月2日


朝ごはんです。
タムさんが市場で買ってきたのは、バインセオ。
ベトナム風のお好み焼きです。


葉物とライスペーパーがセットになっています。

これでひとり分です。

中は、もやし、ひき肉、桜エビがいっぱい。^^

日本のベトナム料理店でバインセオを食べると、ライスペーパーはまず出てきません。が、ここハノイでは、ライスペーパーで巻くのが、普通の食べ方です。

半分に切ったライスペーパーに、バインセオと葉物を置き…、

手巻き寿司のようにくるくると巻いて、ヌクマムをつけて食べます。おいしい。^^


タムさん、市場で、こんなものまで買ってきました。
ドリアンです。笑


ここのお家は、みんな大好き!

果肉の大盛り。笑 写真だけ撮って、試食は辞退しました。ちなみに、これをしまっている間、冷蔵庫をあけるたびに、臭いにおいが漂ってきました(苦笑)。

午後、「おやつにどうぞ」とハイさんが買ってきてくれたお菓子。なんと、ライスペーパーで作ってあります。チョンさんによると、「女の人が大好きなお菓子」だそうです。

ライスペーパーを小さく切って、いろんな香辛料をまぶしてあります。見た目は赤いですが、それほど辛くありません。口の中に入れた食感や味は、「よっちゃんイカ」そっくりでした。笑

お昼ごはんです。ローさんもいっしょだったので、豪華なお昼ごはん。^^

とんかつ、いんげんと人参のソテー、卵焼き、ごはん、スープ(卵、鶏肉、ねぎ、しいたけ)。

晩ごはんです。

赤米、キノコとネギの炒め物、豚肉とキノコの甘辛炒め、きゅうり、スープ(ほうれん草、豆腐)。

昼食のあと、ローさんから、封筒をいただきました。


9月分のお給料です。^^
昨日は、ローさんが泊りがけの仕事でいなかったので、
支給日が今日、10月2日になったようです。
ベトナムで、お金を稼いでしまいました。^^


このときにいただいたお金は、封筒に入ったままで、
1か月以上たった今も、手をつけることなく、
しまってあります。


(つづく)

定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 82 - 3人で4人分(2019年10月1日/31日め)

2019年9月8日 ハロン湾。写真に写っている3階建ての大型船は、ハロン湾上で宿泊しながら観光するための、豪華船です。


10月1日


朝ごはんです。
いつものように、市場で買ってきた、
作りたてのものです。


タムさんの朝ごはん。白い物は、さつまあげ。茶色は、お餅を油で揚げたもので、中に緑豆のマッシュがはいっています。海老の魚醤をつけていただきます。

MIYOの朝ごはん。とうもろこしのおこわに、豚肉のそぼろふりかけをかけていただきます。

中に、緑豆のマッシュがはいっていて、とてもおいしい。^^


お昼ごはんは、
インスタントラーメンで作った、焼きそば。
東南アジアでは、よくあるメニューです。


左端のタムさんのお皿と、手前のMIYOのお皿。量の違いに、ご注目ください。

MIYOの焼きそば。豚肉、揚げ豆腐、しいたけ、青菜など、具がたくさんはいっていておいしいのですが、あまりに多すぎます。

おかずの、さつまあげ、豚肉の煮物、きゅうり。


「これはあまりに多すぎて、食べられません。」
と、タムさんに言ったら、
「ハイさんのお皿に入れてください。」
と。


なので、MIYOのお皿の2割くらいを、
ハイさんのお皿に移しました。
ハイさんの焼きそば、ふたり分くらいになってしまったため、
結局、あたりまえですが、ハイさんも食べきれず、
ひとり分くらいの量を、残してしまいました。


「袋の麺を、何個使いましたか?」
とタムさんに訊くと、
「3個」
と。
3人分だから、3個使ったわけです。
今日は、思い切って言ってみました。


「私が家で焼きそばを作るとき、
 家族は3人でも、
 麺は2人分、つまり、2個しか使いません。
 それに、お肉とたくさんの野菜を入れると、
 量が増えるので、3人分になってしまうのです。
 家族3人で食べて、お腹いっぱいですよ。」
「タムさんは、3人用に、3個の麺を使いました。
 でも、お肉や野菜がいっぱい入っているので、
 量は4人分になっています。」


