17年めのタイ。8人で食べ歩いた、3泊5日のおトク旅 14 - サイアム・ニラミットの思い出(2019年5月10日/2日め)
2019年5月10日 「サイアム・ニラミット」で。(全盲難聴・のんたん 23歳)
5月10日
ディナーでお腹いっぱい食べたあとは、
8時から、劇場でショーが始まります。
サイアム・ニラミットとは、
文化エンターテインメントショーを楽しめる劇場で、
その規模は世界最大級なのだそうです。
天井の高さ12m、幅65m、座席数は2000席と、
世界トップクラスの規模を誇るステージでは、
タイの歴史や伝説、神話などを知るスペクタクルショーが楽しめます。
約90分のショーは3部構成になっていて、
150人以上が、500着以上の民族衣装で、きらびやかに演じます。
ダンスだけではなく、光や音の演出にも趣向を凝らしています。
タイの各時代ごとの様子や、
伝統的な文化が伝承される様子を、
ショーを通して知ることができるスポットが、
「サイアム・ニラミット」なのです。
劇場の正面ゲートです。
衣装を身につけた方々がお出迎えしてくれました。
正面ゲートを入ったあと、イルミネーションで飾られた中庭まで直進しました。
ショーが始まるまで、まだ少し時間があったので、
私は、周囲のお土産物屋さんを見たり、
中庭でくつろいだりしたかったのですが、
夫の頭の中は、すでに、
「早く劇場に入りたい!」
という気持ちでいっぱいでした。
まあいいか、と、気持ちがはやる夫について行き、
劇場の入り口を入りました。
はいってすぐのところで、一人ずつ、手荷物を検査されます。
手荷物検査のための列がいくつもあり、それぞれの列に、衣装を着た女性が立っています。
私たちも検査の列に並ぼうとしたところ、
マネージャーのような男性がどこからともなく現れて(笑)、
長男と長男を手引きしていた夫を、
すばやく、中に招き入れてくれました。
長男が障害者であることに気づき、
特別に配慮してくださったのだと思います。
それはもちろん、ありがたいことでしたが・・・。
私と長女を見捨てて、長男といっしょに、
さっさと中のロビーに行ってしまった夫(怒)。
「4人家族なので、いっしょに入れてください。」
のひとことくらい言えよ! と思いましたが、
すでに、ショーを見たい気持ちで頭がいっぱいの夫には、
とうてい、無理な相談でした。
残された私と長女は、
列に並び、手荷物検査を受け、
あわてて後を追いかけて、中にはいりました。
が、長男を連れた夫は、障害者用のエレベーターに乗り、
劇場フロアまで上がって行こうとしているところでした。
「待って~」
と、あわてて声をかけましたが、
無情にも、ふたりを乗せたエレベーターのドアは閉まり、
そのまま行ってしまいました・・・。
せめて、エレベーターの前で、私たちを待ってなさいよ。
ばかやろ~
・・・と、言いたくなりました。
座席は指定されているので、
急いで行く必要など、なかったのです。
家族なんだから、こういうとき、ふつうは待ちますよね。
でも、夫の頭では、「待つ」なんてことは、
思いつきもしないのです。
あのときの、エレベーターのドアが閉まった瞬間と、
そのドアの向う側で、
私や長女を探そうとするそぶりすらなく、
ただ立っていた夫の姿を思い出すと、
今でもさびしくなります。
夫には、
「目の前に自分のやりたいことがあると、
ほかの事はなにもかも見えなくなって、
やりたいことに突進してしまう」
という性質があります。
その結果、
劇場ロビーで置いてきぼりにされてしまった、
長女と私。
まあ、こんなのは、いつものことなのですが、
やはり、むかつきます。(爆)
あれから2週間がたちましたが、
こうして日記を書いていても、
「サイアム・ニラミットの思い出」というと、
いちばんに思い浮かぶのは、
残念ながら、歌や踊りではなく、
「私と長女の存在を忘れて、
夫がさっさと劇場に行ってしまった。」
ということなのでした・・・。(怒)
こういうところで、
夫婦の溝が深まっていくわけです。
で、肝心のショーですが、
撮影禁止だったため、お写真がありません。
ネットからお借りしたものを、少しだけ掲載します。
こんな感じですね。
約90分のショーが終り、中庭に戻ると、
そこでは、出演した方々が、衣装のままで待っていてくれました。
一緒に写真を撮ることもできます。
劇場の前では、無料の大型バスに乗ることができたので、
地下鉄の駅まで、スムーズに戻ることができました。
再び、メトロの入場コインを買って・・・、
電車に乗るところです。
みんなでいっしょに帰ります。^^
夜10時に近かったので、車内は空いていて、座って帰ることができました。
Hさんと、お嬢さんのHKちゃん。いい笑顔です。^^
こうして、ようやく、バンコク観光の初日が終わりました。
長い、長い、一日でした。(汗)
(つづく)