MIYO'S WEBSITE - 全盲難聴のんたんの記録と卵巣ガン、そして旅日記。

超未熟児で生まれた後遺症で、全盲難聴(盲ろう)となったのんたん、双子の妹あみちゃんと共に楽しく生きる家族のお話です。
子どもたちは24歳になり、毎日元気に楽しく暮らしています。
卵巣ガンになって思ったことも、少しずつ書き始めました。
ベトナム日記は、
http://limings.muragon.com/tag/?q=2019%E5%B9%B49%E6%9C%88-10%E6%9C%88%E3%80%80%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0&p=4 
をご覧ください。
ベトナム家族旅行:
https://limings.muragon.com/tag/?q=2017%E5%B9%B412%E6%9C%88%E3%80%80%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0
小学生だったころの子どもたちの育児日記は、こちらです。
http://limings.sweet.coocan.jp/

4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 61 - 王宮② 五鳳凰樓・跪く使者たち(2023年6月19日/6日め)

2023年6月19日 フエの王宮・午門で。


6月19日(月)


フエ最大の観光スポットである、
王宮(Dai Noi)に来ています。


19世紀初頭から20世紀半ばまで栄えた、
グエン朝の名残を今に伝える「王宮」は、
フエ中心部を流れる、
フォーン川の北側にあります。
周囲2.5km、敷地360万平米。
日本の皇居の230万平米をもしのぐ広大さです。


敷地があまりにも広いため、
時間の限られたグループツアーでは、
到底見つくせません。
通常のグループツアーで歩くのは、
王宮の中でもほんの一部分になりがちです。


たとえばこれは、某旅行社が実施している、「王宮60分コース」の見学ルートです(画像をお借りしました)

同じ会社の、90分コースです。(画像をお借りしました)


たったこれだけなんですよ!


いえ、旅行会社が悪いわけではありません。
フエの王宮があまりに大きすぎて、
60分や90分では、
ほんの一部しか歩けないのです。
でも、もりだくさんのスケジュールをこなす
団体旅行では、
これでも、相当時間を割いていると思います。


こういうときにこそ、
個人で行く旅の良さが発揮できます。


時間の制約がない、自由旅行で来た私たち。
「フエの広い王宮を、この日一日かけて、
 すべて歩き尽くす。」

というのが、
「この旅でやってみたいこと」
のひとつになっていました。


…ということで、「王宮」日記ですが、
前回、「午門(Ngo Mon)」の前に立っただけで、
一回分の日記が終わってしまいました。
このあと、全部を見て歩くまでに
何回連載するのか。
自分でも想像がつきませんが、😅
せっかくすべてを歩きとおしたので、
ひとつひとつを思い出しながら、
最後まで日記に残しておきたいと思います。


前回は、午門をくぐったところで終わりました。
4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 60 - 王宮① 午門(2023年6月19日/6日め)


…で、ここから次の場所に行くかというと、
そうではなく、今回は、
この「午門」の2階に上がります。😅


2階部分は、「五鳳凰樓」と呼ばれ、
王宮内部を見渡すのに絶好の望楼です。
ですが補修中であったため、
長い間入場することができませんでした。


私たちが2017年に訪れた時も補修中だったようで、中に入った記憶がありません。上の写真と比べると、たしかに2階部分は、壁や窓ができあがっていないように見えます。
のんたんの冬休み-43 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - そして長女も怒った(2017年12月27日/4日め)


ということで、今回は、
めでたく改修が完了した、
「五鳳凰樓」に上がりました。


午門の入り口をくぐって、反対側から見た午門です。3階部分の壁や窓が見事に修復されています。

この午門の手前には、五鳳凰樓へと続く石段が設けられています。

石段を上がりきると、そこに広がる、グエン王朝の世界。五鳳凰樓です。

美しい屋根、壁、窓を、じっくりとご覧ください。


【五鳳凰樓】
午門の改修工事は、日本政府も資本提供して、2012年より開始されました。そして改修を終えたあと、2021年より正式に公開されています。1階はもちろんのこと、2階の「五鳳凰樓」も必見です。
五鳳凰楼は、2代目の皇帝であるミンマン帝が一部を建て直し、午門として誕生したときに作られました。当時この五鳳凰楼には、金箔が施されていたと言われています。
午門はグエン王朝にとって大切な場所です。なかでも五鳳凰樓は、歴代皇帝が新年の挨拶をしたり公的な発表をしたりする場として使われました。


