コロナでも青森。奥入瀬の春の流れを追いかけて 25 - 十和田湖遊覧船(見返りの松、五色岩と千丈幕)(2021年5月14日/2日め)
2021年5月14日 碧い湖(うみ)・十和田湖と、それを抱く青い森。(青森県十和田市)
10月14日
十和田湖にやってきました。
遊覧船はムリだろうと思っていましたが、
湖畔に来てみると、思いがけず、
目の前に出発直前の船を見つけたので、
そのまま飛び乗ってしまいました。
十和田湖です。
【十和田湖】
青森・秋田の両県にまたがる湖です。約20万年前に始まった火山活動によって形成された、カルデラ湖です。カルデラ湖とは、噴火によってできた陥没に、長い年月をかけて雨水が貯まってできたものを指します。御倉半島と中山半島に挟まれた中湖の最深部は326.8m。田沢湖(秋田県)、支笏湖(北海道)に次いで、日本で3番目の深さです。遊覧船に乗ると、大地をえぐった噴火のエネルギーのすさまじさと、形成にかかった年月の長さを感じることができます。
子ノ口から焼山までの約14kmの流れである「奥入瀬渓流」と合わせ、「十和田湖」は、十和田八幡平国立公園を代表する景勝地の一つです。新緑や紅葉の名所としても知られ、シーズン時には多くの観光客でにぎわいます。
奥入瀬渓流を南下し、十和田湖まで行きついて、今はお船に乗っているところです。
青い森。「青森」とは、よく名づけたものです。
湖面ギリギリにまで続く森。その表情は、船が進むにつれて、刻々と変わっていきました。
中山半島に近づいてきました。先端に、松の木が見えます。「見返りの松」と呼ばれる名所です。
【見返りの松】
中山半島の先端に立っている松で、通称「見返りの松」。また振り返って見たくなるほどの美しさから名付けられたそうです。剪定などの人工的な加工が施されていない、自然の産物です。
半島の先端にあるのが、「見返りの松」です。両手を広げるように枝を伸ばしています。^^
「見返りの松」。あまり前まで来ると、他の樹々にとけこんでしまい、ちょっとわかりにくいですね。
中山半島を通過しました。右端にあるのが「見返りの松」です。
それにしても、水の碧いこと。そして、さらに濃い緑を見せる森。水と森とが、見事に溶け合っています。
すばらしい景色に囲まれて、船はさらに進みます。
御倉半島が見えてきました。美しく優しい印象のある中山半島とは対照的に、後半の御倉半島では、豪快な景観が続きます。
外輪山の荒々しい岸壁は、大噴火によって形成されました。
写真の右側に見える赤い岩肌は、「五色岩」と言います。大昔の火山噴火によって形成されたもので、成分に含まれる鉄分によって赤く見えるのだそうです。
「五色岩」を過ぎたあとも、岸壁が続きます。
そして圧巻。十和田湖の見どころと言われている、「千丈幕」に着きました。その名前の通り、1000丈(約3km)の巨大な幕にたとえられる断崖で、約220mにもおよぶ大岩壁は迫力があります。立ちはだかる絶壁からは、太古の昔にここで起こった大噴火がしのばれます。
遊覧船は、
小さな島や入り江のある中山半島と、
断崖や絶壁が並ぶ御倉半島を巡り、
再び、出発点の子ノ口へと向かいました。
(つづく)




















