全盲難聴・のんたん ボランティアさんと外出(S園→ウクレレ教室→昼食→S園)(2024年12月15日)
2024年12月15日 ウクレレ教室で。長男のこの笑顔があるのは、みなさまが支えてくださっているおかげです。(全盲難聴・のんたん 29歳)
2024年最後の日記になります。
一年間、ブログにおつきあいくださり、ありがとうございました。
今年は、長男のウクレレ教室が再開でき、
ボランティアのみなさまにも再びおいでいただけるようになって、
感動でいっぱいの年になりました。
長男と歩いてくださったみなさま、本当にありがとうございました。
長男にウクレレを教えてくださっているムラタ先生にも、
S園のみなさまにも、感謝でいっぱいです。
そして、長男の日記を温かく見守ってくださるムラゴンのみなさまのおかげで、
私も楽しく長男の日記を書き続けています。
いつもほんとうにありがとうございます。
みなさま、どうぞよいお年をお迎えください。
12月15日(日)
12月1回めのウクレレレッスンの日記です。
この日、いらしてくださったのは、
ホリイさんとヤグチさんです。
本日のコース:
S園でお迎え(10:00)→昼食(12:00)→ウクレレ教室(13:00)→S園に帰園(15:00)
*全5時間です。全コースを、おふたり体制で担当していただきました。
ホリイさんもヤグチさんも、
長男が小1のころから、
ずっといらしてくださっている、
大ベテラン…というか、大恩人です。^^
おふたりにいらしていただくようになって、
もう22年にもなりましたが、
その間、事故などは一度もありませんでした。
でもこの日は、介助中に、思いがけない、
アクシデントがありました。
ウクレレ教室で楽しくレッスンした帰り、
電車で豊田駅まで戻ったのですが、
豊田駅で下車する際、長男の足が、
電車とホームの間に入ってしまったのです。
とっさのことでしたが、長男が転倒したため、
長男と歩いていたホリイさんも、
いっしょに転倒し、ケガをされました。
おそらく、転倒する長男を
守ろうとしてくださったのだと思います。
おふたりはすぐに、長男とトイレに行き、
長男のズボンを脱がして、ケガはないかと
調べてくださったそうです。
長男は、足を少し擦りむいたのと、
おでこにこぶができた程度でした。
ですが、ホリイさんの方は、
お顔にケガをされてしまいました。
このあとおふたりは、S園まで、
長男を送ってくださいました。
おふたりからの説明を聞き、その後すぐに、
S園から私たちに連絡があり、
事の次第を知って、私も夫も青ざめました。
とても驚きましたが、S園の先生からは、
「大したことはないようですが、
ご連絡しておきます。
本人はいつも通りにしていますが、
このあとも様子が急変したりしないか、
夜間の担当にも引き継ぎ、
注意深く見ていきます。」
と言っていただき、心強く思いました。
長男はともかく、ホリイさんは、
額にケガをされてしまい、
痛かったことと思います。
それでも、S園まで、
長男を送ってくださったことに、
本当に申し訳ない思いでした。
このあとも、毎日、気になっておりましたが、
3日後、キズパッドも取れたそうで、
少しほっとしました。
介助中の事故については、
ボランティア保険の対象になるので、
それについてもご案内したのですが、
今回は通院されることはなかったようです。
しばらくは、介助もお休みしていただいた方が…
と思ったのですが、ホリイさんは、
「もう大丈夫です。」
とおっしゃって、
翌週も、長男のところに来てくださいました。
長い長い年月、本当にお世話になりましたが、
今回はさらに、なんとお詫びし、
お礼を言えばいいのやら…。
もう言葉もないような気持ちでした。
思いがけないアクシデントがありましたが、
その後、長男のこぶはすぐに良くなり、
今は元気にしています。
目が見えない状態で、
歩いていて突然転倒したことで、
長男もショックを受けたのではないか、
と思いましたが、
長男をサポートしてくださった、
ホリイさん、ヤグチさんのおかげで、
長男の心の傷にはならなかったようです。