五鳳凰樓の内部です。

午門からは、王宮内部を見渡すことができます。

奥に見えているのは、太和殿。現在は改修中で、シートがかかっています。

そして、その反対側に見えているのは、フラッグタワー。

これは、午門の前から見たフラッグタワーです。


【フラッグタワー】
フラッグタワーは、阮(グエン)朝初代皇帝であったザーロン帝の時代(1809年)に建てられたもので、もともとは見張り台として作られました。フエのランドマーク的な存在です。現在は、ベトナム国旗が掲げられています。
また、フラッグタワーの横には、9つの大砲が置かれています。これらは、初代皇帝のザーロン帝時代に、阮朝の存続を願い、王宮を守るために設置したものだそうです。

フラッグタワーは午門入口のすぐ前にあり、大きいので、市内からも見ることができます。現在も町のシンボルとなっており、入場料を払わなくても見ることができる観光スポットとなっています。


扉の奥へと進みました。

奥に見えているのが、玉座です。

グエン朝(1802年から1945年)の皇帝がここに鎮座し、数々のセレモニーが行われました。玉座はベトナムの国宝に指定されていますが、これはレプリカで、本物はフエロイヤル博物館にあるそうです。

19世紀の写真です。午門の前で跪く、中国からの使者たち。皇帝は五鳳凰樓の玉座に座り、彼らを見下ろしました。

儀式の様子を描いた絵です。午門の前に居並ぶ、多くの人々。2階部分の中心には、皇帝が座っています。

1932年に撮影された、王宮の写真です。いちばん手前にあるのがフラッグタワー。その次に午門があり、さらに太和殿へと続きます。


この写真からも、
広大な王宮であることがわかります。
私たちはまだ、そのひとつめである、
午門しか歩いていませんが…。
先は長いです。😅


早く先を見たくて、はやる気持ちはありますが、五鳳凰樓もじっくりと見たいんですよね…。笑


大丈夫。
時間はたっぷりあります。
「今日一日は、王宮で過ごす。」
と決めていた私たち。


とりあえず、五鳳凰樓を、
のんびりと歩きます。^^


(つづく)

4年ぶりのベトナム2。最北部ハザンをめざした12日間 - ダイジェスト(2023年9月24日/12日め)

2023年9月21日 ベトナム北部の料理、ブンダウ マムトム(BÚN ĐẬU MẮM TÔM)をいただきました。ベトナム北部とは、首都のハノイを含む地域のことを指します。マムトム(MẮM TÔM)とは、エビを発酵させた調味料のことです。独特の風味があるため、ベトナム人でも苦手な人がいるとか。なにより、その量にびっくりしました(これでふたり分)。でも、がんばって食べました~。笑


9月24日(日)


みなさま こんにちは。
6度目のベトナムの旅を終え、
今朝、帰国しました。


今回はちょっと過酷な旅で、
ベトナム最北部・ハザンを目指しました。
さすがに、少し疲れました。😄


現在連載中のベトナム日記(2023年6月)では、
ハノイ、ハロン湾、フエ、
そしてホイアン、ダナンという、
ベトナム国内でも、観光の王道を行く旅です。


しかし、北部の中国との国境地帯では、
まだまだ、訪れる人は少なく、
連なる山々に、少数民族の村が点在しています。
私たちが普通に連想する「ベトナム」とは、
少し違った世界がある地帯です。


2019年10月に、ラオカイ省サパを訪ねました。
ハザンと似ているところも多いのですが、
あまりにも観光化されていて、
ちょっと残念な思いもありました。
当時の日記です。
定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 152 - バックハーで昼食(2019年10月20日/50日め)


