定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 92 - 一泊6ドルの宿(2019年10月6日/36日め)
2019年10月6日 ホアロー収容所のすぐ近くにある、メリアホテル。もちろん、一泊6ドルでは泊まれません。笑
10月6日
日曜日です。
前日に続いて、今日も、朝からでかけます。
このころから、休日はいつも、朝ごはんを辞退し、
7時半には出発するようになっていました。
ご家族と一緒に朝ごはんをいただくと、
出かけるのがかなり遅くなってしまい、
時間がもったいないからです。
いつものバス停です。
このバス停には、10路線以上のバスがやってきます。自分が乗りたいバスが来たら、合図して停まってもらう、というシステムです。誰も合図しないと、バスは停まらず、そのまま通過してしまいます。
東河門前で下車し、前日と同じ道を歩きました。「ハノイ・スケッチウォーク」ののぼりがたくさんあるのに気がつきました。前日、東河門をスケッチしていた方々は、このフェスティバルのために、アジア各国からベトナムまでやってこられたようです。
コーヒーの専門店を見つけました。
店内の壁は、コーヒーで埋め尽くされています。
オーナーさんが、ひとつひとつを説明してくれました。200gで1000円近い値段です。良い物なのだろうと思いますが、私にはちょっと手が届きません。
さらに歩いていて見つけた、「はっぴーはうす」。ここは、日本人向けの安宿です。間口は1メートルくらいか? 人ひとりがやっと通れるくらいしかありません。
通路に貼ってあったパネル。二人用の部屋が、一泊10ドル(約1100円)。二人で泊まれば、ひとりあたり5ドルということでしょうか。たぶん、シャワーとトイレは共同で使用するのだと思います。
安宿では定番の、ドミトリータイプ。二段ベッドが並びます。荷物入れのロッカーがついて、一泊6ドル(約600円)。安いです。
なつかしいなあ…。
40年前の大学生のころ、
バックパックで、ヨーロッパを40日間、
ひとりで歩いたことがあります。
そのころに泊まったのは、
たいてい、こんな安宿でした。
いちばん安かったところは、
一泊300円。笑
野宿もしましたね。爆
あのころは、
「寝るだけなら、どこだって同じ。
宿は安いのがいちばん。」
と思っていました。
だから、とにかく安いところを探して、
ホテル代を節約するのが、楽しかった。^^
今は、というと、
「こんな安宿に泊まるくらいなら、
海外旅行はしない。」
と思います。
年を取って気力が落ちたのか、というと、
そうではありません。
あの頃は、親のすねをかじる学生でした。
貧乏旅行はあたりまえ、と思っていました。
でも、その後、40年近くを、
夫婦で一生懸命働いてきたのです。
今は、自分で働いて貯めたお金で旅行するのだから、
お金は好きなように使いたい。
そういうわけで、
「もう、安宿での修業はおしまい。
こんなところで節約しなくても、
数日のあいだ、
ちょっとだけましなホテルに泊まるくらいのお金なら、ある。
それが、『今までがんばって働いてきた』ということ。」
と思うようになりました。
つまり、今の私にとって、旅行は、
「修行」ではなく、
がんばって働いてきた自分への、
「ご褒美」だと思うのです。
いまさら修行など、したくありません。
「一泊6ドルの相部屋に泊まるくらいなら、
旅行なんかしないで、
家で快適に生活した方がいい。」
というのが、今の私の考えです。
でも、夫は違うようです。
私といっしょの旅行では、
もう少しましなレベルのホテルに泊まりながらも、
「オレは、安宿でも別に平気だから。
一人旅なら、今でもそういうところでいいと思う。」
などと言います。
「だったら、あなただけそこに泊まれば?
私は私で、いいホテルに泊まるから。」
と言いたい気持ちは、一応、がまんしています。(苦笑)
おしゃれなビストロ。ベトナムフレンチの国だけあって、こういうお店もたくさんあります。その日のメニューを黒板に手書きしているお店が、MIYOは大好きです。^^
シルク通り。シルク製品を扱うお店がたくさん並んでいます。
ハノイ旧市街でよく見かける、ダブルデッカー。市内を周遊するバスです。ホアンキエム湖の広場やオペラハウス前など、乗り場はたくさんあります。
ホアンキエム湖のほとりを縦断し、さらに歩いて、湖の反対側にある、メリアホテルまで来ました。高級ホテルです。
メリアホテルの隣りにある、遊歩道。メリアホテルの一部なのでしょうか。こぎれいなお店が、整然と並んでいました。
さらにその隣りにある、瀟洒な建物。裁判所のようです。
ここまで歩き続けて、ようやく、「ホアロー通り」の標識を見つけました。やったあ。^^ ホアロー収容所は、もうすぐそこです。
バスを降りた停留所から、ここまで、
地図を頼りに1時間ほど歩いたと思います。
街歩きが楽しいので、全然苦になりません。^^
今日の目的地である、「ホアロー収容所」を目指して、
ホアロー通りをさらに歩き続けました。
(つづく)