MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
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台風でも沖縄。台風11号と共に、宮古島と沖縄本島を楽しむ9日間 13 - 台風なら博物館⑥ 沖縄県立博物館 常設展示室(沖縄の家屋、魔除け、高倉、ヒンプン、湧田古窯跡1号窯)(2022年8月31日/6日め)

2022年8月31日 湧田古窯跡1号窯です。1616年に朝鮮人陶工が開いたことが始まりだそうです。(沖縄県那覇市)


8月31日(水)


沖縄県立博物館で、
「沖縄の民族とくらし」という
民俗部門展示室を見学しています。
以下のカテゴリーで展示されていますが、
今日は、前回の続きで、
第3項の展示をご紹介します。
 1.沖縄の民俗世界
 2.沖縄に生きる人々
 3.家のくらし
 4.変容する民俗


3.家のくらし


展示室の奥に、
かなりコンパクトになった沖縄の家屋が
設営されていました。


昭和初期くらいの、沖縄の民家を再現しています。


【民家の間取り】
沖縄の民家は、南向きを理想とし、門と母屋の間に中垣(ヒンブン)を設けています。母屋の間取は、一番座(客間)、二番座(仏間)、裏座、台所に区分されます。母屋の軒、または軒下の空間を、雨端(アマハジ)といいます。大きな庇が日陰を作るので、快適な場所です。雨端は、前庭(ナー)とともに、労働や社交の場として利用します。母屋の他に、前の屋(メーヌヤー)、納屋兼家畜小屋、豚便所(フール)、菜園(アタイ)があります。


図は一般的な沖縄の家屋ですが、この展示室では、点線で囲まれた部分だけが再現されています。

右側が一番座(客間)で、左側が二番座(仏間)です。通常はふたつの部屋になっていて、間に仕切りがあります。

いろりのある板間です。その奥に、台所も見えます。

食事などをする場所で、ここが家族の生活スペースです。「ちむどんどん」で、家族が食事しているシーンは、いつもここですね。^^

台所です。炉にかけられているのは、シンメーナービという鍋で、これを使って煮炊きをしました。

台所の外壁に掛けられているのは魔除けで、左がゲーン、右の貝殻はアクゲーシと言います。

沖縄にはこんなにたくさんの魔除けがあり、この展示室の中にも、すべて、さりげなく展示されています。小学生が社会見学で来館したときは、「宝さがしゲーム」のように、みんなで「魔除けさがし」をやるそうです。


4.変容する民俗


沖縄の島々は、伝統的な生活文化が色濃く残り、「民俗の宝庫」と呼ばれてきました。しかし、都市化や情報化がすすみ、島々のくらしは少しずつ変化しています。島外からの移住者も増え、新しい生活スタイルが生まれつつあります。このコーナーでは、沖縄の島々や地域における民族の変化について紹介していました。


沖縄でよく見かける伝統的な品々が展示されていましたが、詳細は割愛します。


これで、常設展示室の「館内の見学」は、
とりあえず終わりました。ふぅ…。


お昼をだいぶ過ぎてしまったので、
ここでお昼ごはんにしました。
まずは博物館前のローソンに行き、
MIYOはアイスコーヒー、
夫はコーラを買いました。
再び博物館に戻り、
館内のイスとテーブルをお借りして、
ハンバーガーをいただきます。


このハンバーガーを2個、バッグに入れて、朝からずっと持ち歩いていました。😄


どうしてバッグにハンバーガーがあるのだ、
…というのは、聞かないでください。😅


ハンバーガーは、中の具も充実していて、
食べ応えがありました。
私も夫も、朝食ビュッフェを食べ過ぎて、
あまりお腹が空いていなかったので、
このハンバーガーを1個ずつ食べたら、
それで十分でした。^^


ランチの後、ちょっと休憩して、
次は、「屋外展示」に行くことにしました。
この博物館の中庭には、屋外展示として、
琉球の伝統的な高倉民家が再現されています。


また、隣接する湧田窯展示棟には、
17世紀頃に沖縄窯業の中心を担った湧田窯が、
発掘されたままの状態で移設されています。


この博物館、内容が充実しすぎていて、
見学しても見学しても、
終わらないんですよ…。😂😂


沖縄県立博物館の全体写真です。実はこんなにでかかったんです。笑 沖縄県内最大の収蔵資料数を誇り、ここに来るだけで、沖縄の自然・歴史・文化をまとめて学ぶことができます。(画像をお借りしました)

