34年ぶりのラオス、そしてタイへ。歩き続けた12日間 22 - メコン川のほとりで(2025年3月15日/2日め)
2025年3月15日 メコン川で(ラオス・ルアンパバーン)
3月15日(土)- 2日め
ワット・シェントーンの見学が終わりました。
最後に、掲載しきれなかった写真を。
そしておまけの一枚…。霊柩車庫の前で待機する、中国大旅行団です。お寺の写真を撮るとき、この大勢の方々が写りこまないように、実は苦労していました。この日のワット・シェントーンには、中国からの大旅行団が数百人の規模で訪れていました。(どうやら、毎日この状態のようです。)
どうしてこんなに中国人が多いのかと言うと、
2021年に、ラオス中国鉄道が完成したためです。
【ラオス中国鉄道】
中国・雲南省昆明市からラオス・ヴィエンチャンを結ぶ鉄道です。2021年に完成し、総距離422.4 km。最高速度160 km/h(旅客列車)、120 km/h(貨物列車)で運行されています。この鉄道は、中国が提唱する「一帯一路」構想、昆明・シンガポール鉄道の事業のひとつです。
ちなみに。
今回の旅行では、私たちも、このあと、
この鉄道に乗ることになっています。^^
中国とラオスを数時間の距離に縮めてしまったので、
鉄道が完成してからは、「手軽な海外旅行」として、
大量の中国人旅行者が
ラオスにやってくるようになりました。
そのため、ルアンパバーンの観光スポットも、
中国人であふれていました。
さて。
この日のワット・シェントーンですが。
中国大旅行団の方々は、バスでやってきて、
いったん、霊柩車庫の前に待機します。
そしてここから、20人ぐらいの小グループになって、
10分くらいずつ時間をずらしながら、
ガイドさんといっしょに、順番に見学を開始します。
200人くらいいるので、1グループが20人になっても、
1時間40分にわたって、
10分おきに10グループが出発することになります。
なので、ワット・シェントーンの中は、
ひと言で言うと、「いつも中国人だらけ」でした。笑
旅行団の方々は、ガイドさんに先導され、
大声で楽し気におしゃべりしながら、
本堂、赤堂、経蔵をどんどん歩き、
「マイトーン(黄金の木)」の前で説明を聞いたあと、
さっさと出場口を抜けて、お寺を出ていきます。
その見学時間は、1グループにつき、
約15分くらいでしょうか。
(ただし、霊柩車庫前での待機時間は、
かなり長いかもしれませんが。)
私たちが、約1時間あまりかけて歩いた、
その同じワット・シェントーンを、
15分ほどでさっさと出ていくようすには、
少し驚きました。
「お寺の見学、短かすぎない?」
と夫に言うと、
「同じものを、カンボジアでも見たでしょ?」
と…。
そうでした。
2024年1月に、カンボジア・シェムリアップで、
国立博物館に行ったときのことです。
博物館はがらがらで、
訪れている人はほんのわずか。
なので私たちも、
貴重な品々をゆっくりと見ることができました。
そんな中、入ってきたのは、30人くらいのグループ。
騒々しい中国人旅行団とちがって、
韓国から来たそのグループは、
私語もなく、静かに見学していました。
全員が、先導するガイドさんの後をついて歩き、
館内を見学していたのですが、
少しおかしなことに気がつきました。
ガイドさんは、各展示室で一回立ち止まるかどうか。
立ち止まったときの説明も、ほんの10秒くらいでした。
そしてすぐに隣りの部屋へと移動するので、
グループの方々は、ガイドさんの説明を聞き、
あとをついていくのが精一杯。
展示品をじっくりと見る余裕は
ほとんどなかったと思います。
ひとつひとつをていねいに見たら、
1時間はかかるであろう、その博物館内を、
韓国人グループはものの10分ほどで、
一気に駆け抜け、出て行きました。
これは、旅行者が悪いというよりも、
ガイドさんによるのだろうと思います。
さらにツアー会社が、
その程度の時間しか割けないくらいに、
過密スケジュールを組んでいるのかと…。
「あんな駆け足見学で、
どうして誰も、文句を言わないのかな。」
と言うと、夫は、
「それでいいと思ってるからだよ。」
と。
だいじなのは、
「自分たちは**に行った。」
と語ることではなくて、
「**に行って、自分はなにを感じたか。」
だと思うのですが…。
まあ、旅に求めることは、人それぞれ。
なにが正しいか、ということではありませんが、
こういう旅の仕方もあるのだな…、
と思わされる光景でした。
さて。
ワット・シェントーンの見学を終え、
「これからどうする?」
と訊くと、夫は、
「このままメコン川のあたりを歩いて、
町の中心まで行こうかと思って。」
と…。
この暑い中、また歩くのか? と思いましたが、
川のそばなら涼しいかもしれないし、
まあ、メコン川沿いを少し散策してみるのもいいか、
と思い、とりあえず同意しました。
ワット・シェントーンは、メコン川のほとりにあります。
ワット・シェントーンにはいくつかの出入り口がありますが、写真のように、通常は閉ざされています。私たちのような見学者が出ることができるのは、入場口とは正反対の位置にある、「出場ゲート」だけです。
出場ゲートを出て、坂道を少し下ると、目の前はいきなりメコン川。笑
手すりに座っている狛犬クンを見て、夫が、「34年前にも、この犬を見たような気がする。」と言い出しました。笑
帰宅後、34年前のアルバムを見てみたら、たしかに同じ狛犬クンがいました。こんなことだけ、妙に覚えている夫です。笑(1991年9月2日)
道の両側には、ワット・シェントーンから出てきた人たちをあてこんで、お店も並んでいました。^^
これはあとで、帰り際に撮った写真です。ビワにそっくりな果物がある、と思ってよく見たらマンゴーでした。
果物売りの人々の横を通り過ぎて、階段を降りると、メコン川の岸に降りることができます。
ここまで、こんなふうに歩いてきました。
34年前の同じ場所です。階段の途中で振り返ると、本堂の屋根が見えました…。^^ 歩いている女性もすてきです。この頃の女性は、ふつうにシン(腰巻)をまとっていましたが、現在ではパンツ姿ばかりです。(1991年9月2日)
メコン川です。階段を降りてここまで来たのは、ただ、メコン川の岸に立ちたかっただけなのですが…。
そこには、何艘かの船がつながれていて…。
そのまま川を見ていたら、
「船に乗りたいの?」
と、オニイサンに声をかけられました。
「船に乗って川を遊覧しない?
今すぐ船を出せるよ。」
あ、そうなんだ…。
それはおもしろいかも。
どうせヒマなんだし。笑
値段を聞いてみました。
もちろん、言い値では乗りません。ここでしばし、オニイサンと価格交渉。スマホに値段を入力して、その画面を見せ合うだけなんですけどね。笑
最終的に落ち合った金額は、
あとでわかったのですが、
通常のメコン川クルーズよりも、
少しだけ安い価格でした。
そのうえこのときは、私たちだけの貸切船です。^^
交渉がまとまるやいなや、オニイサンはおおはりきり。川岸をピョンピョン飛び越えて、つないだ船を引っ張っています。
どうやらこの、左端の船に乗るみたいです。
階段から、まずこの船に乗り、そこから左端の船に飛び移れ、と…。笑
MIYOも、どうにか飛び移り成功。(夫に手を支えてもらいましたけどね。^^)
しゅっぱ~つ。隣りにつないであった船が、だんだん離れていきます。
ここからいきなり、メコン川クルーズが始まりました。たのし~い。^^
(つづく)
























