MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
http://limings.muragon.com/tag/?q=2019%E5%B9%B49%E6%9C%88-10%E6%9C%88%E3%80%80%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0&p=4 
をご覧ください。
ベトナム家族旅行:
https://limings.muragon.com/tag/?q=2017%E5%B9%B412%E6%9C%88%E3%80%80%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0
小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
http://limings.sweet.coocan.jp/

全盲難聴・のんたん ボランティアさんと外出(S園→ウクレレ教室→ガスト→S園)(2024年9月14日)

2024年9月14日 3人で演奏。(全盲難聴・のんたん 29歳)


東京に戻りました。
今回は北海道へ。
6日間で1000キロ以上を走り続けました。
(↑運転したのは夫ですが。😅)
滋味あふれる北海道の食を堪能し、
初秋の山々を歩いてきました。
胸に沁みるような、海や山の風景を眺め続けた6日間。
北海道の旅は、何度行っても終わりがありません。

またすぐに行くような気がします。
詳細は、また改めて書きたいと思いますが、
とりあえず今日は、のんたん日記を…。^^


9月14日(土)


コロナ禍を経て、4年ぶりに、
長男のウクレレ教室が再開できました。
前回(9月7日)は、
夫が長男に付き添いましたが、
今回からは、ボランティアさんとの外出が、
再びスタートしました。


なにしろ4年ぶりなので、
ボランティアさんの募集方法とか、
全員に送信させていただくお願いメールとか、
さまざまなノウハウがあったのですが、
すっかり忘れていました。😅
4年前の記憶をたぐりよせながら、
私もとまどいながらのスタートとなりました。


のぞみ母がこれほどに頼りない状態でいる中、
トップバッターでいらしてくださったのは、
タケダさんカトウさんでした。


タケダさんは、長男が小学生のときから
ずっといらしてくださっている、大ベテラン。
数えてみると、
もう20年もお世話になっているわけで、
長男といっしょに歩いてくださった、
さまざまな日々を思うと、胸が熱くなります。
いくら感謝してもしきれない方です。


そしてカトウさんは、今回が初めての登板。
ご不安なこともあったと思いますが、
ベテランのタケダさんとの
「おふたり体制」ということで、
安心してお過ごしいただけたかな…と。^^


本日のコース:
S園でお迎え(9:00)→高田馬場のウクレレ教室(11:00)→ランチ(12:00)→S園に到着(15:00)
*全6時間です。


おふたりからいただいたレポートと写真です。


【タケダさんからのメールです。】
約束の時間にお迎えに行き、スタッフと下りてきたのぞみくんと4年振りに会いました。いつもおとうさんのFBで写真を見ていたので、久しぶりな気がしませんでした。また、変わらないのぞみくんに、なんか嬉しく思いました。
9時20分にS園を出発。豊田駅までは、「ダイヤモンド」と「そんなの関係ねぇ~、そんなの関係ねぇ~オッパッピー」や「カラオケ、マイクは」などと話し、「お父さんと行ってね」「冬休み」のようなやりとりを繰り返しながら歩きました。電車の中でも、そんな会話を繰り返していましたが、新宿駅が近くになると眠そうになっていました。
この日も蒸し暑かったので、高田馬場駅の自販機で水を買いました。11時少し前に教室に着くと、先生が気づいて、少し開いてたドアを開けて中に入れてくださいました。室内には、前の時間の生徒さん(お母さまと息子さん)がいらしていて、初対面でしたが、そのまま、長男もいっしょに加わって「タッチ」の演奏をしました。

演奏後、おふたりといっしょに写真を撮りました。お母さまより、「早くてついていくのがやっとだった」と…。先生は、「そう。だから何も言わずに始めたの。」と嬉しそうに笑いながらおっしゃっていました。(のぞみ母:長男が「タッチ」を教わったのは10年くらい前だと思います。「それを弾きましょう。」と、いきなり先生から言われたのですが、長男は今でも曲を覚えていて、楽しく合奏したようです。^^)

(のぞみ母:お二人が帰られて、長男のレッスン開始です。)

レッスンでは、「F7 Aマイナ Fを押さえて。」「薬指は、1回目と2回目が違うの。」などと言いながら、先生がのぞみくんの指を持って、順番に弦を押さえて教えていました。

