MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
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骨折でもイタリア。シチリアを歩く、9泊10日のおトク旅 46 - マテーラの洞窟レストランで昼食(7日目)

2019年1月24日 マテーラの洞窟レストラン Nuovo Terrazzino で。


1月24日


午後1時に近い時間になって、
ポリニャーノ・ア・マーレから80キロのところにある、
マテーラ (Matera) に到着しました。


Matera


マテーラは、バジリカータ州にある、人口約6万人の都市です。
旧市街地区に、石灰質の岩肌に作られた、
サッシ」と呼ばれる洞窟住居があることで知られています。
この、「マテーラの洞窟住居」は、
1993年に、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。


洞窟の中にある住居「サッシ」の内部です。お馬さんもいっしょに暮らしました。


サッシがいつ頃から作られたかは不明ですが、
古くは、8世紀から13世紀にかけて、
東方からイスラム勢力を逃れた修道僧が住み着き、
130以上の洞窟住居を構えていたといわれています。
15世紀から16世紀には、
オスマン帝国に追われたアルバニア人やセルビア人などが移住しました。
一時は繁栄期を迎えるのですが、
1806年ごろから、経済逼迫の影響もあり、衰退していきます。


その後、長らく小作農民の住居であったサッシは、
南イタリアの貧しさの象徴とされました。
19世紀までは、比較的快適な住環境だったようです。
が、20世紀初頭より、人口が急速に増加し、
元々は畜舎であった洞窟が、採光や下水設備も劣悪なままに
住居として使用されるようになりました。


当時は、衛生状態が極度に悪化し、
乳児の死亡率が50%にもなったそうです。
そこで、1950年代に、行政当局が、
マテーラ郊外に新たな集合住宅を建設し、
サッシ地区の住民(約15000人)を、強制的に移住させました。
その結果、サッシ地区は無人の廃墟と化しました。


しかし、150以上の石窟聖堂や3000戸におよぶ洞穴住居、
地下水路で各戸の貯水槽に上水を供給するシステムなど、
ユニークな文化的資産が見直され、
1993年に、ユネスコの世界文化遺産に指定されました。


それを契機に、訪れる観光客が増え、
観光目的のための宿泊施設、食堂、工芸品の販売店なども増えました。
現在では、洞窟住居の5分の1ほどが、再利用されています。


一時は廃墟となった洞窟住居でしたが、
電気や水道などのインフラを整え、
衛生環境を改善したサッシには、
かつての住民が戻ってきて、再び住んでいるケースもあるそうです。


・・・ということで、観光の前に、まずは、お昼ごはんです。
バスを降り、レストランまで、雨で濡れた街を歩きました。


レストランは、この路地の奥にあります。


この日のレストランは、Nuovo Terrazzino。
岩肌をくりぬいて作られた建物がびっしりと立ち並ぶ中、
細い路地を抜け、
さらに石段を下りたところにありました。


レストランの前にあるテラスから見た風景です。マテーラの古い町並みが一望できます。


この街の建築物は、
山の斜面の岩肌を削って建てられているのだそうです。
これらの家のひとつひとつもまた、洞窟住居のようなものですね。^^
そして、私たちが訪れたレストランも、
「洞窟レストラン」なのでした。


レストランの入り口を入り、さらに石段を下りると、洞窟をくりぬいて作った空間が広がっていました。

お腹がすいたね!^^

テーブルの上に、パスタの袋が置かれました。このお店のオリジナルだそうです。「お土産にいかがですか?」とのことでした。

とりあえずは、ワインです。今日は、ハウスワインをカラフェでいただきました。

今日も乾杯!

オレキエッテ(耳たぶの形をしたパスタ)

この地方特産のソーセージ

デザートのスプモーネ。スプモーネは、イタリアの氷菓です。異なる色・風味のアイスクリームを重ねて成型し、ケーキのようにして供されます。

旅の終盤になり、みなさん、すっかり打ち解けた雰囲気です。あちこちのテーブルから、「かんぱーい」の声が上がりました。


食事のあとは、マテーラの街を散策し、
昔、昔の、古~い洞窟住居を訪ねます。


(つづく)


ここまでに飲んだワイン: 13本
ここまでのおトク度:
(個人で同じ旅行をした場合のひとり分の費用を、ざっくりと試算してみました。
 価格は、私が直感で勝手に決めたもので、たいした根拠はありません。)
メテーラへの移動と散策 5000円

昼食 1500円
ここまでの合計: 217500円
ちなみに、この10日間のツアー費用は、ひとり169800円でした。

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