なので今回は、
サパよりは比較的観光化が遅れている、
ハザンを目指しました。


サパもハザンも、ベトナム最北部にあります。


【ハザン】
ベトナム最北端の地です。ハザン省ハザン市はハノイ中心部から北に320キロ行ったところにあります。ベトナムの東北部で、中国雲南省と国境を接しています。ここでは、22もの少数民族が独自の文化と伝統を守り、ひっそりと暮らしています。山岳地帯の絶景は、世界地質遺産にも認定されており、何世代にもわたって作られてきた棚田など、見どころが満載です。


ベトナムの中でも秘境と言われるハザンですが、
日本の旅行社が年に数回開催しているツアーは、
12日間で約40万円。ふたりで80万円。
我が家にはとうていムリな価格です。😅


なので、現地でプライベートツアーを組む、
という方法を選びました。
ハノイ行きの航空券は、いつものように
ANAマイルを利用したので、タダです。
ホテルは agoda、移動は grab を利用し、
あれこれ工夫した結果、
12日間にかかった総費用は、約13万円。
これ、ふたり分です。
80万円を13万円にしました。
(ほめてください。🤣🤣)


ハザンの、桃源郷のような村々を訪ねながら、
毎日、歩き続けた12日間でした。
ほんとうは、すぐにも、
日記を書き始めたいのですが、
現在連載中のベトナム日記が、
まだ半分以上残っています。
きちんと書き終えたいと思うので、
とりあえず今回の旅は、
ダイジェストのみを書いておきます。


成田を出発し、深夜ハノイに到着。翌日は雨だったので、市内を歩く予定を変更して、西湖の畔にあるレストラン PEPE LA POULEへ。雨の西湖を眺めながら、ゆっくりとランチをいただきました。こういうのんびり旅がしたかったんですよ…。^^


この日の朝、ムラゴンを見ていて、
たまたま、soi33の住人さんが、
ハノイにいらしていることを知りました。
いつもバンコクのお話を
楽しく読ませていただいているので、
ついうれしくなって、笑
「会っていただけるお時間はありますか。」
とコメントをお送りしました。


そしたら。
出張中のお忙しいスケジュールの中、
このレストランまで来てくださいました。😂
私たちもランチを終えたところだったので、
すぐ近くにあるシェラトンハノイに移動し、
ベトナムコーヒーをいただきながら、
午後のひとときをご一緒していただきました。


初めてお目にかかる、Tさん。想像していたよりもお若くて、とても楽しい方でした。^^

なんてすてきな出会い。^^

Tさんがブログに掲載してくださった写真です。(画像をお借りしました。)
ベトナム料理「ブンカー」を屋台で味わう&MIYOさんと遭遇。 - 「バンコクの休日ライフ」のブログ


ムラゴンをやっていなかったら、
たぶん一生会えなかったと思います。
ご縁に感謝です。
Tさん、ありがとうございました。^^


そして3日め。ド派手な寝台バスに乗り、一路ハザンへ。ライトの色が常に変化していて、すごいです。夫は、「安手のラブホテルみたい」とか言ってました。笑

午前3時にハザン・Bong Hostel に到着。2段ベッドが並ぶドミトリー形式の宿です。ここで仮眠して、朝を迎えました。

朝食を終えた頃に、ドライバーのコンさんが到着。これから3日間、コンさんと3人でハザンを歩きます。

ハザンとはつまり、こんなところでした。どこまでも連なる、山、そして山。

棚田も。山がほんとうにきれい。

こんな曲がりくねった道を、通常はバイクで走り、ハザン省を周遊します。これをハザンループと言います。1日100キロ以上。3日間で350キロを走破します。

展望台で会った、ハザンループの一団。そのほとんどが、欧米からやってきた20代くらいの若者たち。ご覧のように、女性もいます。20人以上が一列に並び、曲がりくねった山道を走り抜けるさまは、ほんとうにかっこいいです。^^

装備はこんな感じですね。ヘルメットや、肱・膝のプロテクターは、ホステルでレンタルします。ループ中は、ベトナム人のガイドが先導し、全員が連なって走ります。バイクを運転できない人は、ベトナム人バイクの後ろに乗って走ります。雨だろうが霧だろうが走り続ける、ハザンループ。欧米人はほんと、こういうのが好きですねえ。笑(画像をお借りしました)