…ということで、博物館を出て、屋外展示のスポットに行きました。座喜味城の美しい石垣をモチーフにした博物館の外壁を背景に、高倉が建てられています。


【高倉(たかくら)】
穀物を貯蔵する倉庫です。床を上げて風通しを良くし、湿気やネズミの害を防ぐ工夫がなされています。構造の違いにより、沖縄式と奄美式に分かれます。この高倉は奄美式で、昭和初期に建てられました。籾俵を60俵ほど保存できます。昭和51年12月、沖永良部島(鹿児島県)から沖縄県に移築されました。(高さ6.45m、全面積32.3㎡)


そして高倉の奥にあるのが、琉球の伝統的な民家です。


【沖縄の民家】
沖縄の伝統的な民家は、高温多湿の気候風土に適した構造になっています。門扉がなく、母屋も雨戸を全開にして風を通します。沖縄県県立博物館・屋外展示の民家は、沖縄本島南部に今も残る伝統的な民家の間取を参考にして、再現しました。


母屋の正面では、衝立のようなものが横に広がっています。これは、中垣(ヒンプン)です。沖縄の民家には門扉がなく、家の中が丸見えになります。が、門扉の代わりに設置されたヒンプンが、外部に対する目隠しとなっています。訪れた人は、ヒンプンの脇を通り抜けて、家の中庭に入るようになっています。

家の裏側から撮った写真です。奥に見えている白い塀のようなものがヒンプンです。母屋の軒、またはその下を雨端(アマハジ)といい、大きな庇が日陰を作る、快適な空間になります。この場所は、軽作業や社交の場として利用します。


靴を脱いで、家の中に入ります。
母屋の間取は、
 一番座(客間)
 二番座(仏間)
 裏座(寝室など)
 台所
に区分されます。


一番座(客間)です。

二番座(仏間)。必ず、押し入れのようなスペースが設けられていて、その上半分が仏壇になっています。

中庭の周囲では、植生展示として、もともとこの一帯にあった森を代表する樹木や有用植物が移植・栽培されています。燈籠やシーサーも置いてありました。このシーサーは、1975年に開催された沖縄国際海洋博覧会の、沖縄県出店パビリオンの正面に設置されていたものだそうです。

最後に、隣接する湧田窯展示棟に入りました。棟内に、湧田古窯跡1号窯が移設されています。


【湧田古窯跡1号窯】
1号窯は瓦を焼いた窯で、斜面を掘って造られた「半地下式平窯」と呼ばれる構造です。窯には1mほどの段差があり、下の段が薪などの燃料を燃やす「燃焼室」、上の段が瓦を並べて焼いた「焼成室」でした。燃焼室と焼成室を分ける壁には、レンガが積まれていたと考えられています。また、窯全体を覆う土の屋根があったと考えられますが、発掘された時には残っていませんでした。


発掘された、涌田古窯跡です。陶器や瓦などを焼いた窯でした。沖縄における製陶業は、1616年に朝鮮人陶工が連れてこられて技術を伝えたことに始まり、その朝鮮人陶工が窯場を開いた場所が、この涌田村だったと言われています。1682年に、各地に点在していた窯場を壺屋窯に統合するまでの間、涌田村は、窯業の中心として栄えました。

涌田古窯跡の出土品です。

「窯の大きさがわかりやすいように、隣りに立って。」と言われました。ここでも、「人間モノサシ」にされています。🤣🤣


これでようやく、
沖縄県立博物館の見学が終わりました。
長かった~。😭


沖縄県立博物館、ほんとに、内容充実です。
「せっかく沖縄に来たのに、
 雨が降って観光できない~。」
なんてときは、ぜひ、いらしてみてください。
ブログには書きませんでしたが、
琉装体験ができるコーナーとか、
お子様の体験コーナーとか、
お楽しみもありますよ。^^


(つづく)

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