コロナでも雛旅。古(いにしえ)の雛を訪ねる、4泊5日の長野・岐阜・愛知 19 - 田中本家博物館 清琴閣と湯殿(2021年3月27日/2日め)
(2021/05/01 14:30記)
2021年3月27日 器のコーナーです。博物館は、古い蔵を改造したものです。天井には、当時の梁がそのまま残されています。(長野県須坂市・田中本家博物館 )
3月27日
広い田中本家博物館の、
概要をご紹介してきました。
数々の展示物と共に飾られている、
掛軸もまた、もうひとつの見どころです。
雛の図 大江延年 江戸後期
ようやく、博物館の外に出ました。
ここからは、
ご当主に案内していただいて、
お屋敷の敷地内を歩きます。
赤い丸で囲んだ部分です。
これ、なんだかわかりますか? 花火(煙火)の打上げ筒なのだそうです。
花火(煙火)打上げ筒
江戸時代から明治時代にかけて、代々の当主は、毎年祭りを行い、地域の活気と繁栄をはかりました。明治の頃には、祭りの際に手作りの花火を上げ、人々に喜ばれました。打上げ筒は、桂の樹をくりぬいて竹のタガをはめた豪快なもので、大きい筒は、300キロくらいあったそうです。
枝垂桜がありました。樹齢200年をこえる老木です。今は、葉を落としていますが…、
春にはこうなるようです。(画像をお借りしました)
その隣りでは、夏になると、
ヘブンリーブルー(西洋朝顔)が
さわやかな花を咲かせます。
ヘブンリーブルーの見ごろは初秋で、
朝だけでなく日中も咲いているそうです。
ヘブンリーブルー。秋の空に爽やかなブルーが映えます。(画像をお借りしました)
さらに庭園内には、
45種類の蓮の鉢があるそうです。
こちらは、今が見ごろでしょうか。
白光蓮(左)と青菱紅蓮(右)です。(画像をお借りしました)
季節ごとに、さまざまな花が楽しめる。
…となると、
また違う季節に来なくっちゃ、
と、つい思ってしまいます。笑
つづいて、大王松のある場所に来ました。
米国南東部に分布する松で、葉が長いことが特徴です。また、通常の松が2本一組の葉であるのに対し、この松は3本が一組になっています。
再現食事会のお膳にも、こんなふうに飾られていました。
それにしても広いです。通路が、ずうっと奥まで続いています。
右奥に、清琴閣が見えました。遠くからでも、別格の佇まいであることがわかります。
清琴閣です。2階建てで、明治時代に建てられた客殿です。ここは、普段は非公開になっていて、時折、企画展などを設けて、特別公開されているようです。
【清琴閣】
田中本家の客殿です。田中本家に訪れる政治家や文化人といったお客様を迎える迎賓館として、1895年(明治28年)に建てられました。国の有形登録文化財に指定されています。
2階からの庭の眺めが素晴らしいそうです。
そして、清琴閣のすぐそばには、
湯殿があります。
湯殿(明治時代)
田中家の迎賓館である、清琴閣(客殿)に泊まった賓客専用の湯殿です。川合玉堂、寺崎廣業、木村武山、尾崎行雄、福島将軍などが使用した記録があります。湯殿は檜造で、「湯を沸かす」タイプのお風呂ではなく、炭火で「湯を冷めないようにする」という造りでした。木の枠に清水が入り、湯加減を調節していました。
窓ガラスには、珍しい模様が施されているのですが、作り方がわからず、今では作ることができないそうです。
湯殿の隣りにある、着替えの間です。床の間と飾り障子窓が付いています。まるでお茶室のようですね。^^
ご当主に案内していただいて、さらに庭を歩きました。
MIYOも、ご当主の後に続いて、
歩いてはおりますが、
敷地があまりに広すぎて、
そして、
見るものがあまりに多すぎて。笑
このあたりから、
自分がどのへんにいるのか、
よくわからなくなってきました。笑
(つづく)




