夫は、私といっしょにバイクに乗って、
ハザンループをやりたかったみたいです。
が、MIYOの強硬な反対にあい、
「ドライバーさんと3人で、
 専用車でのハザンループ」
となりました。笑


でも、現地に来て、
ハザンループを実際に見て、
「これは若者のスポーツ。
 この年ではムリだ。」
としみじみ思ったそうです。🤣🤣


それぞれのグループが、お揃いのヘルメットで走ります。全員がピカチュウのヘルメットをかぶったグループもありました。もう、見かけるたびに大喜びしていた、私たち。笑

市場で会った、ザオ族のおかあさんたち。「写真を撮って。」と言われ、撮ったら「見せて。」と。お見せしたら、とても喜んでくれました。^^

モン族の布地屋さん。

村で、巨大な糸巻きを操る、モン族の女性。

笙を吹く、モン族の男の子たち。

女の子たちも歌います。^^

これは、モン族の王様屋敷跡。


【モン族の王様屋敷跡】
アヘンの交易を行い、経済力をつけていったモン族の王様の屋敷跡です。1919年に建設が始まり約9年の歳月をかけて完成しました。このあたりでは、かつてケシの栽培や取引が盛んに行われていました。屋敷内にはアヘンの貯蔵庫が残っており、ケシの花を模した装飾も建物のところどころに見られます。岩山が切り立ち、起伏に富んだ地形であることから、要塞としての役割も大きかったようです。この屋敷の彫刻部分には、中国的なモチーフが多く用いられていますが、テラスにはフランス風のデザインが取り入れられています。


ハザンループは2泊3日。
ハノイとの往復は夜行バスだったので、
全部で4泊5日になりました。


ハノイでは、行きたかった場所を訪ね歩き、
近郊の村々も訪れました。
行ってみたいと思っていた、
ドンホー村にも、行くことができました。


ドンホー村での作業風景です。


北区の「紙の博物館」で見かけて以来、
気になっていた、ドンホー版画。
全盲難聴・のんたんの夏休み 9 - ピザ半額祭 / バッチャン焼きのレンゲ / 王子散策で見つけたドンホー版画(2023年8月18日/8日め)


ドンホー村では、数えきれないくらいのたくさんのドンホー版画を見ることができました。楽しいひとときでした。

そして今回も、チョンさん、タムさんのお宅にお招きいただきました。左から、ルンさん(チョンさんの姪)、アンさん(MIYOの同僚)、ノックちゃん(中2)、タムさん、MIYO、アインちゃん(高1)、そしてチョンさん。ハノイに行ったら、絶対に会わなければならない人たち。^^


まだまだ、
書ききれないことがたくさんあります。
夫とふたりで撮った写真は、
4000枚以上。(アホ)
これをどんなふうにまとめたらいいのか…。


とりあえずは、
連載中のフエの日記に専念します。
でも、この12日間の旅のことは、
いつかきちんと書きたいと思います。


すばらしい、12日間でした。


(つづく)

4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 60 - 王宮① 午門(2023年6月19日/6日め)

2023年6月19日 フエの王宮・午門の前で。


【お知らせ】
9月14日より、ブログをしばらくお休みさせていただきます。
7月1日にベトナムから帰国し、以来、一日も休まず、青森旅行中ですらもブログを掲載し続けてきたのですが、やはり時間が足りませんでした。😅(60回も連載して日記が終わらないってどうなんだ、って自分でも突っ込みたいところです。)
ベトナム日記は、全18日間のうちようやく6日めに入ったばかりですが、次の旅が始まってしまいました。
実は、9月13日のフライトで、またまたベトナム・ハノイに出発しております。本日の日記は、予約投稿です。
6月にベトナムに行ったときは、「この18日間の旅のあとは、次はいつベトナムに来るかわからないよ。」と、チョンさん、タムさんに話したのですが、旅の終盤になって、ANAのキャンペーンが4日間限定で発表されました。なんと、「ベトナム・インドの9月10月フライト限定で、マイル半額」ですよ。こんなの見ちゃったら、もう予約するしかないです。
…ってことで、ベトナムに滞在している間に、9月のベトナム、10月のインドが決定してしまいました。マイル利用なので、全部タダです。🤣 もうね、チョンさん、タムさんもあきれるやら😮、大笑いするやら🤣。「MIYOさん、ベトナムが好きだから、これからも何回も来るね。^^」と言われてしまいました。
そんなわけで、14日には、ハノイの街を歩いています。今回は、前回と反対方向へ。ハノイを北上し、中国国境の山岳地帯を歩きます。山がきれいだそうです。そして9月の水田は、黄色く実って
いるそうです。^^
帰国しましたら、またよろしくお願いいたします。


