MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
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ベトナム家族旅行:
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小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
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ガンになって - お守りよりも ②

2006年8月14日 小学5年生の長男。
スーパーの健康器具売り場で、ゴキゲンで遊んでいるところです。(全盲難聴・のんたん 11歳)



「お守りは買わないで。」と言ってあるのに、
その後も、懲りもせず、お守りを買ってくる夫。
たまりかねて、ようやく言いました。
「買っても、オークションに安く出品して、ソンするだけだから、
 お守りは絶対に買わないで。」


これで、ようやく終わり、と思ったんです。
なのに・・・。


あるとき、私のバッグの中を整理していたら、
奥のほうから、出てきました。
見たことのない、お守り。


「なんかさ、私のバッグに、知らないお守りが入ってたんだけど。」
と、夫に言うと、
「あー それ、オレが買ったんだよ。」


私に怒られると思ったのか、バッグの底に、こっそりと隠してありました。
そうまでして、買いたいのか?(苦笑)


一年前の、ちょうど、ガンが再発した頃の話です。
あれほど買うなと言ったのに・・・。
また、むだなことにお金を使ってしまった、と、
ただただ、残念でした。


「お守りは、絶対に買わないで、と言ったでしょっ。」
という、私のことばは、たぶん、耳に届いていないのでしょう。
お守りをもらうとテンションがさがってしまう、私の気持ちには、おかまいなし。


多分、夫の場合、私のためにお守りを買った、というよりも、
お守りを買うことで、自分自身が安心したい、
ということなんだろうな、と思いました・・・。


それからまもなく、がんの手術のために入院しました。
手術のあと、まだ食が細かった頃のことです。
なぜか、ケンタッキーのフライドチキンなら、食べられそうな気がしました。
病室から、
「会社の帰りに、買ってきて」
と、夫にメールすると、
「会社の近くにケンタッキーはない。」
のひとことで、却下されました。


あとになって、ネットで調べたら、
会社から病院に来る途中に、ケンタッキーがありました。
でも、多動夫、調べようともしない。


今でも思います。
「遊びに行ったついでに、いりもしないお守りを買ってくるよりも、
 あのときにケンタッキーを買ってきてくれた方が、
 よっぽどうれしかったのに。」
って。


お守りよりも、人。
お守りよりも、ケンタッキー です。


(おわり)


「ガンになって」シリーズを、
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