その後は、イントロの練習をし、さらに通しで何回も練習しました。レッスンの時間が過ぎても、ナオ先生が「最初からもう1回」とおっしゃって、繰り返し演奏していました。

昼食はガストに行きました。のぞみくんは、「ハンバーグ」の一択でした。待つ間は、ICレコーダーでレッスンを録音したのをズーっと聞いていて、ハンバーグがきても聞き入っていました。声掛けをすると食べ始めましたが、段々眠くなってきたようで、口の中に頬張ったまま寝そうになっていました(笑)。帰園予定の時間から逆残すると、ガストに90分くらい滞在できたので、ゆっくりとのぞみくんペースで食べました。
帰りの電車の中でもICレコーダーを聞いていたのですが、「もう少しで豊田駅に着く」というところで眠り始めました。
S園に到着し、玄関ではあっさりとした「さよなら」でした。以前と変わらないなー、とほっこりしました。

久しぶりだったので、会う前は少しドキドキしました。が、のぞみくんは以前とほとんど変わっていなかったので、何の気負いもなくご一緒でき、もう一人の介助者の方(カトウさん)にも諸々をお伝えすることができました。
また次回も楽しみにしておりますので、よろしくお願いいたします。


【カトウさんからのメールです。】
会った時、青いウクレレケースを手に持ち、リュック背負っておられました。片手にウクレレでは危ないので、ケースをリュックに入れて、カトウの持っていた紐で、落ちないようにウクレレケースとリュックを固定して移動しました。
S園から豊田駅へ向かう道中、プリンセスプリンセスの「ダイヤモンド」を愉しそうに口ずさんでいました。「メロディは分かるけど何だろう?」と思いながら、一緒に口ずさんだりしてみました。途中から、歌が「そんなの関係ねー」に変わり、電車の中でも歌っていました。電車の中で、お声が大きくなることもあるようで、そういう場合の対応の仕方をタケダさんが丁寧に説明してくださいました。タケダさんは、「声小さくね」とか、口にシーッとしてみたりとか、工夫しつつお声かけしており、今後の参考にしたいと思いました。
移動の時は、ボイスレコーダーをリュックにしまうことをお伝えました。そういう言葉がけをのぞみさんは理解しているということも、タケダさんから聞きました。
今日は気温も高く湿度もあったので、高田馬場でお水を購入しました。小さめのペットボトルを渡すと、喉が渇いていたのか少し飲んで水分補給しました。
ウクレレ教室では、前の時間の生徒さんと「タッチ」を共演しました。そして「ダイヤモンド」のレッスンは、イントロから。のぞみさんは、キーコードや音階の説明を理解しており、先生のドレミの声かけと共に、愉しそうにそして真剣にレッスンを受けていました。間違っているところでは、先生から指導も入っていたようです。理解したかどうか?難しいようにも見えました。
レッスン後、外に出ると、大興奮で、「ダイヤモンド」の音階を口ずさんでおられました。
駅前のガストに行きましたが、昼時で混雑していて15分程待ちました。その間は、ボイスレコーダーを熱心に聞いていました。
食事はハンバーグで、ご飯は小盛りで注文しました。タケダさんが小皿に、ごはんとハンバーグを小分けにして、のぞみさんはそれを召し上がっていました。ハンバーグの前にドリンクバーの飲み物をたくさん飲んだからか?食事が中々進まないようすでした。
最初に、タケダさんがオレンジジュースを持ってくると、喉が渇いていたようで、飲もうとしたのですが、「ストローください。」と言われました。お店に相談すると、紙ストローを用意してもらえたので、のぞみさんに渡すと、嬉しそうに飲んでいました。カルピスウォーターやメロンソーダも飲みました。
メロンソーダを飲んだ後で立ち上がり、「自分で」と言ったので、タケダさんとドリンクバーまで行き、オレンジジュースを選んで帰ってきました。そして嬉しそうにストローで飲んでいました。
ハンバーグを食べているときに、モグモグしながら眠そうにして、一時、モグモグが止まったりしました。が、タケダさんのサポートが神業で、驚きました。
ハンバーグを2口残しましたが、フライドポテトは一気にお口に入れたようでした。
トイレは一緒に行き、便器の場所、ペーパーの場所を伝えました。
帰りの電車では、ボイスレコーダーを聞いていましたが、途中でウトウト眠っていました。
豊田駅からS園までは、「ダイヤモンド」の音階を口ずさんで愉しそうに歩き、15時、S園に送りました。


ごはんを口にほおばって寝てしまいました。😓


ボランティアさんといっしょに
おでかけするのは、本当に久しぶりでしたが、
長男、以前と同じように楽しく過ごしていました。


4年前と変わっていることと言えば、
長男が「ドリンクバー」を
楽しめるようになっていることです。


長男が
「自分で(ドリンクバーに行きたい)」
と言うのは、
介助中では初めてのことになるので、
驚かれたと思います。
でも、さすがタケダさん。
すぐに長男の気持ちを理解し、ドリンクバーまで、
いっしょに行ってくださいました。
すごいです。^^