6月19日(月)


ハイランズコーヒーでひと休みしたあと、
この日の目的地である、王宮へ向かいました。


Grab のアプリを開いて、
 待ち合わせ場所:ハイランズコーヒーの前
 行き先:王宮
と設定して、依頼を確定すると、
すぐに、タクシーが見つかり、
こちらに向かってやってくる画像が
表示されました。


もう、あまりに簡単で、泣けてきます。😂


あとで Grab アプリの記録を確認したところ、このときのタクシー料金は44000ドン(約220円)でした。


こんなふうに乗車記録が残っているので、
あとから簡単に調べられて、便利です。^^


さて。
6年前にフエに来たときは、
危うくタクシーに騙されそうになった話を、
以前に書きました。
のんたんの冬休み-42 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - 怒りのぼけタクシー(2017年12月27日/4日め)


今回は Grab なので大丈夫。
もうだまされないよ~。^^
と思っていたのですが…。


なんかまた、ヘンな所で降ろされました。笑 遠くに見える立派な建物が、たぶん王宮の午門だろうと思います。


前回のトラウマがあるので、
「また騙されたのか?」
と、一瞬思ったのですが、
そうではありませんでした。


ドライバーさんに確認すると、現在は、
王宮の前に車を停めることはできず、
ここで車を降りて、王宮の午門まで、
歩いていかなければならないのだそうです。
とはいえ、けっこうな距離です。


だって王宮って、こんなに広いんですよ…。(私たちは、赤い星のところで車を降りました。)


【グエン朝王宮(Đại Nội)
フエを象徴する観光スポットです。ここには、1802年から1945年までの143年間の長きにわたり、ベトナム最後の王朝がおかれました。世界遺産に登録されている建築物の中でも、最高峰と言えるものです。

周囲2.5km(南北604m、東西620m)の城壁に囲まれた、約3.6 平方キロメートルの広大な敷地内には、宮廷文化を今に伝える建築物が多数残っています。また、 王宮内にある閲是堂ではユネスコの無形文化遺産に認定されている、宮廷雅楽を観賞することができます。
フエの王宮は、ベトナム戦争によりその大半が大破されました。が、現在は修復が進み、多くの建築物が往事の姿を見せてくれています。


ここが、私たちが車を降りたところです。王宮の周囲には、ぐるりと濠がめぐらされています。

これは濠の角から右方向を見たところ。

そしてこちらは、左方向です。橋の下の石組みの美しいこと。^^ そしてずうっと向こうの方に、午門があります。

それでは、めちゃくちゃ暑いですが、午門に向かってひたすら歩きます。

こんな炎天下を歩く物好きは私だちだけかも。😅

ようやく到着。王宮の午門です。

ちなみにこちらは、6年前の午門です。冬だったし雨も降っていたので、また違う趣がありますね。^^
のんたんの冬休み-43 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - そして長女も怒った(2017年12月27日/4日め)

ああ、そうだ。前はこの橋を、長男、長女といっしょに渡ったんだっけ…。^^

…となつかしがりながら橋の上を歩いたのですが、入場券を買わなくてはならないことを思い出しました。

チケットオフィスは、午門の少し手前にあります。

入場料の価格表です。支払いはベトナムドンのみ。クレカは使えません。


ここで価格表を見て、愕然としました。
王宮の入場料は、200000ドン(約1000円)。
たかっ…。


いえ、世界遺産ですから、
それだけの値打ちはあります。
けれど、ここベトナムで1000円というのは、
かなり、かなり高いです。
それでも、いくらでも見学者はやってくる、
と考えているのでしょう。
フエ市。かなり強気です。😅


