骨折でもイタリア。シチリアを歩く、9泊10日のおトク旅 48 - 意外と広い、洞窟住居(7日目)
2019年1月24日 マテーラ・洞窟住居に入ってみました。
1月24日
山の斜面を削って作った町並みの、
迷路のような小道を、一番下まで降りると、
底辺部には広い道路が作られていました。
道路には、石の手すりがついていて、
そのまま、道路が展望台になっています。
家並みの底辺部分に作られた道路です。
教会もあります。
その教会の右手には、セピア色の家並みが、そして、左手には、岩が露出した山が広がります。その岩山の風景が、こちらです。山の斜面に、点々と見える黒い穴。これは、大昔に作られた洞窟住居の跡です。
たくさんの、洞窟住居の跡が見えます。
別の場所から見た風景です。この展望道路では、石の手すりごしに、いくつもの住居跡を見ることができました。山頂のあたりには、集落も見えていて、ここには人が住んでいるようです。
この、展望台代わりの道路を少し歩くと…、
再び、岩をくりぬいた建築物の前に来ました。まるで、建物に岩が垂れ下がっているように見えますね。^^
ここには、実物の洞窟住居が展示されていて、中に入ることができるようなっています。
入場料は、ひとり3ユーロ。
洞窟内は、しきりのない1LDKと言った感じのスペースです。入り口を入ってすぐ、左側の壁をくりぬいてできた小さなスペースが、台所になっています。ここから、洞窟住居の内部を、時計回りに紹介していきます。
洞窟の左側部分です。壁に沿って、たらい、洗濯板、機織り機など、生活用品が並んでいます。
洞窟のいちばん奥まった部分にあるくぼみは、お馬さんのためのスペースでした。
その右側にある、大きなベッド。ベッドが、私の胸くらいの高さなので、ちょっとびっくり。「どうやってこのベッドに上がったのだろうか?」と話し合ったのですが、おそらく、いったんイスにあがり、そこからさらにベッドによじのぼったのでは?という結論になりました。
そのさらに右側にある、タンスと鏡。
洞窟の右側の部分です。壁には、絵画がかけてありました。どうやら、洞窟の左側が、生活の雑多なものの場所であり、右側が、ちょっとおしゃれな空間だったようです。
天井部分も、物置として利用されていました。
当時は、電気・ガスもなく、
人々は、小さな洞窟で、家畜といっしょに暮らす生活でした。
不衛生な環境であったことは否めず、
「人間が暮らす場所ではない。」と判断され、
政府が強制的に、住民全員を立ち退かせてしまいました。
それが今では、世界遺産となり、
町の貴重な観光資源となっています。
皮肉なものですね…。^^
(つづく)