ここからが問題です。
タムさんは、「痩せたいから」と、
自分のお皿に、1/2人分しか、入れません。
残りの3.5人分を、ハイさんとMIYOのお皿に、
全部入れてしまうのです。


つまり、私もハイさんも、
1.75人分を食べさせられてしまいます。
とうてい食べられるはずがなく、
この日は、ほぼひとり分の焼きそばが、
残飯になってしまった、というわけです。


「タムさんは、痩せたいから、0.5人分ですね?
 私も、0.5人分でいいです。
 ハイさんはひとり分。
 だとしたら、ハイさんの一人分を入れても、
 焼きそばは、全部で二人分あればいいんです。
 3人いるから袋麺を3個使う、ではなくて、
 『3人でどれくらい食べるのか』を考えましょう。
 そうしたら、袋麺は2個でいいですよね?
 それに、具をたくさん入れれば、
 量は十分ですよ。」


たかだか焼きそばを減らしてもらうだけのために、
3個の焼きそばの絵を描きながら、
ここまで言わなくてはなりません(ぜえぜえ・・・)。


タムさん、ようやくわかってくれたのか、
「次から、麺は1個にします。」
と。


なんで1個?
・・・と思うのですが、
まあ、言うだけのことは言いました。
少なくとも、「作る量を少なくする」ということは、
わかってくれたことでしょう。


ところが。
それから2週間後。
食事にフォーが出たのですが、
やっぱり多い。


どんぶりが小さいので、少なめに見えたのですが、
それは見た目だけでした。
スープは表面に少し注いであるだけ。
その下には、大量のフォーが・・・。


どうもおかしいと思い、
「麺、何個使いました?」
と尋ねると、
「3個」


ちっともわかってないじゃないかーーーー!
と、心で叫びました(苦笑)。


例によって、3人分の麺を茹で、
自分は0.5人分。
残りの2.5人分を、
私とハイさんの器に入れちゃってるんですね。


「これをやめてください。」
と、何度も言ってきたのですが、
結局、2か月近くが過ぎ、
帰国が近くなった頃でも、
相変わらず、これでした(泣)。


いつもMIYOから「少なくしてください」と言われるので、
少しでも少なめに見せようとしたのでしょうか。
1,25人分のフォーは、がちがちに固めてあり、
それを小さめの器に入れて、
上からスープをかけて、少量にみせかけた。
・・・ということのようでした。


ぎちぎちに固まったフォーは、
お箸でほぐさないと食べられません。
スープも少ししかないので、なおさら食べにくい。
そのうちにお腹がいっぱいになってしまい、
結局、半分くらいを、残してしまいました。


こうまでして、たくさん食べさせようとするのは、
どうしてなのか?
その答えは、最後までわかりませんでした。


「なんでも『たくさん』にすれば、
 相手が喜ぶのがあたりまえ。」
という考えは、
もちろん、ありがたいのですが、
時として、それは、
とてもつらく思えてしまうことでもあります。


「多すぎる食事の量」は、
2ヶ月間でかなり改善してもらったのですが、
やはり、最後まで、悩ましい問題であり続けました。


晩ごはんです。そうは言っても、いつもおいしいお食事をいただきました。^^

豚肉と野菜の炒め物(人参、インゲン、玉ねぎ)、ベーコンとココナツの実の甘辛炒め、焼き魚(サンマ)、ごはん、スープ(豆腐、ワカメ)、韓国海苔。


(つづく)


(おまけ)


スーパーで見つけた、お助け食品。(2019年9月19日)


冷凍食品コーナー。半分以上のスペースを占めているのは、揚げ春巻でした。

左は、揚げ春巻(エビ入り)。右は、バインクォン。作りたてのおいしいのが市場で簡単に買えるのに、どうして冷凍をわざわざ買うのかな、と思います。市場まで行くのが面倒なのでしょうか。

エビの周りに、ポテトを巻き付けたもの。冷凍食品の充実ぶりに、ベトナムの人も、自分では作らなくなっているのだなあ、と思いました。

おこわ各種。ほんと、こんなの買うなら、市場の方がいいのにな、と思います。

鍋のもと。作っているのは、なんと、味の素です。ベトナムに着いた日の夕食でいただいた鍋料理は、これを使ったものでしたが、とてもおいしかったです。「タイ風なべ」みたいなネーミングだそうですが、れっきとした、ベトナム製です。

味の素が作っている、クックドゥのような製品。その名も、「味クイック」。笑