全盲難聴・のんたん - S園ふれあい夏祭り①(2024年7月20日)
2024年7月20日 S園ふれあい夏祭りで。(全盲難聴・のんたん 28歳)
つい先日、2023年夏祭りの日記を書き終えたばかりですが、
今回は、2024年の日記です。😅
7月20日(土)
今年の夏も、長男が生活しているS園では、
「ふれあい夏祭り」が開催されました。
コロナも下火になり、お祭り会場が
地域の方々にも開放されるようになったので、
以前のようなにぎわいが戻ってきました。
【これまでの記録】
ブログに掲載した、過去の「夏まつり」日記です。
2017年(長男21歳):
全盲難聴・のんたん - ふれあい夏祭りで、ZARDを演奏(2017年7月16日)
全盲難聴・のんたん - ふれあい夏祭りで盆踊り(2017年7月16日)
2018年(長男22歳):
全盲難聴・のんたん - S園ふれあい夏祭り①(2018年7月21日)
全盲難聴・のんたん - S園ふれあい夏祭り②(2018年7月21日)
2019年(長男23歳):
全盲難聴・のんたん - S園ふれあい夏祭り(2019年7月20日)
2020年(長男24歳):
全盲難聴・のんたん - コロナでも、S園ふれあい夏祭り(2020年7月21日)
2021年(長男25歳):
*コロナのため、S園内のみでの開催になりました。私たちも参加できませんでした。(2020年7月21日)
2022年(長男26歳):
午後6時から始まります。
福引券が付いたプログラムは、ひとり一枚いただけます。^^
私たちは、毎年、電車で行くのですが、
今年はそうとうな暑さなので、
夫の運転で、車で行くことにしました。
(夫は、ビールが飲めなくなるので、
少し残念そうでしたが。笑)
到着して間もなく、小雨が降り始めました。
例年は、まず長男を迎えに行って、
その後いっしょに会場に行くのですが、
この日は雨がひどくなるおそれもあったので、
とりあえず、夫だけが生活棟に行くことに。
夫が長男を迎えに行っている間に、
MIYOが先にお祭りの会場に行き、
食べ物を調達しておく、という算段です。
会場にはたくさんの模擬店が出ていました。
焼きそば 250円
焼き鳥(たれ・塩) 80円
焼きトウモロコシ 150円
じゃがバター 200円
骨なしフライドチキン 200円
カレーコロッケ 100円
たこ焼き 200円
フランクフルト 150円
海鮮団子串 100円
焼きおにぎり 150円
…など、今年もたくさん販売されていました。
模擬店のメニューは、S園で企画し、
当日の調理・販売は、
ボランティアさんや保護者有志が、
担当してくださっています。
S園が毎年夏祭りを開催するのは、
「園生や保護者がお祭りを楽しむため。」
そして、
「近隣の方々にも楽しんでいただき、
S園と交流できる機会を持つため。」
です。
なので、お祭りの名前も、
「ふれあい夏祭り」となっています。
日頃、園の存在を理解してくださっている、
地元の方々にも楽しんでもらいたい、
という意味もあるようで、
模擬店で販売するものの価格は、
市価よりもずっとお安くなっています。
そのため、S園の夏祭りは、
地域の方々にも人気で、模擬店の食べ物も、
毎年、ほぼ完売してしまいます。^^
今年は、たこ焼き、焼きおにぎり、カレーコロッケを買いました。
せっかく買ったのですが、
会場では雨がぱらついていたので、
今年はとりあえず、雨がやむまで、
S園の生活棟で待機することになりました。
生活棟内の談話室を開放していただきました。お祭りのビデオも流してくださり、にぎやかな雰囲気。😄 用事を済ませた長女も電車で駆けつけてくれたので、久しぶりに、家族4人がそろいました。
長男に食べ物の匂いをかいでもらい、「これ、なーんだ?」と訊いているところです。笑
「やきおにぎり…。」 えっ すごい。どうしてわかったの?🤣
「じゃあ、これは?」
「コロッケ…。」 せいか~い。🤣🤣
ひととおり、食べ物を確認したあとで、
「どれが食べたいですか?」
と訊くと、すかさず、
「たこやき。」
と、意外な答えが…。😮
家でたこ焼きを出したことはなかったのですが、
長男、いつのまにか、
「たこ焼き」を知っていました。^^
そっかー。
毎年、園の夏祭りでたこ焼きを食べて、
たこ焼きを好きになってたんだね。^^
できるかな、と思いながらも、楊枝をわたすと、自分でたこ焼きに刺して、上手に食べていました。
カレーコロッケは、おとうさんとはんぶんこ。
「たこ焼き、もっと食べてね。」
長女がたくさん写真を撮ってくれました。長男は、楊枝を使って、たこ焼きを上手に食べられるようになっていました。その光景を見ているだけでうれしい、親バカの母です。😅
「たこやき、おいしいね!」
それにしても、なぜ、こんな写真を撮る?🤣(→夫)
焼きおにぎりも、お箸で果敢に食べていました。^^ 10年前、S園に入所した頃は、まだお箸を上手に使えなかったのですが、今では自分から、「おはしでたべます。」と言ってくれます。😄
全盲・難聴の長男がお箸や楊枝を使うのは、
それだけでも、なかなか難しいことでした。
そのうえ、長男の場合は、
他の人がやっていることを見て、
「自然に知る」ということができないので、
「どうしてそんなもの使うの?」
という疑問から始まります。
長男がなにかをできるようになるためには、
いつも、
「ひとつひとつを知り、理解しながら、
使える(できる)ようになっていく」
というプロセスが必要でした。
いろいろなことが、完全には会得できないままで、
S園に入所しました。
でも、親が教えきれなかったことも、
S園のみなさまが根気強く関わってくださり、
最近は、
「10年たってみたら、いつのまにか、
できることがずいぶん増えたなあ…」
と気づかされることが多くなりました。
日常の小さなことですが、
そんなことのひとつひとつを、
家族で喜んでいます。^^
長男に、
「晩ごはんは食べましたか?」
と尋ねると、
「サンドイッチ、バナナ。」
と教えてくれました。^^
夏祭りの日の夕食は、
毎年、サンドイッチです。
夕食は軽く済ませて、そのあとに、
模擬店の料理をおいしく食べられるように、
という、園の配慮のようです。
全部食べ終わった頃に、雨もやんだので、ようやく夏祭りの会場に移動しました。
まずは福引会場へ。
園生は事前に福引きを済ませたそうなので、
私と夫の分を、長男に引いてもらいました。
その福引きも、
「なにかに手を入れて、なにかを取り出す。
どうして?」
…と、長男にはわかりにくいものでした。
けれど、S園に入所して10年が過ぎ、
毎年、夏祭りで体験しているうちに、
いつのまにか、「福引き」というものを、
長男は理解してくれたようです。^^
迷うことなく、箱に手を突っ込んで…、
三角くじを一枚だけ取り出す、という仕組みも、今年は理解できていて、すんなりと、一枚を渡してくれました。^^
すごいね。
くじが引けるようになったんだね…。
と、長男のこんな小さな変化も、
うれしい親ばかです。^^
「お菓子が当たったよ! よかったねえ。^^」
長男はお菓子の福袋をふたつゲット。長女はメモ帳が当たりました。
早速袋をあけて、お菓子を食べ始めた長男。このあと、笑かしてくれたのですが、それは次回に。🤣
(つづく)