MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
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ベトナム家族旅行:
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小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
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定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 29 - ノンラーの村へ行こう①(2019年9月12日/12日め)

2019年9月12日 ラン・チュオン(チュオン村)の市場で出会った、おばあちゃん。優しい笑顔でした。


お知らせ:9月25日は、取材のため、留守にしています。


9月12日


ノンラーを知っていますか?
棕櫚(しゅろ)という、
ヤシ科の植物の葉で作った、編み笠です。
通常、屋外で農作業に従事する人が、
太陽光や雨風から身を守るためにかぶります。


ベトナムのような農業大国では、
ノンラーは、伝統的な必需品です。
が、あまりに有名になってしまったので、
今ではノンラーは、農業という枠を超えて、
国を代表する帽子になってしまっています。


そのノンラーを作っている村がある、ということを、
ローさんが調べてきました。


「こんな村があるの、私も知りませんでした。
 ぜひ、みんなで行ってみましょう。」


取材をして、良さそうであれば、
ツアーに組み込む可能性もあります。
私もタムさんも、大賛成。
ということで、ローさんのお仕事がお休みの日を利用して、
3人で出かけてみることにしました。


この日は平日なのですが、会社は急遽、お休みです。
私の同僚、ハイさんも、臨時のお休みをもらいました。
うーーん。ゆるいなあ。笑


シルクでコーティングしたノンラー。こんなおしゃれなものもあります。


そもそも、ノンラーが世界に知れ渡るようになったのは、
ベトナム戦争のころでした。
ベトナムのゲリラ兵は、農民の恰好のままで戦うことが多かったため、
みんなノンラーをかぶっていました。
そのため、「ノンラーといえばベトナム兵」
というイメージが広まりました。


のちに、ベトナム戦争を扱った映画作品がアメリカで作られた際に、
ノンラーのベトナム兵が多く登場しました。
それによって、イメージはさらに定着しました。



今では、ベトナムのイメージそのもの、
と言っても過言ではない、ノンラー。
それを作っている村を訪ねる日本人なんて、
私だけかもしれません。
そう思っただけで、ワクワクします。笑


まずは、この日の朝ごはんです。
バインゾーにベトナム醤油をかけて、いただきます。


バインゾー

これがおいしいんですよ~。^^

バインゾーの詳細はこちらです。


3人で、大通りまで歩きました。バイクの二人乗りはあたりまえの国。5人乗りのときもあります。笑

ベトナムのコンビニの前で、タクシーを待ちます。

VinMartは、珍しく、クレジットカードが使えるお店です。近所でカードを使えるお店があまりないので、助かります。


タクシーに乗って、約一時間。
どうやら、めざすラン・チュオンに着いたようです。


ラン・チュオン。田舎です。^^

ここでタクシーを降りました。道の右側でなにかを乾していますが、ノンラーの材料のようです。奥の方に市場が見えます。


一般的なノンラーは、竹ひごで作った骨組みに、
アブラヤシのような植物(しゅろ)の葉を乗せ、
糸で縫い合わせることで完成します。
すべて職人の手作りです。


材料はヤシ(しゅろ)の葉、縫い糸、竹の骨組み、以上。笑
出来ばえを左右するのが骨組み作りで、
加工しやすいように、
水にひたして組み上げていきます。


ち密な作業の連続ですが、
熟練した人であれば、
驚くべきスピードでノンラーを作り上げていくそうです。


が、現在では、ノンラーの需要そのものが減少してしまいました。
得られる収入も低いことから、
職人を目指す若者は少なくなっています。
後継者不足や低賃金というのは、
どこの国の伝統工芸品においても、同じ状況ですね。


タクシーを降りたら、いきなりそこに、乾燥中のしゅろの葉が…。笑

車一台がやっと通れるような道の端で、なにかの根っこや衣料品を売っていました。そして、さらにその奥では、大量のしゅろの葉を乾しているところでした。

ベトナムの原風景です。

村の中に向かって歩きました。野菜や果物の市場が続いています。

これが「しゅろ」です。(画像をお借りしました。)

大量のしゅろの葉を刈り取り、長さをそろえてカットしたものが、積み上げられていました。

これは竹の皮だそうです。これも、ノンラーを作るときに使うようです。

笠を編む前の、骨組みだけのノンラーを発見!

ノンラーの骨組みを売っていたのは、優しい笑顔の、おばあちゃんでした。


チュオン村でのお話は、次回につづきます。


(つづく)

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