そしてその他の価格もでていたのですが…。
 王宮+3スポットのセット券:530000ドン
 王宮+2スポットのセット券:420000ドン
でした。


フエでは3泊し、主な観光スポットを
全部訪れるつもりだったので、
本当は、「王宮+3スポットのセット券」を
買いたいところでしたが、
たいへん情けないことに、
ふたり分の1060000ドン(約5300円)を
持ち合わせていませんでした…。😂😂


いやあ…。
さすが、ベトナム最大の古都・フエ。
入場料だけで、がんがんお金が飛んでいきます。
(京都みたい。😅)


やむなく、
「王宮+2スポットのセット券」・ふたり分を
840000ドン(約4200円)で購入したら、
ベトナムドンがほとんどなくなりました。😅


気をとりなおして、ふたたび王宮・午門へ。笑

当時のままの石組みです。

橋を渡って、午門の前まで来ました。中央が皇帝と各国の大使、向かって右(右夾門)が文官、左(左夾門)が武官のための入口です。そのさらに両端にある2つの入口(右闕門、左闕門)は兵士・馬・象が使用していました。

大きすぎて、写真一枚に納まりません。これは午門の左側。

そして午門の右側。

午門の両端の、出っ張った部分です。両端にある2つの入口(右闕門、左闕門)は兵士・馬・象が使用していました。

ぜひ、拡大してご覧ください。壁面や窓の優雅な設え。そして屋根に施された美しい装飾は、まるで龍が舞っているようです。


美しさに圧倒されました。
午門の前で、しばらく立ちつくし、
なかなか先へ進めなかった、私たち。🤣


午門の中央に設けられている、入場口です。向かって右の、文官のための入口だった右夾門から中に入りました。


【午門(Ngọ Môn)】
王宮の南に位置する正門で、高さは約17m、幅は約58mあります。幅58m、総2階建てのこの建物は、門というよりもはや城郭と言えそうです。
もともとは、1805年に初代皇帝ザーロン帝により築かれた見張り台「南関台」でした。それを、1833年に2代皇帝ミンマン帝が改築し、午門としました。「午」は南の方位を意味し、古代中国の「聖人君子が南から天下に耳を傾ければ、世の中は平和に治まる」との考えに由来しています。また、正午になると太陽が門の真上になることから、この名がついたと言われています。
コの字型の門には5つの入口があり、中央が皇帝と各国の大使、向かって右(右夾門)が文官、左(左夾門)が武官のための入口。そのさらに両端にある2つの入口(右闕門、左闕門)は兵士・馬・象が使用していました。この門からの出入りを許されたのは男性だけで、皇后であっても他の門を使用しなければなりませんでした。
午門の2階は「五鳳凰樓」とよばれており、新年の挨拶と科挙の合格発表のときに、皇帝が姿を表しました。1945年8月30日に、最後の皇帝となったバオダイ帝が退位(王朝の終焉)を告げた場所も、この門でした。
※現在、午門は入場専用で、ここから出ることはできません。退場できるのは、東門(顕仁門)か北門(和平門)のみです。


さて。
ここから、グエン朝時代の、
王宮建築の粋を集めた世界が始まります。


(つづく)

4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 59 - ハイランズコーヒーで休憩(2023年6月19日/6日め)

2023年6月19日 フエ・ハイランズコーヒーで。


6月19日(月)


私たちが予約していたホテルのある通りには、
いくつもの食べ物屋さんが並んでいました。
それらのひとつひとつをのぞきながら、
歩き続けました。


いきなり見つけたこのお店。MIEN LUON と大きく書いてあります。看板に書いてある、CHAO LUON, MIEN LUON, SUP LUONというのは、「なにかのお粥、なにかの麺、なにかのスープ」…という意味です。「なにか」の専門店なのですが、その「なにか」ってなんなのか。コレが問題。😂


MIEN LUON…。ミエン ルオン…。
なんだっけ、これ。
食べた記憶がある。
胸騒ぎがします。
ああっ アレだ! と、思い出しました。


田ウナギの春雨スープ麺ですよ…。😂(2019年9月18日)