また、S園がすぐに私たちに電話をくださり、
その後の長男を見守ってくださったことは、
とても心強い思いでした。
こんなふうにして、
支えてくださっているみなさまのおかげで、
長男と私たちの一日一日がある、と
あらためて深く感謝したできごとでした。
現在の外出介助では、食事の時間帯については
極力おふたり体制でお願いしていますが、
それ以外の時間帯は、
(ベテランの方の場合には、)おひとり体制で
介助していただくこともあります。
もちろんみなさん、なんの問題もなく、
介助してくださっています。
けれど、万が一のアクシデントが起こった場合、
やはり、もうおひとりいらした方が、
なにかと心強いこともあるのだなあ、
と、今回のことを機に痛感しました。
介助中に、長男だけではなく、
介助の方もおケガをされたということを、
重く受け止めたいと思います。
おふたりからいただいた、
レポートと写真を掲載します。
(6枚の写真は、ホリイさんに送っていただきました。)
【ホリイさんからのメールです】
(レストランと、ウクレレ教室での長男です。)
のんたんを介助してくださるみなさんへのお願いとして、報告メールを書かせていただきます。
ウクレレ教室が終わり、S園に帰るために豊田駅に着き、下車しようとしました。のんたんと腕を組んで電車を降りるとき、のんたんにはいつものように合図をして、「1、2、3!」と声をかけて降りたのですが、このとき、のんたんの一歩めの足が電車とホームの隙間にはまってしまいました。のんたんはその拍子に前へと転び、私も一緒にホームに転びました。
幸いのんたんは、脛にかすり傷くらいですみましたが、私は額を怪我しました。
ふたり体制でしたので、もうお一人のヤグチさんが直ぐにのんたんを抱き起こしてくださいました。のんたんは驚かれたと思いますが、泣くこともなく、S園まで歩いて帰りました。
その後ものんたんは特に異常無く生活されています。
そこで、今回の私の失敗を2度と起こさないために、お母様にお願いしてこの文章を載せることにしました。
いつも介助してくださっている方々は、細心の注意を払っていらっしゃることと思います。その上で、更にのんたんの安全のために、電車を乗り降りする前、階段、エスカレーターなどを利用する際に、一度止まってから、より大きな声でのんたんに合図をして頂けるよう、お願いします。
特に、豊田駅が山手線の駅に比べて隙間が広いので、新しく介助をされる方にも、くれぐれもお願いしたいと思います。
みなさん、よろしくお願いします。
【ヤグチさんからのメールです】
(レストランで、ヤグチさんといっしょに。)
教室では今回はクリスマスソング4,5曲弾きました。先生は座らずに立ったままの声がけをしていました。行きの電車の中では、ずうっとおしゃべりをしていて、声が大きかったので、その都度シーと声がけしていました 帰りの電車の中は録音した物を聞いて静かでした。
終盤、騒動がありましたが、楽しいウクレレ教室でした。
ホリイさんからご提案をいただき、
今後の再発防止のために、
今回起こったことについて、
ここに書かせていただきました。
私は、いちばんの原因は、豊田駅で、
「電車とホームの間の隙間が大きかったこと」
だと思っています。
駅の案内にも、
「隙間が大きい所があるのでご注意ください。」
と書かれています。
でもその案内に注意を払う人が、
どれくらいいることでしょうか。
ましてや、視覚障害者には、
その案内は読めません。
「このような危険な状態を
放置しないでください。」
と、私から豊田駅に言おうと思います。
二度と同じことが起こらないように。
すぐに対応してもらえないかもしれませんが、
親として言わなければならないこと、
と感じています。
ホリイさん、ヤグチさん、
たいへんな状況になってしまい、
すみませんでした。
けれど、おふたりの機敏な対応で
長男を支えてくださったことに、
心から感謝しております。
ほんとうにありがとうございました。
新しい年が、みなさまにとって、
すばらしい年になりますように。
掲載しきれなかった親ばか写真です。^^(2024年12月7日)