銀座米料亭 八代目儀兵衛② - 独自のブレンドで生み出す「究極のコメ」(2022年5月29日)
2022年5月29日 「銀座米料亭 八代目儀兵衛」で。儀兵衛の鮨米でにぎった鮨は、青もみじで彩られていました。(東京都中央区銀座)
5月29日(日)
京都の老舗米屋が展開する、
米料亭 八代目儀兵衛
に来ています。
米酒:オリジナルライスワイン
粥:八穀米を使った皐月のお粥
に続いて、三品めは、米菜です。
米菜:如月の前菜とお米のソースを京野菜に添えて
~銀シャリパンとともに~
奥にあるのは、
アスパラガスと海老の春巻きです。
このままでもおいしいのですが、
右手前の、ホワイトアスパラのソースで
いただきます。
春巻きの手前にあるのは、へしこ。
若狭地方(福井県南部)および
京都府丹後半島の伝統料理です。
鯖と米油を合わせてソース状にしました。
これを、左側の京野菜とともにいただきます。
和風バーニャカウダのイメージです。
お料理に見とれていたら、さらに虫かごのような器が追加されました。
なんでしょう。ひとつひとつの品にストーリーがあり、蓋をとるのが楽しみです。
中にあったのはごはんパンでした。米粉パンではなく、小麦粉の生地にごはんを練り込んで焼いたものだそうです。
「はじめのひとくちはそのままで、
まずはパンの味をお楽しみください。
そのあとに、へしこをつけて、
お召し上がりください。」
とのことでした。
春巻きはサクサクとして、
アスパラの歯ごたえと海老の味が
バランスよく楽しめました。
へしこは初めていただきましたが、
生臭い感じがなく、
京野菜にもパンにも合います。
まさに、和風バーニャカウダでした。
ここで、お水を持ってきていただきました。きれいな、津軽びいどろのグラスでした。津軽びいどろ、大好きなんです。^^
これは、ネットで見つけた写真です。津軽びいどろは色合いが美しく、特徴があるので、すぐにわかります。
【津軽びいどろ】
青森県津軽半島の西側に広がる七里長浜の砂から生まれたガラス細工です。当初は、漁業網の浮き球を作ることから始まりました。「宙吹き」の技法で作り、更に流麗なガラスの美を創りあげてきました。
「宙吹き」は、紀元前1世紀頃から受け継がれてきた伝統の技法と言われています。坩堝の中で溶けた約1200度(成形温度)のガラスを吹き棹の先端に巻取り、 もう一方の端から息(ブロー)を吹き込んで膨らませながら形を整える技法です。 成形炉で再加熱しながら色ガラスや色ガラスのフリットを重ねて仕上げていきます。紛れもない職人の技です。
これは、ケユカで販売されていた津軽びいどろのお猪口です。(2021年7月4日)
一年前、青森を旅行した時の日記です。このときに見て以来、津軽びいどろが大好きになりました。^^
コロナでも青森。奥入瀬の春の流れを追いかけて 1 - よぐ 八戸さ おんであんした。(2021年5月13日/1日め) - MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。
話が脱線しました。😅
次のお料理です。
鮨:儀兵衛の鮨米でにぎった鮨
お料理が、ひとつの舞台のようです。
青もみじが大きく広がっているので、全体像をうまく収めることができません。アングルを変えながら、ふたりして撮りまくりました。笑
で、肝心のお料理です。5月といえばちまきなのですが、この日はあえて笹寿しにしたそうです。お鮨の下に敷いているのは、紙ではなく、大根のかつら剥きです。とても薄く剝かれているので、柔らかく、うっすらと味が染みています。おいしいので全部食べてしまいました。笑
(奥の左側から)
ホタルイカの酢味噌和え
笹寿し
(手前)
焼き鯖寿し
雲丹の細巻き
新生姜のガリ
笹寿しを開くと、鯛と赤酢のにぎり寿司がありました。飲み込むのがもったいないくらいおいしい。笑
お寿司はどれもおいしく、
絶品でした。
夫は、雲丹の細巻きに感動していました。^^
米八寸:季節の彩りを儀兵衛のお米に添えて
小さな皐月の世界には、たくさんの物語がつまっていました…。
籠の中を、こいのぼりや兜で飾ってあります。
兜は飾りかと思ったら、小さなおどんぶりでした。
それぞれの蓋を取ると、小さなお料理が顔をのぞかせました。
(上から)
鮨米と鰹の小さな丼
J麺(お米麺のスープ)
アイナメ、アサリと山菜を使ったいい飯。
そして、稲穂についたままのお米のポン菓子には、軽く塩をふってあります。白いお米の部分だけを、つまみとっていただきます。楽しい。^^
菖蒲と蓬(よもぎ)を飾るのは、
菖蒲の剣のように強く、
蓬のように優しく。
…という願いを込めているからだそうです。
米八寸のお料理を楽しんでいたら、
蓋つきのお茶碗が運ばれてきました。
瞬米:銀シャリの誕生
煮えばなのごはん。炊きあがる直前のごはんです。
お客様だけのために炊いているごはんが、
もうすぐ炊きあがりますよ、
というメッセージを込めているそうです。
ごはんにイカの味噌を添え、
その上に、軽く焼いたイカがのっています。
煮えばななので、
ごはんには、少しだけ芯が残っています。
その歯ごたえを楽しみながら、
イカの味噌とともにいただきます。
おいしいのはもちろんなのですが、
煮えばなをいただくことで、
もうすぐ炊きあがるごはんへの期待が、
さらにふくらみます。^^
たくさんのお茶碗を載せたお盆が運ばれてきました。すべて、清水焼です。
【清水焼(きよみずやき)】
京都府で焼かれる陶磁器。清水寺への参道である五条坂界隈(大和大路以東の五条通沿い)に、清水六兵衛・高橋道八を初めとする多くの窯元があったのが由来とされています。京都を代表する焼物です。
五条通の大和大路通から東大路通(東山通)に至る区間の北側に所在する若宮八幡宮社の境内には「清水焼発祥の地」との石碑が建っており、毎年8月8日から10日の「陶器祭」では、清水焼で装飾された神輿が出るそうです。
「お好きなお茶碗をお選びください。」
と言われました。
選んだお茶碗に、
ごはんをよそってくださるそうです。
「究極のコメ」が炊きあがるまで、
あともう少しです。
(つづく)




















