ガンになって、ウィッグ - やっぱり言われたくないことば
音の出るおもちゃは、右耳につけて、こうやって遊びます。
右側の方が、左耳よりも聞こえがいいようでした。(全盲難聴・のんたん 7歳。)
抗がん剤治療を受けて、髪がすっかりなくなりました。
治療の一ヵ月後くらいから、外出するときには、
ウィッグをつけています。
治療前にあらかじめ聞いていたので、
髪が抜けても、「悲しい」という感情はなく、
ああ、やっぱりね、みたいな感じでした。
外出先で友人と会ったときにも、
「これ、ヅラなのよ~^^」
と、ふつうに話します。
そんなとき、女友達の反応は大体同じです。
「えっ わかんなかった!」
職場で、ウィッグだと知ってる同僚からも、
「お似合いですよ~」
と言われます。
そう言われると、なぜかうれしいです。
でも、最近は、
「本当はわかっていても、そう言ってくれてるのだろうなあ。」
と思うようになりました。
なぜ、そう思うようになったかというと、
少し前に、兄一家に会い、いっしょに食事したのですが、
別れ際に、兄から、
「会ってすぐにわかった。」
と言われたからです。
そして、つい最近、夫にあらためて聞くと、
「そりゃあ、わかるよ。」
とのこと。
私の、ウィッグの着け方が悪いのか。
それとも、安物のウィッグを買ったせいなのか…。
髪が抜けたことは気にならないし、
「そのうち生えてくるわ。」
くらいにしか思っていません。
でも、ウィッグを着けて、
「わからなかった」
と言われるとうれしいし、
「すぐにわかった」
なんて言われると、なんとなく残念なのです。
なぜだろう…。
先日の会社でのことです。
若手の女性Kさんとこんな言葉をかわしました。
私「これ、ヅラなのよ~」
K「えっ わかりませんでした!」
私「うっそ~^^。職場復帰の初日はショートで茶髪。
翌日はセミロングなんだから、
ヅラじゃないとありえないでしょ。」
K「髪をお染めになったのかと…。」
私「あはは。でも、急に長くなったりしないから、
そこでふつーわかるでしょ~。」
K「長さは、気がつきませんでした…。」
たぶん、彼女は、ウィッグだとわかっていたのでしょう。
それでも、がんとして、「気づかなかった」と言い張るようすが、
なんだか申し訳なくて、うれしくて。
それでわかりました。
「ウィッグだとわかってた。」
なんて、相手に言わないほうがいいんだな、と。
うそでもいいから、
「気がつかなかった。」
と、言い張ってくれれば、それだけでいいんだ、と。
こんなこと考えるのは、私だけかもしれませんが。
ガンになって
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