2年くらい前のことだったでしょうか。
レストランで、初めて長男を
ドリンクバーに連れて行こうとしたとき、夫は、
「そんなの教えるとややこしくなるから、
 やめておけ。」
と渋りました。
(↑基本、MIYOのすることにはなんでも反対する人😔)


でも私は、
「小さなことであっても、
 楽しみはひとつでも多い方がいいじゃない。」
と、夫を無視して、長男とドリンクバーへ。


それまで長男は、
「飲み物は誰かに持ってきてもらえるもの」
と思っていました。
でも、
「自分で歩いてドリンクバーに行き、
 コップを置いて、
 飲みたいものを決めて、
 ボタンを押して飲み物を注ぐ…。
 ジュースが入ったコップを自分で持って、
 こぼさないようにそろそろと席まで運ぶ。」
という一連の体験をして、
それがとても新鮮で、楽しかったみたいです。


このあと、テーブルでジュースを一気に飲んで、
「もういっかい行きます!」
と立ち上がりました…。🤣🤣🤣


そうだよね。
自分で注いだジュースは、
いつもよりずっとおいしいよね。^^


26歳にして、初めてのドリンクバー体験でした。
(過保護すぎますね…。😅)
以来長男は、ファミレスに行くと、
ドリンクバーに行くのを楽しみにしています。
ドリンクバーを体験した長男の日記です。
全盲難聴・のんたんのGW日記 1 - 帰ってきました。/ カナンの充実スペシャルランチ(2022年4月29日/1日め)
全盲難聴・のんたんのGW日記 3 - ココスでおトクすぎるランチ(2022年5月1日/3日め)
全盲難聴・のんたんの夏休み 1 - ココスでお誕生日おめでとう(2022年8月13日/1日め)


こうやって少しずつ、長男の楽しいことが増え、
世界が広がって行くのだと思います。
少しずつ。ほんとうに少しずつなのですが。^^


タケダさん、カトウさん、
長いお時間、長男におつきあいくださり、
ありがとうございました。


(おわり)


(もうひとつのお話)


ウクレレ教室のナオ先生のブログで、
長男が掲載されているものを抜粋し、
少しずつご紹介しています。


高1の4月から、学校帰りに、
ヘルパーさんやボランティアさんに
助けていただきながら、
レッスンに通い始めましたが、
4か月が過ぎ、長男は16歳になりました。


誕生日当日は、たまたま、教室に行く日でした。
でも、ナオ先生は長男の誕生日を
覚えてくださっていたようです。
教室に行ってみると、この日の練習曲は、
Happy Birthday(ハッピーバースデー)
になっていました。


先生が歌うのを聞くと、長男はすぐに、
ウクレレで弾き始めたそうです。^^


(この日のナオ先生のブログです。)
ウクレレな毎日♪:2011年8月9日
16歳おめでとう♪

東京都新宿区高田馬場NAO Ukulele School
楽器初めて、ウクレレはじめて。初心者の方が対象の、ウクレレ教室です。


高校一年生の、のぞみ君。
いつもは制服姿。学校帰りに、ウクレレレッスン。
この猛暑に、汗びっしょりで教室に入って来て。
すぐ、石鹸で手を洗ってあげました。


未熟児網膜症で、生後間もなく全盲に。
目が見えなくても、NAOスクールでは全く関係ありません。
レッスンは、生徒さん全員に対して、ナオの情熱は同じ。
 大切なのは、心と心。


のぞみ君に、楽譜は使いません。音階を教え、コードの流れをレッスン。
特別なことは、ボイスレコーダーでの録音を許可していること。


私が歌をうたうと、のぞみ君は瞬時にコードを拾うのです!
コードからメロディーも作れるのです!


のぞみ君は、絶対音感と相対音感、 完全音感を、先天的に持ち合わせている。


今日のレッスン曲は、Happy Birthday(ハッピーバースデー)。
リズムはシャッフルで、ウクレレ弾き語り。イントロに、ウクレレソロ。
同行のヘルパーさんも、隣りの席で、手拍子。


のぞみ君。 おめでとう!


発表会の時もカッコよかったけど、
今日は特に。 凛々しかった!


Happy Birthdayを弾きながら歌う長男。(2011年8月9日 長男・16歳/高1)


長男が歩いてきた軌跡を、これからも少しずつ、
書き残していこうと思います。

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