定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 97 - 社会主義はどっち?(2019年10月8日/38日め)
2019年9月20日 家の玄関にある、仏様。タムさんは毎朝、ここに座って、長い時間、お祈りしていました。
10月8日
ハノイの「薬草通り」についてご紹介した時、
森田浩章さんから、ハノイの医療制度について、
ご質問をいただきました。」
ハノイの薬草通り。漢方薬が、人々の生活に深く根付いていることがうかがわれました。
ハノイに健康保険制度があるのかどうか、
実は、私にもよくわかりません。
ただ、ローさんと雑談していたときに、
「日本では、医療費は、普通、3割の負担でいいことになっています。
あまりにも高額になるときは、返金される制度もあります。」
と、私から話したことがあります。
その時、ローさんから、
「日本はすばらしいですね。」
と言われました。
ですので、医療費に関して、
ベトナムではそれ以上の負担があるのだな、
というふうに理解しました。
確かに、病院で満足に治療が受けられ、
その費用もなんとか払えるていどのものであれば、
漢方薬に頼る人の割合は、もっと少なくなることでしょう。
「薬草通り」に、あれほど多くのお店がひしめいているというのは、
庶民にとって、薬が高額なものであるから、なのかもしれません。
森田さんのコメントをいただいて、
私も初めて、そのことに思い至りました。
そういえば、私は韓ドラをよく見るのですが、
韓ドラでは、
「家族が手術を受けるのだが、
**日までに手術費を払わないと、
手術をしてもらえない。」
という、驚くようなセリフが、頻繁に出てきます。
日本では考えられないセリフです。
ローさんからも、言われました。
「日本では、学校も、病院も、
費用がほとんどかからないのですね。
日本の方が、社会主義の国みたいですね。」
と。
教育も、医療も、お金がないと受けられないという現実が、
ベトナムにはあるようです。
一見、だれもが普通に暮らしているように見える、ベトナム。
けれど、ひとたび、我が子が学校に通うようになったり、
家族の誰かが重い病気にかかったりすれば、
その生活は、一筋縄ではいかなくなります。
これでも社会主義なのか?
だったら、社会主義はなんのために存在しているのか?
そんなことを、かすかな痛みと共に、
感じることも、ときにはありました。
次回は、私自身が、
社会主義の国に暮らしていることを痛感したできごとについて、
さらにお話したいと思います。
さて、今日の朝ごはんです。
タムさんが、ネットの「ダイエットメニュー」を見ながら作ってくれました。
スクランブルエッグ、ブロッコリースプラウト、きゅうり、ヨーグルト、蓮の葉のお茶(アイス)。タ
お昼ごはんは、同僚のハイさんが用意してくれました。同僚がごはんを用意してくれる、というのは、ちょっと複雑な気持ちでした。
ブン(ベトナム風素麺)、ハンバーグ入りつけ汁、きゅうり、葉物野菜。
晩ごはんです。ローさんが不在なので、女性4人でいただきました。
牛肉の甘辛煮、ほうれん草のソテー、ごはん、冷や奴、スープ(かぼちゃ、肉団子、ねぎ)。
今日もなんとか終わりました。
(つづく)