MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
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をご覧ください。
ベトナム家族旅行:
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小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
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定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 70 - チャンアンの漕ぎ手さん(2019年9月25日/25日め)

2019年9月25日 ホアルーで、タムさんといっしょに。


9月25日


楽しかった、「ホアルー&チャンアン」ツアー。
チャンアンの川下りでは、
静寂の中、幻想的な世界を満喫しました。



さて、この川下りですが、
2時間ものあいだ、舟を漕ぎ続けてくれるのは、
ベトナム人の漕ぎ手さんです。


写真を見ると、舟の最後尾には、
必ず、漕ぎ手さんが写っています。
今日は、その「漕ぎ手さん」のお話です。



通常、ツアーでチャンアンに行くと、
ガイドさんから、
「舟を降りるときに、漕ぎ手さんにチップをあげてください。
 目安は、ひとり50000ドン(約250円)くらいです。」
と言われます。


舟着き場から舟に乗って、
2時間の川下りを楽しんだ後、
降りる際にチップを渡す。
これが、ふつうの流れです。
2年前に来たときも、今回も、
それは同じでした。


でも、今回は、タムさんから、
驚くような話を聞いたのです。
それは、「漕ぎ手さんのお給料」です。


チャンアンの舟着き場にいる漕ぎ手さんは、
なんと、「無給」で働いている、というのです。


あまりにびっくりして、タムさんに、
「ほんと? ほんとにほんと?」
と、何度も確かめましたが、
本当だそうです。


この、チャンアンの施設には、
2000艘のボートが係留してあります。
施設側は、そのボートを漕ぎ手さんに、
無償で貸し出しています。
その代わり、漕ぎ手さんの手間賃はなし、というわけです。


したがって、漕ぎ手さんが受け取るお金は、
観光客からのチップがすべて、ということになります。
ひとり250円として、4人乗れば、1000円。


2時間舟を漕いで、1000円のチップをもらうために、
近隣の人々が押し寄せます。
その数、2000人。


集まってきた人々は、施設に名前を記入し、
自分の順番が来るのを、ひたすら待ちます。
2000人もの人が待っているのですから、
通常は、自分の番が来るまで、
3日くらいかかるそうです。
繁忙期なら、2日待ち。


施設の裏側で、自分の順番が来るのを、日がな一日、待っている漕ぎ手さんたちです。


3日に一回、2時間舟を漕いで、
ようやくもらえる、1000円。
効率がいいのか悪いのか、よくわかりません。
他の仕事をした方がいいのではないか、
という気もします。
それでも、2000人もの人が集まってくる背景には、
この国なりの事情があるのでしょう。


タムさんからこの話を聞いたとき、
私は、胸がつぶれそうになりました。
なぜなら…。


2年前。
私は家族4人で、チャンアン川下りに参加しました。
このときも、あらかじめ、ガイドさんから、
「漕ぎ手さんにチップをあげてください。」
と言われていました。
なので、夫は、4人分のチップを、
ズボンのポケットにいれておきました。


2時間の遊覧の後、舟着き場で舟を降りたときのことです。
歩きながら、夫に、
「チップをあげたよね?」
と聞いたところ、
「あ、忘れた。」
と。


まあ、夫のすることは、たいていこんなものです。
「ばかね。かわいそうじゃない。」
と言いながら、施設の出口へと向かいました。


漕ぎ手さんに気の毒なことをしたな、
とは、思っていたのです。
でも、本当は、「気の毒」なんてものでは、
ありませんでした。


あのときの漕ぎ手さんは、
自分の順番が来るのを3日も待って、
ようやく自分の順番が来て、
2時間もの間、舟を漕いで、
そして、1円ももらえなかったのです…。


なんて、ひどいことをしてしまったのだろう。
身のおきどころがないような気持ちになりました。
あのときの漕ぎ手さんを探して、
今からでも、チップを届けに行きたいくらいです。


楽しかった、チャンアンの川下り。
でも、その裏にある、漕ぎ手さんの現実を知ってしまった今は、
2年前のことが、小さなとげのように、
自分の胸に残っています。
夫にも、うんと反省してもらいたい、と思います。


そんな事情があるとはいうものの、
チャンアンの川下りは、本当に楽しい体験です。
ハノイに行くことがあれば、
ぜひ、川下りに参加してみてください。


本当は有名な観光地なのに、
日本人にはあまり知られていないので、
訪れる人は、それほど多くありません。
タムコックと違って、舟にやってくる物売りもいません。
「静寂の中の川下り」を、満喫できると思います。


そして、舟を降りるときには、
ぜひとも、漕ぎ手さんへのチップを、お忘れなく。
ひとりあたり、50000ドン(約250円)が目安だそうです。


舟着き場で、タムさんと。

チャンアンの施設入り口で。写真撮影をしに来た花嫁さんです。とっても恥ずかしがっていたけど、一生懸命お願いし、撮らせていただきました。


さて、「ホアルー&チャンアン」ツアーを終え、
タムさんとバスで帰ってきました。


実は、この日の朝、私たちがでかけた後で、
思いがけず、ローさんのお母さん(ルォンさん)が、
田舎からやってきました。


タムさんは、電話でそれを知らされ、
すっごく驚いていました。(苦笑)
お姑さんの、突然の訪問。
そりゃあ、驚きますよね。笑


ミ「おかあさん、前もって電話したりしないの?」
タ「しない。絶対しない。」
ミ「どうして、急にやってきたの?」
タ「孫の顔が見たくなったから。」


なるほど。


ルォンおばあちゃんは、
田舎の市場で、お米を売る仕事をしています。
この日は、朝3時に起き、
シャワーを浴びてから、
バスに乗ってやってきたそうです。


ということで、夕食は、みんなで、
鶏肉のフォーを食べに行きました。
タムさん、ちょっとはりこんだのか(笑)、
いつもの外食よりも、やや、いいめのお店です。^^


高級マンションの一階にオープンしたばかりの、鶏肉フォー専門店。

お隣りは、HIGHLANDS COFFEE。ハノイでは有名なカフェです。

お店の前で、鶏肉を切るご主人。

ルォンおばあちゃんといっしょに。お顔が、ローさんとそっくり。^^

鶏肉のフォー。

お豆の料理。MIYOが写真を撮っているのがおもしろかったのか、サービスで持ってきてくれました。

デザートもメロン。これもサービス。^^


ルォンおばあちゃん、MIYOを見て、
「かわいいね。年は40歳くらい?
 このまま、田舎に連れて帰ろうかね。」
と言ったそうです。


すみません、ルォンさん。
実は私、あなたとあまり年が変わらないんです。(爆)


…なんてことは、絶対に秘密だからね。
と、タムさんに念押ししたのは、
言うまでもありません。爆


(つづく)


「ホアルー&チャンアン」ツアーは、こちらからお申込みできます。参加費用は、59ドル/おひとり です。
下記HPからお申込みの際に、「MIYOのブログを見ました」と書いてくださった方には、クオカード(または切手)をプレゼント中です。送り先とお名前、ツアー催行日を、このブログのコメント欄(非公開)にてご連絡ください。^^


「ハロン湾」ツアーは、こちらからお申し込みできます。参加費用は、68ドル/おひとり です。
下記HPからお申込みの際に、「MIYOのブログを見ました」と書いてくださった方には、クオカード(または切手)をプレゼント中です。送り先とお名前、ツアー催行日を、このブログのコメント欄(非公開)にてご連絡ください。^^

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