料理する前の田ウナギ。泣けて来ます。(画像をお借りしました)


日記を書いたときには、別に
笑いを取るつもりではなかったのですが、
掲載時は、読んでくださった皆さんに、
かなり笑っていただいた、
田ウナギの春雨スープ麺。
あれは食べられなかったなあ…。😅
このときの日記です。
定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 49 - ベトナムのお昼ごはん「田ウナギの春雨スープ麺(Miến lươn:ミエン・ルオン)」(2019年9月18日/18日め)


田ウナギ食堂の近くにあった、バインミー屋さん。

なんと、ショーケースの中におにぎりを発見。豚肉、鶏肉、牛肉のシールが貼ってありました。肉のそぼろが入っているのでしょうか。この暑さなのに、こんな日当たりのいいところに置いたら、あっという間に腐るのでは、とそっちの方が気になります。

フエ名物、ブンボーフエのお店もたくさんありましたが、もう何回も食べたので、とりあえず素通りしました。

以前、フエでブンボーフエを食べたときの日記です。
のんたんの冬休み-41 おいしいものを食べる、ベトナム8日間おトク旅 - 怒りのブン・ボー・フエ(2017年12月27日/4日め)

4年前、タムさんに連れて行ってもらった、ハノイのお店で食べたブンボーフエ。
定年でもベトナム。ハノイで始める、お仕事日記 41 - エステとブンボー・フエ(2019年9月14日/14日め)

そして、大通りの端にあるロータリーまで来たところで…、

HIGHLANDS COFFEE (ハイランズコーヒー)を発見しました。やった~。😅


ハイランズコーヒーは、
ベトナムのコーヒーチェーン店で、
スタバみたいなお店です。
MIYOは、コン・カフェの方が好きなのですが、
ハイランズもおいしいです。^^


ベトナムには、コーヒーを飲めるお店は
いくらでもあるのですが、ほとんどは、
路上にテーブルやイスを並べたような
テラス状のお店です。


ですが、とにかくこの暑さですから。
どうせお金を払ってコーヒーを飲むなら、
エアコンの効いた店内で、
涼しく過ごしたい。
…と思っていました。


これまで、何回もベトナムに来ていますが、
これほど暑いと思ったことはありません。
温暖化のせいなのか?
6月が特別暑いのか?
…などと想像していましたが、
あとでチョンさんにそれを言うと、
「ハノイは涼しいね。^^
 海から冷えた風が入るからね。
 フエは、山があるから、熱がこもります。
 そして、山の暑い風しか来ないので、
 ハノイよりもずっと暑いんです。」
…とのことでした。


前回、フエに来たときは冬だったので、
全然気にならなかったのですが、
ベトナム中部の旅行、
6月の暑さはハンパではないです。


さて、ハイランズコーヒーの店内です。日本のドトールみたいな感じですね。

オサレなグッズやオリジナルコーヒーも販売しています。

店内は、ベトナム人のお客さんで満席状態。ちょうど、テーブルがひとつ空いたので、そこに座りました。

平日の昼間ですが、制服を来た女子高生?の姿も見えます。

まずはカウンターで注文します。代金をクレカで支払うと、ポケベルをもらいました。用意ができると、ポケベルで呼ばれるシステム。

メニューは写真付きで、英語も書いてあるので助かります。^^ コンデンスミルク入りアイスコーヒーふたつとバインミー1個を注文して、全部で68000ドン(約340円)。

アイスコーヒーには、氷がたくさん入っていてうれしい。😄 細長いバインミーは、夫とはんぶんこ。

バインミーの中には、チーズとチキンが入っています。これがめちゃおいしかったです。^^

MIYO、暑さで顔が赤くなってます。笑 アイスコーヒーが、ほんと、ありがたかった。

アイスコーヒーはすぐに飲み干してしまいました。でも、コップに氷がたくさん残っていたので、追加でお水をひとつ購入。19000ドン(約95円)。

お水は冷蔵庫で冷やしてあったものですが、MIYOはそれを、アイスコーヒーを飲んだ後のコップに入れて飲みました。氷入りのお水になったので、さらに冷たくておいしい~。😄 夫は、アイスコーヒーを飲んだ後の氷を、お水のボトルに入れています。これをタオルで包んで持ち歩くそうです。😂


涙ぐましいですが、今回のベトナム旅行では、
ほんと、氷は貴重品でした。
どこに行っても、とにかく暑くて暑くて。
氷がなによりのごちそうだった気がします。笑


次回は、いよいよ王宮に行きます。


(つづく)

4年ぶりのベトナム。北部から中部へと歩いた18日間 58 - ラマンエクスプレス④ フエ駅からホテルへ / たこ焼きホット(2023年6月19日/6日め)

2023年6月19日 フエ駅で。


6月19日(月)


9時45分。
気がつくと列車は、フエに到着していました。
うかうかしていると、このまま、
ダナンまで連れていかれてしまいます。😅


あわてて荷物を持ち、列車の外に出ました。

フエにやってきました。

売店にあった、米やゴマなどを固めたお菓子。以前タムさんから、ニンビン省名物だと聞いたことがあります。

フエ駅の外に出ました。

駅の周囲を走りまわって、写真を撮る多動夫。🤣


ここで、Grab を使って、
タクシーを呼ぶつもりでした。
でも駅を出た時点で、
大勢のタクシードライバーに囲まれてしまい、
「俺のに乗ってくれ。」と、
もううるさい、うるさい。笑


はじめは無視していたのですが、
次は値段を言い始めたので、
つい、これまでの癖で値切ってしまい、
乗るハメになりました。😄
ホテルまで、200円くらいだったような。
安いのか高いのかわかりませんが、
まあいいです。笑


予約していた、タンリッ ロイヤル ブティックホテル (Thanh Lich Royal Boutique Hotel) 。4つ星ホテルです。ベトナムには、こんなふうに、間口が狭くて縦方向に長いホテルがとても多いです。

このホテルは、agoda で予約しました。朝食付きで一泊17153円ですが、タイムサービスで一泊5659円(ふたり分)でした。実際に支払ったのは、2泊で1900000ドン(約9500円)でした。

モッピーを経由したので、予約額の5.75%のポイントが付与されます。2泊だと約700Pになります。^^

大通りに面した玄関から、中に入ります。

ホテルの中は、外観よりもずっときれいでした。

入ってすぐのところにある電子パネルに、「AGODAで予約したMIYOさん、ようこそ!」と書いてあって、びっくり。😄 このパネルには、この日の予約客の名前が次々と表示されていました。(日本だと、個人情報保護でもめるかも。笑)

フロントです。

スタッフのみなさんは、アオザイのユニフォームを着ておられました。

冷たいお茶をいただきました。^^


このとき、時刻はまだ10時で、
チェックインはできなかったので、
荷物だけ預かっていただき、
街歩きを始めることにしました。


早速、ホテルのお向かいにあったお店に直行するMIYO。🤣 ホテルに着いたときから、気になってしょうがなかったんです。

TAKOYAKI HOTTO(タコヤキ ホット)と書いてあります。えっ たこ焼き? ほんと?…と、興味津々。

この大きなバナーの内側で、せっせと焼いているおふたり。たこ焼きです、たしかに。

店内です。

メニューを見ると、「たこ焼きを出すカフェ」という感じ。へえ~~~。😮 たこ焼きの中身は、タコ、チーズ、干し魚から選びます。

タコ入りのたこ焼きを買ってみました。20000ドン(約100円)です。パッケージには、富士山、こいのぼり、折り鶴などが描かれています。

フタを開けると、たこ焼きが4個。マヨネーズと海苔がトッピングされています。

表面はカリッとしていて、中はとろ~り。日本でも十分通用するお味でした。^^

隣りのテーブルでは、デリバリー品を待つ人が座っていました。カフェにはたいてい、こういう人がいます。ベトナムでは、日本以上にデリバリーが多いように感じました。

おいしかったです。あとで調べたら、TAKOYAKI HOTTO は人気店のようで、フエ市内に4店舗もありました。2016年にオープンしたそうです。

このあとも、街歩きが続きます。


(つづく)